「猿も木から落ちる」とは、「その道に優れた者でもときには失敗することがあるという」という意味があります。
「おさるさんが木から落ちる」というシンプルなことわざなので、意味もイメージしやすくて、有名なことわざですよね!
「猿も木から落ちる」をわかりやすく小学生でも理解できるように、使い方・類語・例文・英語表現などを解説しました♪
ちなみに、似ていることわざはたくさんあるので、そちらも10点ご紹介しているのでぜひ参考にしてください。
個人的には、人生でたいせつなことを教えてくれる素晴らしいことわざだと思っています(^O^)
すぐに読める目次
「猿も木から落ちる」の意味
読み方は、「さるもきからおちる」
- その道に優れた者でもときには失敗することがあるというたとえ
- (例)木登りが上手なお猿さんでも木から落ちてしまう
- (例)プロでも失敗をしてしまうことがある
意味としては、優れた者でも必ずミスはするし、パーフェクトではないというもの。 サルは身体能力が高く、木登りがとても上手ではありますが、ときには木から落っこちてしまうような初歩的なミスをすることもある。
スポーツ選手などの一流プロでも、凡ミスをしてしまうことがありますよね。
- プロ野球選手が捕球ミスをしてしまう
- サッカー選手がボールを空振りしてしまう
- マラソンランナーが転んでしまう
どれだけその道のプロであったとしても、常に完璧(パーフェクト)ではないということ。
「猿も木から落ちる」を小学生でもわかるようにやさしく説明
「猿も木から落ちる」ということわざを小学生でも理解して、使えるくらい簡単に説明をします。
- 誰でも失敗(ミス)をするということ
- 失敗するのは悪いことではない
「猿も木から落ちる」ということわざは、この2つがキーポイントになります! もし、小学生のお子さんに説明するときは、「誰でも失敗をするから、失敗をすることは悪いことではないよ!」と伝えてあげましょう。
ダメなのは、失敗を恐れて行動しないこと。 プロですら失敗をすることもあるし、おサルさんですら、木登りを失敗してしまうのです。
プロでもない小学生のうちは、たくさん失敗を経験したほうが有利だよ。と教えてあげると、失敗の恐怖が減り、積極的になることができる
教育では、「失敗」をむしろ褒めるべきであって、行動している時点で素晴らしいことであると言葉と態度でしっかりと小学生に伝えることがたいせつです♪
「猿も木から落ちる」には、「油断大敵」という意味もありますが、
小学生には「プロですら失敗するからミスを恐れてはいけない」というニュアンスをしっかり伝えることが重要であると教育面では考えられています。
「猿も木から落ちる」の使い方
「猿も木から落ちる」という、ことわざの使い方は非常にシンプルです!
- 失敗することは悪くないと伝えるとき
- 失敗の恐怖心を和らげる
- 失敗した人を慰めるとき
- 行動を後押しするとき
- 行動する重要性を説くとき
- 注意をして行動するべきだという心構え
- 油断・慢心しないための心構え
このように、「猿も木から落ちる」ということわざ1つで、たくさんの使い方があります。 プロでもミスをするから、素人はさらに注意しなければいけない。という使い方もできるし、
プロでも失敗するくらいなのだから、失敗を恐れずチャレンジしようよ、という気軽なエールとしても使うことができます。
「猿も木から落ちる」の例文
例文をご紹介いたします。
- 猿も木から落ちるというし、失敗してもそんなに凹まなくても大丈夫だよ
- イチロー選手ですら3割しかヒットを打てないんだから、僕たちは失敗上等で本気でチャレンジしてみよう
- 「猿も木から落ちる」ということわざを胸にもう1度行動してみることにした
- 順調に物事が進んでいるけど「猿も木から落ちる」という言葉もあるから油断しないように心がける
- 「猿も木から落ちる」ということわざは、失敗ではなく行動しないことが悪であるいう捉え方ができる
- 猿ですら木から落ちるくらいだから、失敗なんてするものだと心がけてとりあえず1度やってみようよ
- 僕は「猿も木から落ちる」ということわざが大好きだ。理由は挑戦する勇気をもらえるから
「ことわざ」というのは、意味は1つであったとしても、時代や状況に応じて自分に有利な考え方をすれば、役に立つことがあります。
「猿も木から落ちる」ということわざは、「その道の専門家ですら失敗をする」と考えることもできるし、「上手くいっているときほど油断せず注意する」と心がけることもできますよね!
「猿も木から落ちる」の類語
類語をご紹介します。
- 弘法も筆の誤り(こうぼうもふでのあやまり)
⇒書道の達人である弘法大師にも書き損じ(書き間違い)があるというたとえ - 河童の川流れ(かっぱのかわながれ)
⇒どんなに泳ぎが得意なカッパでも溺れたり、川に流されることがあるというたとえ - 過ちは好む所にあり(あやまちはこのむところにあり)
⇒過ち(間違い)は自分の得意なことをしているときに起こることのたとえ - 泳ぎ上手は川で死ぬ
⇒自分の能力を過信して、得意なことで失敗をして自滅すること - 麒麟の躓き(きりんのつまづき)
⇒素晴らしい名馬ですらときには転倒すること - 孔子の倒れ(くじのたおれ)
⇒名人でも失敗をするというたとえ - 千慮の一失(せんりょのいっしつ)
⇒賢い人でも必ず1つくらいはミスがあること - 釈迦にも経の読み間違い
⇒仏教の開祖であるお釈迦様にも経の読み間違いはあること、人は誰でもミスをするというたとえ - 天狗の飛び損ない
⇒天狗ですらときには飛び残って失敗することのたとえ - 策士策に溺れる(さくしさくにおぼれる)
⇒策略のうまい人間は自分の策略に頼りすぎて、かえって失敗する
【河童の川流れ】意味をわかりやすく例文つきで解説【類語も紹介】
似ていることわざは、数多くあります。
猿・天狗・弘法大師・お釈迦様・孔子・麒麟・カッパなどのその道のプロに例えられることわざが多い
あらゆる分野の専門家ですら間違いはあるよ。ということわざがたくさんあるため、「いかなるときも油断をしてはいけない」という教えがたっぷり詰まったことわざなのです!
その中で1番有名なのが、「猿も木から落ちる」です。 登場する猿も馴染みがあるし、「木から落ちる」というわかりやすい例えが小学生にでも理解しやすいため、日本人であれば誰でも知っていることわざです。
「弘法も筆の誤り」も有名なことわざですが、「弘法大師」のことを知らない人は多いですよね。
「弘法大師(こうぼうたいし)」とは、真言宗の開祖である「空海(くうかい)」のこと。
空海は書の達人であると言われている
「猿も木から落ちる」の対義語
反対となる意味のことわざを紹介します。
- 愚者にも千慮に一得あり(ぐしゃにもせんりょにいっとくあり)
⇒愚かな人でもたまにいい考えが思いつくことがある - 千慮の一得(せんりょのいっとく)
⇒多くの考えの中には一つぐらいよい考えがあるということ
「猿も木から落ちる」は、その道のプロが失敗することもある。ということわざです。 対して、こちらは「愚かな者」または「一般人」による「いい考え・アイデア」が生まれることを意味することわざです。
完全なる反対語のことわざではありますが、一般人のアイデアの中にも1つくらい良い意見は混ざっているよというもの。
「猿も木から落ちる」は目上の相手に使える?
結論からもうしあげると、目上には使わないほうが良いことわざです。 意味は素晴らしいのですが、「猿」というのは、人を馬鹿にしたりする言葉でもあるため、別の言い換えをつかったほうが無難です。
1番おすすめなのは、「弘法も筆の誤り」です。 弘法大師(こうぼうたいし)とは、真言宗の開祖である空海(くうかい)のことなので、空海に例えられて気分を害する人はいませんよね。
すくなからず、おサルさんよりも、空海に例えられたほうが気分もいいはずです(笑)
「猿も木から落ちる」の英語表現
「猿も木から落ちる」を英語表現にすると、「Even monkeys fall from trees.」と書くことができます。
英語にはない表現のため、直訳したままの英語をアメリカ人が使うことはありません。 ただ、意味としては伝わりますが、「猿も木から落ちる」ということわざの存在を知らないため、表面的な意味でしか使えない英文になります。
「猿も木から落ちる」ということわざの意味である、「失敗しても大丈夫」という重要なメッセージを英文として使いたいときは、「Don’t be too hard on yourself.(そんなに自分を責める必要はない)」と表現してください。
英語では日本のことわざ通りの表現はむずかしいですが、背景にある意味や教えを英文にすれば、応用することができます♪
まとめ
「猿も木から落ちる」ということわざは、「油断大敵」「失敗は怖くない」「行動の重要性」などが学べる素晴らしい言葉ですね!
とくに、「さるが木から落ちる」というシンプルで想像しやすいことわざなので、これほどまでに日本人に馴染みのあるものになったのではないかと思います。
ことわざは辞典に登録してある数だけで、「4万点以上〜」も存在しています。 そのなかでもトップクラスで知名度のあることわざですよね。
それではおさらいしていきます!
- 意味は、その道に優れた者でもときには失敗することがあること
- 類語は「弘法も筆の誤り」「河童の川流れ」
- 対義語は「愚者にも千慮に一得あり」
- 英語の直訳は「Even monkeys fall from trees.」
- 英文「Don’t be too hard on yourself.」
それでは以上になります。 最後までごていねいにお読みくださりありがとうございました! あなたの1日が素晴らしい日になりますように。