「洗練(せんれん)」とは、普段なにげなく使っているけれども、いまいち意味がハッキリわからない言葉ですよね。
このページでは、「洗練」について意味・使い方・例文・類語・対義語をわかりやすく徹底的にまとめました!!
「洗練」とは、「優雅で品位の高いものに磨き上げること」という意味があります。
わかりやすく表現するならば、「ムダを削ぎ落として上品なものにしていく」ということになる。
実際に使い方を例文でご紹介しているので、ぜひチェックしてください♪
すぐに読める目次
「洗練」の意味をわかりやすく解説
- 詩歌、文章の表現を推敲(すいこう)してより良いものにすること。
- 優雅で品位の高いものに磨き上げること。
わかりやすくいうならば、ムダを削ぎ落として上品なものにしていくことです。
例えば、文章を推敲(すいこう)してムダな誤字脱字を削り落として、さらにより質のたかい状態を目指すことを洗練と表現することができます。 そして、できあがった文章を「洗練された文章」と呼ぶことができる。
推敲(すいこう)とは文章を何度も考え作り直すこと、編集。
洗練(せんれん)とは、文章だけではなく、以下のようなものにも使うことができます。
こういった「洗練された◯◯」という表現をすることができる。 例えば、一流の建築家が設計をした高級住宅などは、「洗練された上品な空間」と呼ばれることがありますよね。
「洗練」の語源
語源は、漢字の意味を深堀りするとものすごくスッキリ理解することができます。
- 語源は、洗って練りさらに良くすること
- 「洗う」⇒削ぎ落とす、余計なものをけずる。
- 「練る」さらに良いものにするために手を加えること。
わかりやすくいうならば、ムダを削ぎ落として磨き上げること。 洗練されたものに共通しているのは、長い年月や試行錯誤を積み重ねた上に生まれた一品が多い。
例えば、有名な小説などは作者が一発本番で書いたのではなく、何度も練り上げては、ムダなところをカットして、最終的に作品として販売されるという流れがある。
最後に出来上がった完成品は洗練された1冊となる。
このように、洗って練り上げて上品なものにしていくことを洗練と表現できます。 そして、できあがった状態や様子を「洗練された◯◯」と言う。
「洗練された」の意味
洗練されたとは、洗練されていること。
削ぎ落とし、磨き上がって上品な様子。
使い方としては、「洗練された文章」「洗練された空間」など幅広く応用することが可能である。
「洗練された」の使い方
使い方は、「文章、人格、芸、物、空間、デザイン」など多岐にわたる。 共通しているのは、削ぎ落とされて磨き上がって上品な様子であるという点。
「削ぎ落とし、磨き上げて、上品である」という状態でなれば洗練されているとは言わないのでご注意を。
「洗練」の例文
例文をご紹介します。
- 村上春樹の文章は洗練されており読みだけで情景が伝わってくる。
- 高級外車はムダのない洗練された見た目をしている。
- 私が尊敬している経営者は、洗練された人格と知性あふれるユーモアを兼ね備えた人だ
- 歌舞伎役者の洗練された芸をみると心がググッと揺れ動いた。
- 美濃焼の洗練している見た目は唯一無二だ。
- 一流ホテルの美しくも洗練されている内装に感動してしまった。
- 近所にある神社は清掃が行き届いており、洗練された美しい境内にいると心が落ち着く。
このような使い方をします。 共通しているのは、「削ぎ落とし、磨き上げて、上品な様子」であること。
「洗練されたデザイン」とは
洗練されたデザインとは、余計なものを削ぎ落として設計されたものです。
たとえば、企業のロゴデザインなどは洗練されたものが多いです。 著名なデザイナーに依頼をしたり、時代の流行にあわせたデザインを採用している企業が多い。
ここ数年では、IT企業は平面的なフラットなデザインのロゴが流行していたけれど、最近はまた立体感のあるデザインが主流になったりします。
「洗練された文章」とは
洗練された文章とは、「ムダがなく極限まで削ぎ落とされた文章」のこと。
基本的には、推敲(すいこう)をして書き終えた文章の誤字脱字をけずったり、いらない表現をカットしてよりよい状態に仕上げていくことになります。
世間で一般的に評価されている小説家の書く文章こそ、「洗練された文章」と表現するにぴったりです。
以下のような作品は世に残る洗練された文章の代表例と言えます。 どれも素晴らしい作品なので、ぜひ手にとってみてください。
宮沢賢治「銀河鉄道の夜」
金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」
太宰治「人間失格」
まどみちお「ぼくはここに」
「洗練された人」とは
洗練された人とは、垢抜けた人物や、品格の高い人物を指します。
例えば、田舎から東京の大学に行って、見た目やしゃべり方が田舎臭さがなくなったときに、「洗練されたね」と表現したりする。 とはいえ、重要なのは中身の知性や品格なので、見た目やしゃべり方だけが都会的になっても、洗練された人とは言わない。
知性や品格の高い人物を、「洗練された人」と表現するのがふさわしい。
以下のような人物は、社会に及ぼした貢献度合いや、努力量によって「洗練された人」と呼ぶにふさわしい偉人たちです。
「洗練された動き」とは
洗練された動きとは、ムダのない極限まで磨き上げられた動作のこと。
イメージとしては、以下のようなものがあてはまる。
- 武道の達人の所作
- 横綱の土俵入りの型
- 格闘家のパンチ
- ダンサーの踊り
- 能楽の舞
ある分野において、極限までムダを削ぎ落として、これ以上高めるスキがないほどに磨き上げられた一流の所作を、「洗練された動き」と表現することができます。
1番わかりやすいのが、プロスポーツ選手の動きですね。
ムダのなく、磨き上げられた所作はスポーツの種類は違えど、どれも美しくムダのない動きになっている。
「洗練」の類語
- 磨き上げる
意味⇒技術・精神などをよりよいものにする。 - 垢抜ける
意味⇒素人っぽさや野暮なところがなくなる。 - 粋(いき)
意味⇒性格・態度・身なりが垢抜けて、自然な色気を感じること。
「洗練」の対義語
- 野暮(やぼ)
意味⇒態度などが洗練されていないこと(人) - 無骨(ぶこつ)
意味⇒素朴で、作法や趣味を身につけていないこと。 - 不躾(ぶしつけ)
意味⇒しつけができていないこと。 - 粗野(そや)
意味⇒あらあらしく野性的で、洗練されていないこと
洗練とはまさに正反対であることがわかりますよね。 「しつけなっていない」「荒々しく野性的である」「野暮ったい態度」など、いろいろ意味がありますが、上品さとはかけ離れたイメージがありますよね。
ドラえもんの登場キャラクターに例えるならば、洗練された上品さのあるキャラが「出来杉君、しずかちゃん」だとすれば、粗野(そや)なのは、「ジャイアン」かもしれません(笑)
「洗練」の英語表現
洗練(せんれん)という言葉は日本ならではの表現になるため、英語圏には直訳できる英単語がありません。 なるべく意味が近い英語表現をご紹介します。
- Elegant(エレガント)
- Refined(リファインド)
「洗練」の中国語表現
中国語では、「洗练」と表現します。 ぜひ、参考にしてください♪
まとめ
「洗練」という言葉は普段なにげなく使っていましたが、言われてみると「洗う+練る」という漢字で構成されていることがわかります。
何気なく使っている言葉も、ルーツを探って正しい意味を理解すると、日常生活でもつかいやすくなりますよね!! それではおさらいしていきます!
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪