心酔(しんすい)とは、あるものごとに心を奪われて夢中になること。という意味があります。
このページでは、「心酔」について意味、使い方、例文、類語などをわかりやすく解説をしています!
ちなみに、似ている言葉で「陶酔」というものがありますが心酔との違いはわかりますか?
結論をいってしまうと「自分に対して使えるか?」の違いになります。 自己陶酔(じことうすい)という言葉があるように、陶酔は自分に対しても使うことができます。
しかし、心酔は自分に対してではなく、あくまでも他の物、人などに利用する言葉です!
心酔の意味
読み方は、「しんすい」
【意味】
- ある物事に心を奪われ夢中になること
- ある人を心からしたい尊敬すること
- 僕はピカソの絵に心酔して美術家を目指した
- 孫正義の起業精神に心酔をして起業した
- 私は羽生名人の指す将棋に心酔している
心酔とは、何かしらの物事(人、物)に心を奪われて夢中になっているという様子です。 例えば、少年がはじめてプロ野球の観戦をしたときに、圧倒的な熱量と選手たちの迫力に夢中になっているときが、「心酔」していると表現することができます。
まさに、心を奪われるくらいに無心になって夢中になっている瞬間を心酔といいます。
心酔の使い方
心酔は、相手や対象物などに対して心を奪われて夢中になっているときに使います。
私は新海誠の映像美に心酔した
僕は初めて見る水墨画に心酔してしまった
このように、心を奪われて感動し夢中になっている瞬間、状態であれば「心酔している」という表現をすることができます。
心酔の例文
心酔を使った例文をご紹介します。
- オバマ大統領のスピーチは民衆を心酔させて一致団結させる魅力がある
- バレリーナの美しい演技に時間を忘れてしまうほど心酔した
- ジブリ映画の表現美に心酔して以来ずっとファンである
- 子供の頃に心酔するほど読みこんだ漫画は今でも宝物
- 「からくりサーカス」という漫画の世界観に心酔した
- キングダムの政の理念に心酔した秦の民衆はさらに強くなった
- 心酔している哲学者の本を読んでいる時間はすごく楽しい
- 彼女の素晴らしい歌声に心酔してしまった
心酔は、すごく魅力的で、その人の趣味や熱中していることを垣間見える素晴らしい言葉ですよね。 あなたにとっての、心酔できる人物や物はありますか?
ちなみに、私は漫画を読むのが大好きなので、愛読している藤田和日郎先生の新作は週刊誌+単行本で買うと決めているほど心酔しています(笑)
心酔の類語
類語をいくつかご紹介します。
- 愛慕(あいぼ)
意味・深く愛し慕うこと - 偶像化(ぐうぞうか)
意味・信仰・崇拝・妄信の対象となること - 賛美(さんび)
意味・ほめたたえること - 礼賛(らいさん)
意味・ほめたたえること - 傾倒(けいとう)
意味・ある物事に深く心を引かれ、夢中になること - 愛好(あいこう)
意味・愛でて好むこと
「心酔」と「陶酔」の違い
心酔と似ている言葉に、「陶酔(とうすい)」があります。 それぞれの意味の違いをご説明します。
【心酔】_あるものごとに心を奪われ夢中になること
【陶酔】_気持ちよく酔うこと、素晴らしいものに心を奪われてうっとりすること
ビミョーに似ていますが、心酔は、「人や物に対して心を奪われ夢中なさま」 陶酔は「気持ちよく酔うこと」という意味も込められています。
違いとしては、心酔は自分以外の人や物に対して使われるとうこと。 陶酔(とうすい)は、自己陶酔(じことうすい)という四字熟語もあるように、「自分に酔いしれる」という使い方をすることがでいます。
自己陶酔とは、自分に酔っている状態であり、ナルシストと表現することもできる。
自分に心酔しているとは表現しないので覚えておこう
心酔の語源
心酔の語源は、漢字に込められている意味を理解すると深く納得できます。
【心】人間の理性、知識、感情、意思、精神、心情などを意味する。
【酔】酒や乗り物などにようという意味がある
心(こころ)という漢字は非常に抽象的であり、目には見えないものを指しています。 酔うは文字とおり、酒・乗り物・などにようという意味のまま。
まとめ
それではおさらいをしていきましょう!
- 心酔とは心奪われ夢中になること
- 陶酔とは少し意味が違う
- 陶酔は自分に酔うときにも使う
- 心酔は自分には使わない
- 類語は、「愛慕・偶像化」など
ちなみに「◯◯に心酔する」を英語で表現するならば、「be fascinated with」となります。 英語で話せるとめちゃくちゃカッコいいですね。
それでは以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました!