冥利に尽きるとは、「その立場にいる者として、これ以上の幸せはないとありがたく思う。」という意味があります。
「◯◯冥利に尽きる」という表現を聞いたことがあるかと思います。
たとえば、「教師冥利に尽きる」という表現であれば、「教師として、これ以上の幸せはない!!」という意味になる。
語源となっているのは仏教です! あわせて知っておくと便利なマメ知識もたっぷり紹介しているので参考にしてくださいね♪
すぐに読める目次
「冥利に尽きる」の意味
- その立場にいる者として、これ以上の幸せはないとありがたく思う。
わかりやすくいうならば、非常に強い幸福を感じることです。 「役者冥利に尽きる」「選手冥利に尽きる」という表現に使われることが多い。
読み方は、「冥利に尽きる(みょうりにつきる)」と書く。
冥(めい)は、冥王星(めいおうせい)や、冥界(めいかい)などと同じ漢字です。
ある立場にいる人にとっての、最大の喜びや幸せを表現する慣用句となっています。 主に、職業や立場などに使われることが多い。
「冥利に尽きる」の語源は仏教
語源は、仏教の因果応報(いんがおうほう)という考え方からきています。
- 冥利(みょうり)とは仏が与えてくれるご利益
- 尽きるとは、極限まで達する
それぞれの熟語にはこういった意味があり、あわせて「冥利に尽きる」と表現する。
仏教の思想から転じて、現在では日常的に使われる慣用句となりました。 もとを辿れば仏教用語が語源になっていることわざは他にもあります。
有名なのは、「盤石(ばんじゃく)」という言葉。
不動明王(ふどうみょうおう)が座っている椅子が金剛石(ダイヤモンド)だといわれています。 この台座を「盤石(ばんじゃく)」と表現していたそうです。
「冥利に尽きる」の使い方
使い方は、ある職業や立場にいる者としての最大の幸せな気持ちを表現するときになります。
以下のような状況で使われることが多い。
その立場で、1番の幸せな気持ちを表すときが使うタイミングとなる。
「冥利に尽きる」の例文
例文をご紹介します。
- 自分の教え子が見事に難関大学に突破した。教師冥利に尽きる思いである。
- 私が作る料理を目当てに来店してくれるお客様がいることは、料理人冥利に尽きる。
- クリエイターとして1つの作品を世に出し、評価されたことは作り手の冥利に尽きる思いである。
- マーケティングに携わった会社が世に広まるのは、マーケターとしての冥利に尽きる。
- 俳優にとっては名誉ある賞にノミネートされるだけでも役者冥利に尽きるらしい。
ちなみに、「冥利が尽きる」と表現してしまうのは誤用です。 なぜなら、「冥利(が)尽きてしまう」という意味になるため、喜びや幸福の気持ちを表現していないことになるからです。
小さな違いで、意味がガラリと変わってしまうのでご注意を。
「冥利に尽きる」の類語
- 果報者(かほうもの)
- 冥加に尽きる(みょうがにつきる)
- この上ない幸せ
- やってよかったと思う
類語にはこのような慣用句や表現法方法があります。 「果報者」と「冥加に尽きる」については、これからわかりやすさ重視で解説していきます!
だれにでも理解できる表現で使うならば、「この上ない幸せ」「やってよかったと思う」というわかりやすい言葉が便利です。
「果報者」の意味は幸せもの
読み方は、「果報者(かほうもの)」
果報者とは、運の良い人、しあわせな人という意味
語源は仏教です。 仏教用語としてつかわれておりましたが、現在では日常会話でも使用されるようになった。 もともとは、前世での行いによって良いこと、悪いことのさまざまな報いのことを差す言葉。
「冥加に尽きる」の意味は身に余るほどの幸福
神様や仏様のご加護に見放されるという意味がある
「冥利に尽きる」をビジネスで使うとき
まとめ
- 意味「その立場にいる者として、これ以上の幸せはないとありがたく思う。」
- 語源は「仏教」
- 冥利(みょうり)は仏様が与えてくれるご利益のこと。
- 尽きるは極限まで達するということ。
- 類語「果報者」「この上ない幸せ」