「寝る」と「眠る」どちらもおなじような意味で使っている言葉ですが、じつはしっかりとした違いがあるのです。
まず結論としては、「寝る」とは横たわるという意味なので、すやすやと眠っているという意味はありません。 反対に、「眠る」は私たちがイメージするぐっすりと心身が一時的に活動が休止している状態のこと。
この記事では、違いをわかりやすくていねいに解説しているのでぜひ参考にしてください!
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「寝る」と「眠る」の違い

- 【寝る】体を横にすること。(水平状態)
- 【眠る】心身の動きが一時的に低下して、目を閉じて無意識になる状態。
両者の違いはこのようになります。 一般的に、「寝る」はグーグーと寝息を立てているような状態ではなく、あくまでも体を横に倒してリラックスした状態になること。
画像でイメージをするならば、寝るはこのようなかんじ。↓
そして、「眠る」はこのような状態になります。↓
私たちは、普段はどちらもおなじような意味でつかっていますが、正確にはこのような違いがあります。
「寝る」は体を横にすること

寝るは体を横たえることを意味するので、実際にスヤスヤと夢の中へいくということではないのです。 なんともややこしいですが、日本人であれば誰もが混同してつかっていますよね。
正しい使い分けも必要ではありますが、お互いに意味が通じているのであれば、こまかい定義など個人的にはどうでもいいような気がします(´・ω・`)
「布団で寝る」という表現には、「布団ですやすやと睡眠をとる」という意味はないということになる。
「眠る」は目を閉じて無意識になる状態

眠るはまさしく夢の中へ旅立っている状態ですね! 食事とおなじように睡眠は人間にとってなくてはならないものです。
寝ると眠るはどちらもおなじような意味で使われていますが、英語ではどちらも「sleep(すりーぷ)」という表現になります。
しかし、日本語とおなじように眠るわけではないけど、ベッドに向かう(入る)という意味で「go to bed」という表現がある。
ちょっとした小ネタなのですが、日本人は世界的にみても平均睡眠時間が短い傾向があるそうです。
つまり寝不足の大人が多いということに。
28カ国調査をした結果、「1位のフィンランドは平均7時間30分」 日本は最下位の6時間30分というデータになりました。 ちなみに28カ国の平均は7時間となった。
「寝る」と「眠る」の使い分け
使い分けはシンプルです。
- 寝る→横になること
- 眠る→睡眠状態
「寝る」を使った例文
例文をご紹介します。
- 大学の講義を寝過ごしてしまった、これで何度目だろう。
- リモートワーク中に寝落ちしてしまい怒られた。
- 寝坊しないためにアラームを50個セットした。
- 寝転がりながらスマホをいじっていたら顔にスマホを落としてしまった。
「立ったまま寝る」は間違った使い方

寝ると眠るの違いを学んだら、「立ったまま寝る」という言葉は間違っているということに気がつくはずです。 正しくは、「立ったまま眠る」となる。
「眠る」を使った例文
例文をご紹介します。
- のび太くんは0.93秒で眠りにつくことができる。
- 新しいマットレスを購入したら眠りの質がよくなった。
- リモートワークは居眠りができるから最高だ。
- 仮眠のつもりが3時間もねむってしまった。
- 私は寝息をたてることなく死んだように眠るそうだ。
「寝る」の類語
- 寝っ転がる
- 寝転ぶ
- 横たわる
- 寝過ごす
- 寝落ち
- 寝坊
- 寝不足
- 泣き寝入り
1.類語「泣き寝入り」は意味が2つある
泣き寝入りには2つの意味があり、基本的には後者の「どうすることもできず、諦めること」という意味でつかわれる。
例えば、以下のような使い方がある。
兄に100円を貸したが返してくれる気配がない。弟のぼくは泣き寝入りするしかないようだ。
2.類語「寝坊」は朝おそくまで寝ていること

寝坊の坊(ぼう)は、「ぼうや」という意味ではなく、もともとは僧侶(仏教の修行をしている人)の居所(住まい)や、建物のことです。 それが転じて、お坊さんと呼ばれるようになった。
坊(ぼう)とは、人の状態を表す言葉になっているため、「朝寝坊」は朝おそくまで寝ていることになります!
3.類語「寝過ごす」は起床時刻を過ぎること

朝寝坊とすごく似ている言葉ですが、寝過ごすの場合は「起きる予定の時間を過ぎても寝ていること」となるため、ちょっと意味が違うのです。
- お姉ちゃんはいつも寝坊している。
- 寝過ごしてラジオ体操に行けなかった。
「寝る」の反対語は「起きる」
寝るの反対語は起きるです。 起きるとは、眠りからさめるという意味はなく、横たわっている状態(水平)から、直立するという意味になる。
「眠る」の類語
- 休む
- 睡眠
- 安眠
- 入眠
- 快眠
- 熟睡
- 仮眠
- 居眠り
1.類語「仮眠」は短時間の睡眠をとること

数時間もたっぷり眠るわけではなく、あくまでもほんの数分から数十分程度の軽い睡眠を仮眠(かみん)といいます。
寝不足を解消するためだったり、ちょっとしたスキマ時間にとる睡眠のこと。
パワーナップと呼ばれる10分前後の仮眠は、脳や体の疲労を効率的に回復させて、仕事のパフォーマンスを高めるといわれています。
大手企業などでも昼食後に、計画的に仮眠(パワーナップ)をとりいれている会社もあるようです。
以下の動画では、メンタリストのdaigoさんが科学的に正しいパワーナップ(仮眠)のとりかたを解説しています。
2.類語「安眠」は気持ちよく眠ること
ぐっすり心地よく眠ることを安眠または、快眠といいます。 別の言い方をするならば、「深く眠っている」とも言える。 長時間たっぷりねむるということではなく、あくまでも本人の回復度合いや感覚などによるもの。
3.類語「入眠」は眠りにつくこと

さらに正確にいうならば、意識が覚醒状態から、睡眠の状態へと移行することです。 「ウトウト..zzz」←このような状態がまさしく入眠です。
「眠る」の反対語は「覚める」
眠るの反対は、覚めるとなります。 英語では、「wake up(目が覚める)」
「眠りから起きる」は間違い。
「眠りから覚める」が正しい
「寝る」と「眠る」の英語表現
睡眠にまつわる英語表現をご紹介します。
- sleep(寝る・眠る)
- I sleep a lot(私はよくねる)
- I like to sleep.(寝るのが好き)
- go to bed(ベッドへいく)
- fall asleep(ねむりにおちる)
まとめ
似ている言葉ですが、意外と違いをしっている人は少ないですよね。 私もしっかりと調べるまでは、ぼんやりと把握しているレベルでした。
1度おぼえてしまえば、知識は一生使えるのでこうして違いを学ぶのはおもしろいし、役に立ちますね!
社会人にもなると仕事の忙しさやプレッシャーから睡眠時間が減ってしまうこともありますが、この記事を読んでくださっているあなたは、体調にきをつけてぜひとも体に良い睡眠をとってくださいね♪
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪