「匂い」と「臭い」どちらも同じく「におい」と読みますが、この違いってなんだかわかりますか?
どちらも同じ「鼻で感じる刺激・におい」という共通した意味があるのですが、これ以外にハッキリとした違いが複数あるのです。
この記事では、「匂い」と「臭い」の使い分け・意味・違い・類語をわかりやすく徹底的にまとめています!
さらに、「香り」という言葉の意味もあわせて紹介しています。 「香り」って言われてみれば、ハッキリとした定義がわからない言葉ですよね。 実はここもかな〜り深い違いがありました!
社会人であれば絶対にしっておいたほうがよい、「におい」の違いをサクッと学んでいきましょう。
すぐに読める目次
「匂い」と「臭い」の違いと意味
- 【匂い】心地が良いにおい、好ましいもの、不快ではないもの。
- 【臭い】不快なもの、くさい・きたない・きつい、不快感が強いにおい。
どちらの漢字もおなじ、「におい」という読み方をしますが、このような違いがあります!
わかりやすくシンプルに違いを解説するならば、いいにおいが「匂い」 不快感が強いにおいを「臭い」という使い分けをします。
「匂い」「臭い」どちらも「鼻で感じるにおい」

2つの漢字の意味の違いはありますが、共通している部分もあります。
それは以下のようになっている。
- 鼻で感じるにおい
- ものが持っている雰囲気
この2つはどちらの漢字を使っても同じ意味が含まれております!
例えば、見た目が詐欺師のような怪しい人物のことを、「なんか匂うぞ」「なにか怪しい臭いがする」という表現をすることがありますよね。

その他には、「昭和の匂いがする町並み」とか「昭和臭い考え方」という表現にも使える。
どちらを使っても間違いではありません。
「匂い」は心地が良い・好ましいにおい
「匂い」は心地がよく、好ましいにおい。不快ではない香りに対してつかいます。 画像でイメージするならば、このような感じになります。

さくらのほんのり優しく自然に漂ってくる心地の良いにおいは、人間であれば不快にかんじることはありませんよね。
Amazonで、「匂い」で商品を検索してみるとこのような結果になりました!

消臭剤や芳香剤、またはフレグランススプレーなどが表示されました。 Google検索などで、それぞれの漢字でしらべてみると、まったく別の検索結果になるのでおもしろいですよ!

「臭い」は不快感が強いにおい
「臭い」は、不快なニオイ、「くさい・きたない・きつい」などを意味する言葉です。 画像でイメージするならば、このようになります。

不快感が強いものに対して使う漢字なので、ワキガや口臭などにも「臭」の文字をつかってください。
Amazonで「臭い」で検索してみた結果はこのようになりました。

「口臭」「体臭」などを予防するサプリなどの商品が検索されました。 やはり、不快感の強いにおいを抑制するためのアイテムがずらりと表示されるようです。
「匂い」で検索をしたときは、いい香りのアイテムや芳香剤などが表示されたので、ハッキリとした違いがわかりますね\(^o^)/
カタカナの「ニオイ」はネガティブなイメージが強い
実は、カタカナの「ニオイ」というのはネガティブなイメージが強いです。
口臭や体臭などのサプリなどのCMでは、「におい」ではなく、「ニオイ」が使われる傾向があります。 「良いニオイ」という表現はあまり見ないですよね。
しかし、「気になるニオイ」という表現はあらゆる場所で目にしたことがあるはず!
体臭ケアのグッズ、洗面所の排水溝のお掃除グッズ、歯磨き粉のCMなどでよく使われています。
いい匂いは人によって違うから迷ったら「ひらがな」を使う
においというのは人によって感じ方がまったく違います。
まちなかで香水をかけている女性とすれちがうと、「すごくいいにおい!」となるパターンと、「うわ、キャバ嬢みたいなきつい香りがする..」という不快な気持ちになるパターンがあります。
同じように、食材でも人によっては受けとりかたがまったく違います。
- 納豆のにおい
- 柔軟剤のにおい
- キンモクセイのにおい
この3つ、どれも好きだという人もいれば、全部キライな人もいるはずです。 漢字の使い分けでまよったときには、ひらがなの「におい」を使うと便利です!
「香り(かおり)」の意味
「香り」は「匂い・臭い」とすごく関係性の近い表現です。
意味は以下のようになっています。
- 【香り】鼻で感じられるいい匂い
- 品格、品位などの意味合いも含む。
香りというのは、「良いにおい」のことなので、漢字は「匂」となります。
使い方としては、「満開のさくら並木はすばらしい香りがした」というように、鼻で感じるいいにおい、心地のいいものに対して使います。
「香り」と「薫り」の違い
この2つの漢字は読み方や意味はほぼ同じです。 しかし、使い分けとしては次のような方法があります。
むずかしいほうの「薫り」は抽象的な意味でつかわれることが多いです。
- 夏のかおりがする
- 昭和の薫りが漂う
- 青春の甘酸っぱいかおり
このように、実際には鼻で感じられない抽象的なにおいを表現することができます。
「匂い」「臭い」の例文

例文をご紹介します。
- 上司の奥様はいつもエレガントな匂いがする。
- 僕は金木犀が1番いい匂いだと思っている。
- 彼女が料理をつくりだすといつも異臭がする。
- 風呂上がりにワキにデオドラントクリームを塗ってニオイ対策している。
- 口が臭い人はビジネスマン失格である。
- タバコのイヤな臭いがスーツにこびりついてしまった。
「匂い」の類語
- 香り
- 香ばしい
- かぐわしい
- 色香(いろか)
- 心地の良い
- 匂わせる
1.類語「色香」とは2つの意味がある

女性の艶やかな顔やスタイルのことを色香(いろか)といいます。 一般的には、色気(いろけ)と非常に意味が似ていますが、日常会話で使用することは少ない印象があります。
使い方としては、「色香に惑わされてしまう」という表現がある。
2.類語「かぐわしい」とはにおいが良いこと

「優雅なにおい」って何?とおもわれるかもしれませんが、やや抽象的な表現ですよね。 具体的に「これ!」という決まりはありませんが、バラなどのお花の香りなどを「優雅におい」と表現することができる。
「薫り」とおなじように、抽象的だったり、比喩的なかおりを表現するときに用いられる言葉です。
「臭い」の類語
- 悪臭
- 無臭
- 異臭
- 臭み
- 臭う
- 臭気
1.類語「異臭」とは変なにおいのこと
2.類語「無臭」とはにおいがないこと
つまり、いい匂いも悪いニオイもまったくのゼロということ。 無臭タイプの消臭剤などがスーパーで売られたりしています。
ちなみに、無臭の対義語は「有臭(においがあること)」となる。
「におい」の英語表現
英語にも、「におい」の違いを表す表現がいくつかあります。 それぞれ、違いをチェックしていきましょう!
- 「匂い」Scent(好ましいにおい)
- 「臭い」Odor(不快なにおい)
- 「におい」Smell(中立的なにおい)
- 「香り」fragrance(心地よく魅力的なにおい)
このような違いになります!! 「smell(スメル)」というのは、スメルハラスメントのスメルですが、意味としては「におい」という中立的なポジションです。 いい匂い・臭い匂いという意味合いはふくまれていない。
「匂いと臭いの違い」のまとめ
言葉は深堀りをしていくと、違いや定義がハッキリするのでおもしろいですよね\(^o^)/
現代社会では、体臭や口臭などのエチケットは必須ですが、こうしてニオイについて学びなおすと、「気をつけなければいけないな〜」 と気が引きしまります(笑)
それでは最後に、おさらいしていきましょう!
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪
