「鬼の霍乱(おにのかくらん)」とは、いつも非常に健康な人が珍しく病気にかかることのたとえ。という意味があります。
「鬼の霍乱」について、意味、使い方、類語、例文などをわかりやすく理解できるように解説をしました!
現在ではあまり使われることのないことわざですが、覚えておけばまた1つ教養が身につき、賢くなることができます(^O^)b
ぜひ、参考にしてくださいね♪
鬼の霍乱の意味
読み方は、「おにのかくらん」です。 よくある間違いとしては、「鬼の撹乱(かくらん)」と表現されることがありますが、読み方は同じですが漢字が違います。 正しくは「霍乱(かくらん)」
- いつも非常に健康な人がめずらしく病気にかかることのたとえ(大辞林より)
(例文)あの仕事人間と言われた上司が風邪で会社を休むなんて、鬼の霍乱だね
鬼の霍乱(おにのかくらん)とは、いつも健康で丈夫な人が珍しく病気にかかることの例えとして使われます。
鬼の霍乱の語源
「鬼の霍乱」の語源をご紹介します。
霍乱(かくらん)とは、日射病、熱中症のことです。
江戸時代では、夏に起こりやすい激しい下痢、発熱、吐き気などの伴う急性の病気を「霍乱」と呼んでいました。
別名では、暑気あたりともいう
霍乱とは、現在でいう熱中症のことなんですよね。 では、なぜ鬼(おに)なのか解説をしていきます!
鬼とは、人の形をして、「角と牙」があり、ハダカで虎の皮のふんどしを締めている怪物という意味があります。
鬼には、人間以上の力を持つ恐ろしい存在であるという意味がある。
つまり「鬼の霍乱」とは「普段では考えられないような異常な様子」を表現することわざなのです。
鬼のような人間を超えた圧倒的な存在が、霍乱(熱中症や日射病)などにかかって体調を崩してしまうことは、イメージではなかなか想像しにくいですよね。
「鬼=日頃は非常に健康な人」という意味なので、そういった人物がいきなり風邪で会社にこなくなったらびっくりしますよね(笑)
令和になり、現在ではほぼ日常的に使われないことわざなので、使用しても意味が通じない可能性もありますね! しかし、教養は他人が知っていようが関係なく、知ることに価値があるため、知っているだけでまた1つ賢くなり、世界をより鮮明に見ることができるメリットがあります(^O^)b
鬼の霍乱の例文
「鬼の霍乱」を使用した例文をいくつかご紹介いたします。
- 会社の上司が勤続30年で始めて病気で欠勤をした。まさに鬼の霍乱である
- 体力だけが取り柄のAくんが病欠したのは鬼の霍乱であるといえる
- 私が会社を病欠したら、部下から「鬼の霍乱ですね」と笑われた
- 「鬼の霍乱」ということわざとは無縁なくらいに元気なうちの祖父
あなたの周りにもきっと、あれほど元気だったのに急に風邪を引いて学校や会社を休んだ人がいるはずです。 まさに、そういった状況にこそ「鬼の霍乱」ということわざを使うタイミングになります。
「鬼の霍乱」の類語・ことわざ
- 青菜に塩
_元気をなくして、すっかりしょげている様子 - 寝耳に水
_突然、思いがけない出来事に出くわし驚くこと - 青天の霹靂(せいてんのへきれき)
_予想だにしない出来事が突然起こる様子 - 藪から棒
_思いもよらないものごとを、前触れもなく行うこと - 虚をつかれる
_油断していて隙をつかれる - 番狂わせ
_予想外の出来事で順番が狂うこと - 不意を食らう
_油断していたところにつけこまれること - 足元をすくわれる
_卑劣な手段で、隙をつかれて失敗させられること
「鬼の霍乱」は予想外のできごとであるという意味があるため、類語としては「青天の霹靂」「寝耳に水」などが非常に意味が似ていることわざになります。
鬼が入っていることわざ
「鬼」が入っていることわざをご紹介します。
- 心を鬼にする
「意味」かわいそうだと思いながら、厳しい態度をとる - 鬼の居ぬ間に洗濯
「意味」怖い人や気兼ねする人のいない間に、思う存分くつろぐこと - 鬼の首を取ったよう
「意味」大変な功名・手柄 - 鬼の子
「意味」非常に乱暴な子供 - 渡る世間に鬼はない
「意味」世の中には無情な人ばかりがいるのではなく、困ったときには助けてくれる情け深い人もいるものだということ。
まとめ
それではおさらいをしていきましょう!
- 鬼の霍乱とは「いつも非常に健康な人が珍しく病気にかかることのたとえ」
- 霍乱(かくらん)とは熱中症、日射病のこと
- 鬼とは人間以上の力を持つ恐ろしい怪物
- 類語は、「青天の霹靂」「寝耳に水」