言葉の意味と由来

【立て板に水】意味と使い方をわかりやすく解説!【悪い意味?】

立て板に水(たていたにみず)とは、「弁舌が達者でよどみなく流れるようにしゃべること」という意味があります。

簡単にイメージするならば、お笑い芸人の明石家さんまさんのトークを思い出してください。

まるで、川の水がするすると下流に流れていくような勢いでしゃべっていますよね!! まさしく、さんまさんの話術こそ、「立て板に水」と呼ぶことができます。

立て板に水」の意味・使い方・例文・語源・類語をわかりやすく解説しました♪

意味を間違った状態で使われてしまいやすいことわざなので、ぜひ参考にしてくださいね。

ちなみに、「焼け石に水」ということわざと似ていますが、意味はまったくの別物です。 ご注意ください(^O^)b

「立て板に水」の意味

読み方は、「たていたにみず」です。 よくある間違いとしては、「立て石に水(たていしにみず)」という誤用がある。 「焼け石に水」と混同されやすいのでご注意を。

「立て板に水」の意味
  1. 弁舌が達者でよどみなく流れるようにしゃべること
  2. 弁舌(べんぜつ)とは「ものの言い方」

簡単に表現するならばm「水が流れるようにすらすらしゃべる」という意味になります。 弁舌(べんぜつ)とは、「ものを言うこと」という意味がありますが、「明石家さんまの弁舌はお笑い界でもずば抜けている」というような表現で使うことができる。

「淀みなく流れる(よどみなく)」とは、川がよけいなものに邪魔されずにキレイに流れている様子をイメージしてください

タオルちゃん
タオルちゃん
お笑い芸人のトークだったり、漫談家のよどみない話術をイメージするとわかりやすいにゃ
トリ
トリ
まさに話芸に秀でたプロのトークは立て板に水だよね

「立て板に水」は悪い意味?

結論からいってしまうと、「立て板に水」とは悪い意味ではありません。

なぜ、「悪い意味」であると勘違いされるのかといいますと、「よどみなく流れるようにしゃべる」という様子から、「人の話しを聞かない、自分ばかり言いたいことを一方的に喋る」というイメージが強いためです。

転じて、人の話を聞かない人に対する嫌味や悪口として、「あの人は立て板に水だから〜」というような、間違った言い方が広まってしまったと考えられます。

本来は、立て板に水は悪い意味は一切ありません

「立て板に水」は誤用されやすい言葉

「立て板に水」は、「焼け石に水」と間違えて誤用されることが多いことばです。

「立て板に水」は、「焼け石に水」の違い
  1. 【立て板に水】弁舌が達者でよどみなく流れるように喋ること
  2. 【焼け石に水】わずかな努力や援助では効果がほとんど期待できないこと

「焼け石に水」は、火で熱した石にほんのわずかな水をかけたところで、表面温度は下がらず、ほとんど効果が期待できないということから由来していることわざです。

「立て板に水」とは、意味がまったく関連していないため、誤用しないようにご注意ください!!

タオルちゃん
タオルちゃん
2つとも見た目は似ているけど、意味はまったく別物だにゃ

「立て板に水」の使い方

使い方は、「すらすらと水が流れるようにしゃべる」という様子に使用することができます。

  1. さんまさんのトークはまさに立て板に水で一級品の話術である
  2. 僕は基本的には無口だけど趣味の話であれば立て板に水ごとく喋る
  3. 私はお酒が入ると立て板に水のように上司の悪口をしゃべりだす

このような使い方をすることができます。

普段は奥手で無口な人でも、なにかのきっかけですらすら・ハキハキとしゃべりだしたら、「立て板に水」と言えます。

「立て板に水」の例文

例文をご紹介します。

「立て板に水」の例文
  1. 営業マンは日頃は無口でも、営業トークになると立て板に水のごとく流暢に会話する
  2. 立て板に水のようにマシンガントークをする漫談家を見ていると元気になる
  3. 講演家の立て板に水のようなスピーチを聞いて胸が踊った
  4. 上司はお酒が入ると立て板に水のごとく本音をしゃべりだす性格である
  5. 妻は怒り出すと立て板に水の口調でガミガミ説教をはじめる
  6. 立て板に水のスピードでしゃべりだすセールスマンにびっくりした
タオルちゃん
タオルちゃん
例文を読むと「立て板に水」の意味がスッキリわかったにゃ!!

「立て板に水」の語源と由来

なぜ、「立て板に水」というのかは、文字通り「板に水をかけて流れる様子」に由来しています。

立てかけた板に水をかければ、するすると流れるように下へ落ちていきます。
この様子が語源となり、
「立て板に水」ということわざが生まれたと言われている。

トリ
トリ
語源や由来を知ることで、ことわざの意味をしっかり覚えられるね

「立て板に水」の類語

類語・意味が似ていることわざをご紹介します。

「立て板に水」の類語
  1. 竹に油を塗る⇒弁舌が達者なこと
  2. 戸板に豆
  3. 口が達者
  4. よく喋る
  5. 口がうまい
  6. 流暢にしゃべる
  7. ペラペラと喋る

「立て板に水」の対義語

対義語は、「横板に雨垂れ(よこいたにあまだれ)」です。

横板に雨垂れの意味
  1. 詰まりながら喋ることのたとえ
  2. 横になった板に水をかけても流れていかないさまから

立て板であれば、水をかければ重力の力でするすると流れていきますよね。 しかし、横(上向き)に置いている板に雨水をたらしても留まるばかり。

流れが一切なくなるさまから、「弁舌が達者ではない」という意味になる。 「立て板に水」の反対語は「横板に雨垂れ」

「立て板に水」の英語表現

英語で表現をするならば、「He speaks fast and fluently.」という英文にすることができます。 意味は、「He speaks fast and fluently.(彼はよどみなくすらすらとしゃべる)」です。

日本語のことわざなので、英文に直訳することは難しいですが、スムースにペラペラ喋るという表現は可能です。

ぜひ、使い機会があればお試しください♪

まとめ

それではおさらいしていきます!

  1. 意味は、弁舌が達者で淀みなく流れるように喋ること
  2. イメージとしては、「明石家さんまさんのトーク」
  3. 焼け石に水とは意味がまったく異なる
  4. 「立て板に水」は悪い意味ではない
  5. 類語は「竹に油を塗る」
  6. 反対語は「横板に雨垂れ」
  7. 英語で「He speaks fast and fluently.」

それでは以上になります!! 最後までお読みくださりありがとうございました。 あなたの1日が素晴らしい日になりますように。