手に余る(てにあまる)とは、「自分の能力を超えていること」「どう処理してよいかわからないこと」という意味があります。
わかりやすく言うならば、「自分1人では手に負えずいっぱいいっぱい」という状態になる。
「手に余る」という慣用句の意味・使い方・例文・類語・英語をわかりやすく徹底的に解説をしました!!ぜひ参考にしてください。
ちなみに、似ている慣用句に、「目に余る」「身に余る」という言葉があります。 それぞれ体の部位が使われておりますが、違いはごぞんじでしょうか?
3つの慣用句の違いについても、わかりやすく説明しているのでぜひチェックしてくださいね♪
「手に余る」の意味
読み方は、「てにあまる」
- 自分の能力を超えていること
- どう処理してよいかわからないこと
- 手に負えないこと
「手に余る(てにあまる)」とは、このような意味が含まれている慣用句です。 別の言葉でいうならば、「これ以上は無理!!」「いっぱいいっぱいだよ」と表現ができる。
「手に余る」の語源・由来
「手に余る」という言葉に、なぜ体の部位が含まれているのかは語源を知るとスッキリ理解できます。
手に余るとは、手のひらだけで受け止められる以上のことをイメージしてください。
例えば、手で水をすくい上げる量は限度がありますよね。
手でりんごを掴める数にも限度がある。
このような様子から由来して、「手に余る」という言葉が生まれたと言われている
実際に人間の手は2つですし、それ以上のことは手に余ると表現できますよね。 2つの手ではキャパオーバーになってしまうほどの量だったり、問題などに対して使うことができる慣用句です。
「手(て)」には、腕前(うでまえ)という意味もあり、仕事などにも使われる言葉です。
会社で働くひとのことを、「人手が不足している」と表現したりしますよね。
「手に余る」の使い方
使い方は、以下のような状況になります。
- 量が多いこと
- 扱いが難しいこと
- 自分だけでは困難なこと
このような状況で使うことができる慣用句です。
「手に余る」の例文
例文をご紹介します。
- 会社が人手不足になり1人あたりの仕事量が増えてしまった。これじゃあ手に余る状態である。
- 部下の扱いが難しく、私だけでは指導するのに手に余る状態だ。
- 夏休みの宿題を最終日までサボった小学生は、手に余る量の宿題を目の前にして後悔するであろう。
- 手に余る量の課題に押しつぶされそうになりながらも踏ん張っている。
- 手に余るほどの問題は自分だけで解決しようとするのはナンセンスである。
自分1人だけの能力には限界があり、キャパオーバーになってしまったときに使うことができます。 意味は、「手ですくい上げることができる水の量」をイメージしてください。
極論ではありますが、「1時間で小学校のプールの水を1人で全部回収してください」と言われたら、あきらかに手に余る状態ですよね(笑)
極端ではありますが、これくらいのイメージをしておくとしっかり慣用句の意味を記憶することができます!!
「手に余る」の類語
類語をご紹介します。
- 到底できない
- できる気がしない
- キャパオーバー
- 歯が立たない
- 音を上げる
- 可能性がない
- 太刀打ちできない
- 手に負えない
- 不可能である
- 厄介である
「手に余る」と「目に余る」と「身に余る」の違い
3つとも、体の部位を利用している慣用句であるという共通点があります。 しかし、意味はそれぞれ別なのでサクッと比較してみましょう。
- 手に余る⇒自分の能力を超えている、対処できない
- 目に余る⇒黙って見過ごすことが難しい様子
- 身に余る⇒自分の限度を超えているということ(過分)
目は2つ。手は2つ。身(体)は1つ。 それぞれの部位でできることは限度があり、謙遜や否定という意味を込めて使うことができる。
「手に余る」の英語
英語にするならば、「That problem is above me.(その問題は私の手に余る)」と表現することができます。
「手に余る」を直訳する英語は使われませんが、意味として「自分だけでは解決不可能である」というニュアンスを含んで英文であれば、日常で使うことができます。
ビジネスシーンで英語を使うときは、「This job is too much for me.(この仕事は私の手に負えない)」と表現をすれば、英語圏の相手にもしっかりと意味が伝わります。
まとめ
「手に余る」という状態は、私たち人間であればなるべく避けたい状況ではありますよね(笑) 仕事でも無茶な量を任されても、プレッシャーや疲労で潰れてしまう可能性もありますからね・・・。
それではおさらいしていきます!
- 意味は、自分の能力を超えていること」「どう処理してよいかわからないこと
- 語源は、「自分の手だけでは解決できない状況・状態」
- 類語は「到底できない」「キャパオーバー」
- 英語は「This job is too much for me.」
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!!