こんにちは! 漢検1級にチャレンジ中のタオルです♪
この記事では、「生まれる」と「産まれる」の違いや意味をわかりやすく徹底的に解説しました!
ちなみに、どちらも読み方は同じですが違いはごぞんじでしょうか?
結論からいってしまうと、「生まれる」は「今までになかったものを作り出す。」という意味があります。 命以外にも、「新記録が生まれる」「利益を生む」などにも使えます。
そして、「産まれる」は「母親が子や卵を母体の外に出し、新しい生命として出現させる」という意味があります。
実はこれら以外にも違いはいくつもあるので、わかりやすさを重視してたっぷりご紹介しているので、ぜひ気になるところからお読みください\(^o^)/
すぐに読める目次
「生む」と「産む」の意味の違い
- 【生まれる】今までになかったものを作り出す。
- 【産まれる】母親が子や卵を母体の外に出し、新しい生命として出現させる
「生む」はあらゆるものに使える言葉です。 例えば、「作品を生み出す」や「ビジネスで利益を生む」という表現もできるように、命以外にも使われます。
しかし、「産む」のほうは出産もしくはその直後につかわれる表現です。
- 「生む」→時間の制限なし
- 「産む」→限定的
では、次は「生まれる」と「産まれる」の違いをご説明します。 「え、どっちも同じじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は「母親の視点」と「子・卵の視点」の2つがあるんです!
「生まれる」と「産まれる」の意味の違い
- 【生まれる】子や卵が母体から出てくること「子の視点」
- 【産まれる】分娩、出産、産卵の子の視点
実はどちらも、「こども」もしくは「卵」の視点なのです。 「生まれる」「産まれる」はどちらも子供の視点であり、母親の視点ではないということをおぼえておきましょう!
その証拠として、「息子が生まれた」と表現するならば、母体から子供が出てきたということになります。 逆に、「息子を産んだ」という言い方は母親からの視点となる。
ちょっとややこしくなっているかもしれませんので、あらためてまとめてみました!
- 生む(産む)は母親の視点
- 「生まれる(産まれる)」は子供や卵の視点
- 「産む」は出産またはその直後と使える範囲が限定的。
- 「生む」は時間の制限なし。
「生」という漢字の成り立ち
「生」という漢字の成り立ちは、地面から草が生えてくる様子からきています。
つまり、今までになかったものが作り出されたり、生じるという意味がこめられているのです
「生」という時は、「生成」「生活」「出生」「発生」というような熟語にも使われています。
「生」という漢字は読み方が158種類もある
おどろくことに、「生」という漢字の読み方は150種類以上あります。 これほど1つの漢字が多くの読み方をもっているものは他にはありません。
一部ではありますが、「生」の読み方をご紹介します。
せい、なま、いく、あい、じょう、い、いけ、しょう、お、うぶ、ぜい、き、け、すず、たか
「生まれる」と「産まれる」の使い分け
使い分けはカンタンです。
「産まれる」もしくは「産む」は出産時、もしくは出産直後に使える表現です。
そして、時間に関係なく新しいものが作り出されたり、誕生することを「生む」「生まれる」と表現します。 基本的には、「産」だけ限定的な使い方をするということだけ覚えておきましょう!
- 「産む・産まれる」は出産、もしくは出産直後のみ。
- 「生む・生まれる」は時間に関係なく生命以外にも使える。
子供が「うまれました」はどっちの漢字を使う?
結論としては、「生まれました」を使います。 理由としては、「産まれました」は、母親視点ではなく、子供の視点になるからです。
そして、「産」は出産をしたとき、またはその直後のみにつかえる漢字なので、「生」を基本的にはつかいましょう。 「生まれました」は時間に関係なく使用できます!
「生まれる(生む)」を使った文章
例文をご紹介します。
- 東京オリンピックで100メートル走の世界新記録が生まれる瞬間を目の当たりにした。
- 後輩夫婦の子供が生まれたという、うれしい報告をもらった。
- ジブリの宮崎駿監督はこれまでたくさんの名作映画を生み出したきた。
- ビジネスで利益を生み出す仕組みを作る。
- 私が生まれたのは2000年の夏である。
- 祖父が今年で100歳になるので誕生日会をした。
「産まれる(産む)」を使った文章
例文をご紹介します。
- 深夜に妻が第二子となる女の子を産んだ。
- 産まれたばかりの赤ちゃんはものすごく小さくてかわいい。
- 出産は命がけの行為なので妻には感謝しかない。
- 私は産まれた直後の記憶がうっすらではあるが残っている。
「生まれる(生む)」の類語
- 生誕(せいたん)
- 生まれ落ちる
- 出生
- 生じる
- 産生する
- 利益を生む
- 作品を生む
- 出現する
類語1.「出現する」は姿を表すこと
「出現する」は生まれるの類義語です。 隠れていたものが見えること、見えなかったものが現れることも出現すると表現します。
類語2.「生誕」は人が生まれること
生誕とは、「人が生まれること」です。
「生まれる」「生む」の対義語
「生まれる」の対義語は「死ぬ」です。
「死ぬ」の定義は、生物としての活動がとまること。
生命以外では、「物の働きや、価値がなくなること」を死ぬと表現することもあります。 たとえば、時代の進化によってかつては使われていた道具も現在では必要がなくなれば、死を意味します。
人や物以外にも、「死」を表すものがあります。 それは言葉です。 死語(しご)と呼ばれる言葉は、時代が進むにつれて増えていきます。
例えば、「KY」とかはすでに死語ですよね。
「生」が含まれる四字熟語
「生」がふくまれている四字熟語はたくさんあります。 そのなかでも有名なものをいくつかピックアップして、意味をわかりやすく解説していきます。
- 一生懸命(いっしょうけんめい)
意味→命をかけて物事に取り組むこと。 - 一蓮托生(いちれんたくしょう)
意味→結果はどうなろうとも、運命や行動をともにすること。 - 生殺与奪(せいさつよだつ)
意味→「生かす、殺す、与える、奪う」が自分の思い通りになること。 - 生々世々(しょうじょうせぜ)
意味→永遠に。現世も来世も。(仏教用語)
「生まれる」「生む」の英語表現
生まれるは英語で、「Born(ボーン)」です。
英文にすると、「A baby was born(赤ちゃんがうまれました)」となります。
例えば、商品やサービスなどが生まれたときには、「A product was launched 」と表現します。 赤ちゃんの場合は、「Born(ボーン)」
製品やサービスの場合は、「launch(ローンチ)」
「産まれる(産む)」の類語
- 芽吹く(めぶく)
- 降誕(こうたん)
- 創造される
- 呱々の声を上げる(ここのこえをあげる)
- 生誕する
- 産声をあげる
- 産み落とされる
類語1.降誕は神や仏がうまれること
基本的には、「私の赤ちゃんが降誕しました」とは言いません(笑) あくまでも、対象物や神様や仏さまなどに対してつかいます。
日本人もなじみ深い、12月25日はキリストの降誕祭です。
日本人にとってはケーキをたべたり、プレゼントをもらえる楽しいクリスマスというイメージですが、キリスト教徒にとっては教会にあつまってミサなどを行う日です。
類語2.「呱々の声を上げる」は産声のこと
赤ちゃんが母体から生まれてきて最初に泣き叫ぶ声を産声(うぶごえ)とよびます。 「呱々」が産声という意味です。 「呱呱・呱々」どちらの表現でもまちがいではない。
「産」が含まれる四字熟語
「産」という漢字がふくまれている四字熟語をご紹介します。 読み方と意味をあわせて解説していきますね。
- 文化遺産(ぶんかいさん)
意味→現在まで伝わってきた古い文化財のこと。(文化財とは芸術・学問・建築物など) - 傾家蕩産(けいかとうさん)
意味→財産をすべて使い果たして、全てを失ってしまうこと。(語源は三国志)
「産まれる」「産む」の英語表現
出産は英語で「give birth」もしくは「have a baby」と表現します。
相手に対して、「いつ赤ちゃんが産まれるのか」を聞きたいときの英文は、「When’s the baby due(出産予定日はいつですか)」となります。
まとめ
「生まれる」と「産まれる」は何気なく使っていましたが、ハッキリとした違いがあることがわかりましたね! 日本語は、読み方や意味はほぼ同じだけど、使い分けが異なるケースが多いです。
知っているようでしらない日本語の違いをあらためて学ぶと、また1つ賢くなった気持ちになれるので楽しいですよね。 日本語の勉強の強みはズバリ、「1度学んでしまえば死ぬまで一生使える」という点。 これは学んだ者勝ちですよね!
それではおさらいしていきましょう!
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪