「抜き差しならない」とは、「身動きが取れずどうにもならない」「のっぴきならない」という意味があります。
こんにちは!!漢検1級にチャレンジ中のブログ運営者タオルです♪
このページでは、「抜き差しならない」の意味・使い方・例文・語源・類語・対義語をわかりやすく徹底的にまとめました!!
ちなみに、「抜き差しならない」の語源となっているのは、刀の動きです。 刀を鞘(さや)から抜くことも、収めることもできない様子から転じて生まれた慣用句だと言われています。
1度読めば、一生使える知識をたったの2分でマスターできるように、わかりやすさと正確さ重視で解説しております。 では早速学んでいきましょうー!
すぐに読める目次
「抜き差しならない」の意味
読み方は、「ぬきさしならない」
- 身動きが取れずどうにもならない。
- のっぴきならない
「どうしようもない」「どうにもできない」という状態のことを、抜き差しならないと表現することができます。
「退っ引きならない(のっぴきならない)」とは、引き下がることも、避けることもできない様子のこと。
使い方としては、「どうにもならない」「手の施しようがない状態」「身動きがとれないとき」に使用することができます。
「抜き差しならない」の語源
語源は刀の動きに由来しています。 説は2つあるため、どちらもご紹介します。
どちらも、刀から由来しているエピソードなので、どちらも有力であると考えることができる。 ちなみに、「刀」が語源となっていることわざはいろいろあります。
「身から出た錆」は、刀身のことであり、意味は自分の行動によって苦しめられること。
その他には、「伝家の宝刀」や「諸刃の剣」などのことわざがある。
【伝家の宝刀】意味と使い方をわかりやすく例文で解説!
【諸刃の剣の意味】使い方や例文をわかりやすく解説をします!
「抜き差しならない」の使い方
使い方としては、以下のような状況になります。
上記のような状態において、「抜き差しならない◯◯」という表現をすることができます。 身動きができないというのは、物理的な問題ではなく、精神的だったり、対人関係などによる表現方法となる。
「抜き差しならない」の例文
例文をご紹介します。
- ビジネスの問題点は抜き差しならない状態になる前に解決しておくのが基本である。
- 僕と彼女は抜き差しならない関係になっており、モヤモヤする。
- 仕事で抜き差しならなぬ状況に陥ったときは、素直に人に頼ったほうがなんとかなる。
- 先送りをするクセがつくと、小さな問題でも抜きさしならない大問題に膨れ上がることがある。
- 楽をするためにクレジットカードでリボ払いを続けていたら、抜き差しならない金欠にになってしまった。
このような使い方をすることができます。
「どうにもならない・・」「逃げ場がなくなった・・」「埒のあかない・・」というような、絵に描いた追い詰められているような状況であり、だからといって、身動きもできない状態という意味合いがあります。
「抜き差しならない」は悪い意味で使う慣用句
この慣用句は、基本的に悪い意味で使う慣用句です。
どうにもならないという状況は、良い表現では使わないですよね。 「幸せすぎてどうにもならない」とは言わないように、「問題が多すぎて今さらどうにもならない」という悪い意味で使うことが多い。
「抜き差しならない」も同じように、こう着状態のように「行き詰まっている」という様子を表現した慣用句のため、ネガティブな表現となります。
祝いの場、喜びなどを表現するときには不適切な慣用句である。
「抜き差しならない」は目上の相手にも使える
「抜き差しならない」という表現は、目上の相手に使っても失礼になることはありません。 ただし、敬意などを示す表現ではないため、とくべつ丁寧というわけでもなもないです。
しかし、「抜き差しならない」という慣用句は、状況の深刻さだったり、どうにもいかない様子を端的に表現ができる言葉なので、ビジネスシーンなどでは非常に重宝される。
「抜き差しならない」の類語
類語となる、慣用句、四字熟語をご紹介します。
- 手も足も出ない
- 埒が明かない
- 万事休す(ばんじゅきゅうす)
- 四面楚歌(しめんそか)
- 五里霧中(ごりむちゅう)
- 万策尽きた(ばんさくつきた)
- 八方塞がり(はっぽうふさがり)
- 逃げ場のない
- 離れられない
- こう着状態
- どうにもならない
- 追い詰められた
類語にはこのような慣用句、四字熟語があります。 どれも、行き詰まってどうしようもないという意味合いが含まれている言葉ばかりです。
文字面だけでみると、とても重々しくどんよりとした雰囲気になりますよね。笑
では、いくつかの類語をピックアップしてさらに意味を深堀りしていきます!!
「手も足も出ない」はなす術がないこと
類語である、「手も足も出ない」は、自分の力を超えてどうすることもできないという状況で使います。 「なす術(すべ)」が一切ないという状況下で、「もう、手も足も出なくて困っている・・・」というような使い方をする。
「埒が明かない」は進展しないこと
「埒が明かない(らちがあかない)」とは、物事が進展しない、決着がつかないという意味になる。
議論や言い合いなどの場で、「もういい!!埒が明かないからお前とは会話しない!!」という表現を聞いたことがあるかもしれません。
「これ以上話をしても、物事は進まない」という意味合いでつかわれる言葉。
「抜き差しならない」と同じように、膠着状態を表している慣用句になる。
埒(らち)とは、馬が生活をするスペースを区切っている柵(さく)のこと。
「万事休す」は手の施しようがないこと
万事休す(ばんじきゅうす)とは、これ以上は手の施すようなないこと。 抜き差しならないと同じように、身動きがとれず、どうにもならないさまを表現している慣用句です。
「万事休す」は、中国の王子が語源となっている。
「四面楚歌」は助けがなく周りが敵だらけ
抜き差しならないの語源でもある、武士が刀を抜くことも、差すこともできない緊迫した様子に非常に似ている類語です。
まわりに敵だらけで追い詰められており、緊張状態を表した四字熟語。
語源は、中国の三国志の時代から由来している。
「五里霧中」は見込みが立たないこと
五里霧中(ごりむちゅう)とは、迷ってや見込みなどが立たないこと。 つまり、行き詰まっている様子のことです。
迷ってしまい、先のことが一切わからない状況でつかわれる四字熟語となっている。 抜き差しならないと同じように、身動きが取れず、先行きの見通しがつかめないという点が共通している。
語源は、中国の歴史書から由来している。
「八方塞がり」はとるべき手段がないこと
八方塞がり(はっぽうふさがり)という慣用句は、非常におそろしい言葉です。笑
なぜなら、八方塞がりとは「陰陽道(おんようどう)」が語源となっている言葉であり、意味は、「どの方向に向かってもすべて不吉の結果を招くこと」
つまり、どの方向に進んだとしてもマイナスな出来事が待っているという意味になる。
もしも占いでこのようなことを言われてしまったら絶望しちゃいますよね・・・(笑) 現在では、転じて「どうにもならない」「とるべき手段がない」という状況で使われる慣用句となりました。
「抜き差しならない」の英語
「抜き差しならない」は日本語ならではの慣用句になるため、英語圏には直訳をした英文はありません。
そのため、「やれることをやったけど、もう何をすることもできない」というニュアンスの英語をご紹介します!!
「There’s nothing I can do.(私にできることは何もない)
「抜き差しならない」の中国語
中国語では、「一筹莫展」と表現します。 万策が尽きて、手も足も出ないという意味になります!!
まとめ
それではおさらいしていきます!
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪