月とすっぽんとは、「月もすっぽんも同じように形は丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと」という意味があります。
「かなりの差がある」という意味で使われることわざです。
ちなみに、すっぽんというのは亀なのですが、日本にも生息しています。「本州・四国・九州」と生息範囲はとても広いのですが、生息数は年々減っているようです!!
1度噛みついたらものすごい力が離さないことでも有名ですよね。
すっぽんを漢字で書くと、「鼈」という、頭がパニックになってしまいそうなほど難しい見た目になります(笑)
このページでは、「月とすっぽん」について、意味・使い方・例文・類語・対義語・英語をわかりやすく解説しました!! ぜひ、参考にしてくださいね♪
すぐに読める目次
月とすっぽんの意味
読み方は、「つきとすっぽん」です。 「衛星である月」と「亀のすっぽん」の2つからなることわざです。
- 月もすっぽんも同じように形は丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと
- 2つのものが大きく違っていることのたとえ
わかりやすく言うならば、「差が大きい」という意味で使われることわざです。 実際に、亀のすっぽんとお月さまでは雲泥の差になりますよね。 形は丸くて似ているかもしれませんが、あきらかに差があります。
月とすっぽんの語源・由来
「月とすっぽん」ということわざの語源は、形がどちらも丸いことから由来しているようです。 非常にシンプルな語源ではありますが、諸説あるようです。
空の1番高い場所にある月と、地上の1番低いところにいる亀は、同じ形ではあるが、実際は全然違う別物である。
物理的な距離も違うし、形や役割も違う
このような由来から、生まれたという説もある
たしかに、地上の1番低いところに亀がいて、1番高いところに月がありますよね。 月を見上げるすっぽんを俯瞰してみると、その違いはあきらかであるともいえる。
優れているほうを「月」
劣っているほうを「すっぽん」
このように当てはめて考えられるため、亀からすると納得のいかないことわざかもしれません(笑)
ちなみに余談ではありますが、すっぽんは滋養強壮効果のある非常に高級なたべものとして有名です。 けっして、亀が汚いから、どぶ池にいるような生き物であるから比較対象にされたというわけではなさそうです。
「月とすっぽん」の使い方
使い方としては、「大きな差がある」「あきらかに両者が異なっている」という状況で利用することができます。
- プロと素人では技術レベルが月とすっぽんである
- 軽自動車とフェラーリじゃ馬力が月とすっぽんだね
このような使い方をします。 あきらかに差があるときや、大きな差を表現したいときに「月とすっぽん」ということわざを付け加えると、相手に大きな差があるということをアピールできます。
月とすっぽんの例文
「月とすっぽん」を使った例文をご紹介します。
- 最新のPCと10年前のPCは性能が月とすっぽんだ
- 同じ食材を使っても料理人と素人では味も見た目も月とすっぽんになる
- 双子は見た目が同じではあるが趣味や性格は月とすっぽんになることが多い
- 筋トレを10年間継続したら肉体が月とすっぽんのように別人になった
- 「月とすっぽん」と表現したくなるほど太ってしまった
- 継続する人としない人では月とすっぽんレベルで実力差が生まれる
このような使い方をすることができます。 「大きな違いがある」「大きな差がある」という状況で使用してみてください!!
ちなみに、「ほとんど差がなく同じである」という意味を持つことわざは、「どんぐりの背比べ」です。
【どんぐりの背比べ】意味と使い方をわかりやすく解説!【例文あり】
「月とすっぽん」と「雲泥の差」の違い
結論からいってしまうと、意味はほとんど同じです。 大きな違いはないため、日常会話で明確に使い分けをされてはいません。
- 「月とすっぽん」⇒どちらも形は丸いが比較にならないほどその違いが大きいこと
- 「雲泥の差」天と地ほどの違いがある
ズバリ、違いとしては「形はいっしょだけれど」という意味があるか、ないかですね!! 「月とすっぽん」はどちらも丸いけれど、お互いの存在価値や役割などはまったくの別物ですよね。
しかし、「雲泥の差(うんでいのさ)」には「形が似ている」という意味合いはふくまれておりません。
ちなみに、「雲泥の差」とは、「雲(天)」と「泥(地)」という天と地を表していることわざです
月とすっぽんの類語
「月とすっぽん」の類語・似ていることわざをご紹介します。
- 雲泥の差(うんでいのさ)
⇒非常にかけ離れているさま - 雲泥万里(うんでいばんり)
⇒非常に大きな差異のこと - 鯨と鰯(くじらといわし)
⇒極めて大きな差 - 駿河の富士と一里塚(するがのふじといちりづか)
⇒かけ離れて比較にならないことのたとえ - 提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)
⇒釣り合いが取れていないさま - 鍋蓋とすっぽん
⇒比較するにはあまりにも違いすぎるたとえ - 雪と墨(ゆきとすみ)
⇒2つの物事が正反対であるさま - 天と地⇒比較にならぬほど大きな差があること
このように、「差が大きい」という意味のことわざはたくさんあります。 「月とすっぽん」ではなく、「鍋蓋とすっぽん」というおもしろい組み合わせのことわざもあります(^^)b
意味としては、比較するにはあまりにも違いすぎるよー!!というニュアンスで使われます。 「同じ見た目」という意味合いが含まれていないため、「雲泥の差」のように汎用性の高いことわざです。
月とすっぽんの対義語
対義語、反対の意味となることわざをご紹介します。
- どんぐりの背比べ
⇒どれもこれも平凡で、とくに優れたもののないことのたとえ - 五分五分
⇒どちらも優劣がないこと - 大同小異(だいどうしょうい)
⇒大体は同じで細部が違うこと - 互角(ごかく)
⇒互いに優劣がないこと - 甲乙つけがたい(こうおつ)
⇒どちらも優れており判断が難しい - 一寸法師の背比べ
⇒どちらもそれほど価値が無く、大きく変わらないこと - 拮抗(きっこう)
⇒互いに張り合うこと - 目くそ鼻くそ
- 大差ない
対義語として、「五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ)」という慣用句があります。 意味は、「小さな差はあるが、たいした変わりはない」という意味があります。
よりくわしい解説はこちらの記事が参考になります。⇒「五十歩百歩」の意味と使い方を解説!【類語と例文あり】
月とすっぽんの英語表現
月とすっぽんは、英語に直訳をすると「Moon and Suppon(ムーンアンドスッポン)」となります。
しかし、これじゃ英語圏に人には「これはなに?」とパニックになってしまうはずです。 肝心である、「違いが大きい」という意味が伝わらないですよね。
「be in totally different classes(全然ちがう)」という英文で表現することもあります。 ことわざは、あくまでも言葉の表面的な意味より、重要なのが裏に隠されているメッセージです。
英語にするときは、コアである意味がしっかり伝わるように心がけてみてください♪
まとめ
個人的には、「月とすっぽん」「雲泥の差」という2つの違いが大きいことを表すことわざは、意味がわかりやすいので大好きです。
会話でちょこっと使うと相手にしっかりイメージさせることができるため、すごく便利なことわざだなと思っています(^O^)v
それでは、おさらいしていきます!
- 意味は、月も鼈も同じように丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと
- すっぽんとは、日本にも生息している亀のこと
- 雲泥の差と意味はほぼ同じ
- 類語は、「雲泥の差」「提灯に釣鐘」
- 対義語は、「五分五分」「大同小異」
- 英語は「be in totally different classes」
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!!