雲泥の差(うんでいのさ)とは、「天と地ほどの隔たり」という意味があります。
つまり、「大きさ差(距離)」があるということ。 物理的な距離だけではなく、格の違いを表すことわざでもあります。
「雲泥の差」の意味・使い方・類語・例文・対義語をわかりやすく徹底的にまとめたので、ぜひ参考にしてください♪
ちなみに、雲は地上から約2000メートル付近に発生するため、地上と雲では大きな差があることがわかります。
すぐに読める目次
「雲泥の差」の意味
読み方は、「雲泥の差(うんでいのさ)」 よくある読み間違いとして、「うんどろのさ」がある。
- 天と地ほどの隔たり
- 大変な違い
雲泥の差(うんでいのさ)とは、「非常に大きな違い」という意味があります。 「隔たり(へだたり)」とは、「距離、差」を意味する熟語である。
天にある雲(くも)と地上にある泥くらいに差があるようすに使われることわざ。
ちょっとした豆知識になりますが、
科学的に「雲(くも)」は地上から2000メートル付近に出現します。
くもの正体は小さな水の粒の集まり。
「雲泥の差」の語源と由来
「雲泥の差」と「月とすっぽん」の違い
非常に似ていることわざではありますが、込められている意味がすこしだけ違います。 わかりやすいように、比較して確かめましょう♪
- 「雲泥の差」
意味⇒天と地ほどの隔たり。 - 「月とすっぽん」
意味⇒月もすっぽんも同じように形は丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと
どちらも、「大きな差がある」という点は共通しているのですが、「月とすっぽん」は形は丸くて似ているけれども、実物はまったく異なるという意味がある。
日常会話ではどちらを使ってもOK!!
それぞれの違いを知っておくと、
自信を持って使い分けることができます。
「月とすっぽん」について、さらに詳しい解説はこちらの記事が参考になります。⇒【月とすっぽん】意味と使い方をわかりやすく解説!【例文あり】
「雲泥の差」の使い方
使い方は以下のようになります。
- 大きな差があるとき
- 格差、実力差があるとき
- 全くの別物である状態
- 大きな隔たりを表すとき
- etc..
上記のような状況で使うことができることわざです。 使い方として、「◯◯と△△はまるで雲泥の差だよ」というような表現ができる。
「雲泥の差」の例文
例文をご紹介します。
- iPhone11とガラケーでは性能が雲泥の差である。
- のび太とジャイアンは同級生だが、腕力は雲泥の差がある。
- 将棋のプロと素人では経験だけでなく思考の深さも雲泥の差がでる。
- 継続をしていると何もやっていない人とは雲泥の差が開く。
- 同い年なのになぜここまで雲泥の差があるのか僕は反省しながら考えた。
- ちょっとした努力を積み上げることがライバルと雲泥の差をつける秘訣である。
- カレーはアクを取るだけで出来上がりの風味に雲泥の差が生まれるから手間を惜しんではいけない。
使い方はこのようになります。 大きな隔たり(距離・差)があるときであれば、自由に使えることわざですので、覚えておくと非常に便利です!!
「雲泥の差」は目上の相手に使える?
雲泥の差(うんでいのさ)は、敬語でもないですし、相手に敬意を伝えるためのことわざではないため、状況によっては使わないほうがいいこともあります。
目上の相手を批評したりすると、思わぬところで誰かが傷ついてしまったり、偏った判断によって相手を不快な思いにさせてしまうことがあります。
ビジネスシーンなどでは、安易に比較するような発言はしないほうが無難です。
しかし、「雲泥の差」は相手を褒めるときには非常に便利なことわざでもあります。 例えば、以下のような使い方であれば相手を気持ちよくすることができる。
- ◯◯さんの知見は新人の僕とは雲泥の差があり、非常に勉強になります!
ヨイショは相手にバレてしまいますが、「相手の知性を褒めるときの言葉」として雲泥の差を応用するのは非常におすすめです。 褒められてイヤな思いになる人はいませんからね(笑)
「雲泥の差」の類語
類語、意味が似ていることわざをご紹介します。
- 月とすっぽん
意味⇒形は似ているが実物は大きな差があること。 - 雲泥万里(うんでいばんり)
意味⇒非常に大きな差異のこと。 - 鯨と鰯(くじらといわし)
意味⇒極めて大きな差 - 提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)
意味⇒釣り合いが取れていないさま - 鍋蓋とすっぽん
意味⇒比較するにはあまりにも違いすぎるたとえ - 駿河の富士と一里塚(するがのふじといちりづか)
意味⇒かけ離れて比較にならないことのたとえ - 雪と墨(ゆきとすみ)
意味⇒2つの物事が正反対であるさま - 天と地
意味が同じようなことわざはたくさんあります。 「天と地(てんとち)」はまさに、雲泥の差と表現が非常に似ていますよね。 意味は、やや違いますがよく目にすることわざであるはずです。
個人的には、「くじらといわし」ということわざが好きです。 どちらも同じサカナではありますが、圧倒的なサイズ感の差があるため、すごくわかりやすいなとおもいます(^O^)b
「雲泥の差」の対義語
対義語をご紹介します。
- どんぐりの背比べ
意味⇒どれも平凡で優れたものがないこと。 - 大同小異(だいどうしょうい)
意味⇒大体は同じだが、細部が違うこと。 - 甲乙つけがたい(こうおつつけがたい)
意味⇒どちらも優れていて、判断が難しいさま。 - 一寸法師の背比べ
意味⇒どちらも差がないこと。
対義語は、「どちらも差がなく、同じようなものである」という意味のある言葉になります。 四字熟語である、大同小異(だいどうしょうい)は、「大体は同じだけど細かい点は違う」という意味がある。
【どんぐりの背比べ】意味と使い方をわかりやすく解説!【例文あり】
「雲泥の差」の英語
日本語のことわざを英語に直訳すると意味が伝わらなくなるため、英語圏の相手にも通じる英文をご紹介します。
「There’s a big gap」と表現すれば、「大きな差がある」という英文となる。
ちなみに、「gap(ギャップ)」とは「隔たり・差」という意味がある英単語です。
「雲泥の差」の中国語
中国語で表現をすると、「雲泥之别」となります。 簡体字での表現になるため、日本人でもなんとなく理解できる点もあるかと思います。
まとめ
それではおさらいしていきます!
- 意味は、「たいへんな差」「非常な隔たり」
- 月とすっぽんとは少しだけ意味が違う。
- 使い方は「大きな差があるとき」
- 「雲泥の差」は格差を表すときに用いられることもある。
- 類語は、「雲泥万里」「雪と墨」
- 対義語は、「五十歩百歩」「どんぐりの背比べ」
- 英語は「There’s a big gap」と書く。
- 中国語は「雲泥之别」
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪