こんにちは、漢検1級にチャレンジ中のタオルです!! このページでは、「情け(なさけ)」という言葉の意味・使い方・例文・類語・対義語をわかりやすさ重視で徹底的にまとめました♪
「情け」という表現は、聞いたことはあるけど、なんとなくぼんやりとしか意味がわからない言葉ですよね。笑
結論からいってしまうと、「人間味のある心、他人を労る(いたわる)心」とい意味があります。
わかりやすいえば、「思いやり」と表現できます。
あわせて、「情けは人のためならず」ということわざの意味と使い方も解説しているので、ぜひ参考にしてください(^O^)b
すぐに読める目次
「情け(なさけ)」の意味
- 人間味のある心
- 他人を労る(いたわる)心
- 思いやり
情け(なさけ)とは、相手を思いやる気持ちや心のことです。
「情けは人の為ならず」の意味
「情けは人の為ならず」ということわざがあります。
つまり、相手に親切にするという行為は、自分のためであるからこそ、他人には親切にしなさいという教えが含まれています。 良い行いをすれば、良い結果が返ってくるという仏教的な考えが含まれている言葉。
「情けは人の為ならず」は誤用されやすいことわざ
実は、「情けは人の為ならず」は日本人の5割が意味を勘違いしたまま使用しているというデータがあります。 文化庁が平成22年度に行った「国語に関する世論調査」では、約45%が間違った認識をしていました。
約半数の日本人が、「情けは人のためにはならない」という意味だとおもっていたのです。
さらに詳しい解説はこちらのページが参考になります。⇒「情けは人のためならず」の意味と使い方をわかりやすく解説【例文あり】
「情けは人の為ならず」の語源
定説となっている語源は存在しません。 しかし、いくつかの有力な説はあるため紹介いたします。
曽我物語という書物は、江戸時代には「歌舞伎・浄瑠璃・浮世絵」などの題材として一般的にも認知されるようになったと言われている。
ここから転じて、日本人が日常会話として、「情けは人のためならず」という使い方をするようになったのではないかと考えられる。(諸説はあるため、あくまでも定説ではない)
「情けは人の為ならず巡り巡って己が為」とかつては、続きの文章があったけれど、長いため割愛されて、「情けは人のためならず」が使われるようになった可能性もある。
ちなみに、「ならず」とは古語では「ではない」という意味で使われていました。 現在では、「ならず」という言葉を「相手のためではない」という間違った認識で使われている可能性が高い。 本来は、「ではない」という意味になる。
「情けは人の為ならず」の例文
ことわざを使用した例文をご紹介します。
- 情けは人の為ならずというからこそ、誰も見ていなくても良いことは率先してやるようにしている。
- 仲間が弱っているときは情けをかけて一緒に協力すれば、互いに切磋琢磨しあえる信頼関係を築けるはずだ。
- 僕の彼女は我が強いタイプなので、情けをかけるといつも不機嫌になる。
- 近所でガンコジジイとして有名なおじいさんも、歳を重ねると人の情けをありがたく受け入れるようになったらしい。
- 起業をしたときは「情け無用」で自分が勝つことだけに集中していたけれど、それは間違いであることに気がついた。
「情け」の類語
類語をご紹介します。
- 情け無用(なさけむよう)
- 優しさ
- 風情(ふぜい)
- 情けない(なさけない)
- 哀憐(あいれん)
- 同情(どうじょう)
- 慈悲(じひ)
類語には、このような熟語や慣用句がある。 それぞれの意味をさらに深堀りしていきます。
類語 「情け無用」の意味
つまり、相手を思いやらなくてもいいことです。 例えば、スポーツのプロとプロがお互いに真剣勝負をするときなどに使われる。 相手のことを考える必要のないときや、互いに生死をかけた勝負をするときに用いられる慣用句である。
類語 「風情」の意味
風情(ふぜい)とは、「この町は風情があるね〜」という表現などに使われる。 明確な定義があるわけではなく、あくまでの個人の主観によるもの。
- この駄菓子屋は昭和を感じさせる風情がある。
- 風情のある町並みを散歩していると心がリフレッシュする。
このような使い方をすることができる。
類語 「情けをかける」の意味
つまり、相手を大切にしたり、思いやりの心で接するという意味になります。
- 力士がケガをしている相手に情けをかける取り組みをした。
- ライバルに情けをかけたら余計なことをするなと怒られた。
使い方としてはこのようになる。 必ずしも良いことばかりではなく、状況によっては情けをかけるべきではないという場合もある。
「情け」の対義語
対義語は、「仇(あだ)」です。
仇(あだ)という漢字には、「恨みを持って仕返しをする」「仕返しをしようとする相手」という意味合いが含まれている。
ちなみに、「情けは人の為ならずという」という言葉の語源になっているかもしれないと考えられている、「曽我物語」も、仇討ち(仕返し)をするストーリーになっています。
情けをかけたが、感謝されるどころか仕返しをされてしまうという意味がある、「恩を仇で返す」ということわざもある。