諸刃の剣(もろはのつるぎ)とは、「一方では非常に役に立つが、もう一方では大きな害を与える危険もあるものの例え」という意味があります。
わかりやすく別の言葉にたとえるならば、「ハイリスクハイリターン」「メリットとデメリットどちらもある」という表現をすることができます♪
このページでは、「諸刃の剣」について、意味、使い方、例文、類語などをわかりやすく解説しています!
ちなみに、「剣と刀」の違いってわかりますか? 日本刀はありますが、日本剣ってものは聞かないですよね。 結論としては、違いは「片刃が刀で、諸刃(両刃)が剣」です。
ぜひ、参考にしてください♪
諸刃の剣の意味
読み方は、「もろはのつるぎ」 よくある読み間違いとして、「もろはのやいば」「もろはのけん」「しょばのつるぎ」「しょやいばのけん」などがあります。 誤用しないように注意してください。
【意味】両辺に刃(やいば)のついた剣は、相手を切ろうとして振り上げると、自分も傷ついてしまう恐れのあること。
【意味2】一方では非常に役に立つが、他方では大きな害を与える危険もあるものの例え
- この作戦は成功すれば圧倒的なリターンがあるが、失敗をすれば取り返しのつかない状態になる。まさに諸刃の剣だ
- サプリも作用もあれば副作用も存在する。諸刃の剣ということをしっかり知っておくべきである
諸刃の剣(モロハノツルギ)とは、別の言葉に例えるならば以下のような言葉が当てはまります。
- ハイリスクハイリターン
- プラスとマイナス
- 一長一短
- 痛みを伴う
このように、ある方面ではメリットがあるけど、ある方面ではデメリットになる可能性もあるということです。
☆諸刃の剣(いらすとや)
諸刃の剣の使い方
使い方としては、日常の会話などで利用することができます。
良い面もあるけれども、悪い面もあるよね。という状況において、「それってまさに諸刃の剣だよね」という表現をすることができます。
例えば、テスト勉強を徹夜でやる学生は、一夜漬けでテストでいい点数を獲得する可能性もあるけど、体調を崩してしまってテストで大失敗するリスクもある、非常にリスキーな行動ですよね。 まさに、こういった状態が、「諸刃の剣」です。
メリットとデメリットが同居している状態を意味します。
諸刃の剣の例文
諸刃の剣を使った例文をご紹介します。
- 就職面接の練習をしないのはリスキーである。直前になって体に叩き込むのは、諸刃の剣である。おおよそ失敗するだろう
- ボクシングの世界チャンピオンは試合で逆転するために、諸刃の剣ともいえる強引な攻めをした結果、スタミナ切れで負けてしまった
- スマホは便利ではあるが、集中力を切らす原因となってしまうため学生にとっては諸刃の剣である
- 短期間でのダイエットは一時的に体重を落とすことはできるが、リバウンドや体調不良のリスクがあるため、諸刃の剣である。おすすめはしない
- 諸刃の剣になってしまう作戦は絶対にしてはいけない。余裕を持つことは何よりも大事
- 一人暮らしをするならば貯金は絶対に生活費3ヶ月分は確保するべきだ。貯蓄をせずに好きなことに使うのは諸刃の剣である
- 彼の行動はいつも大胆である。しかしミスも多い。まさに諸刃の剣だ
- 苦し紛れのウソは諸刃の剣だからやめたほうがいい。ほぼ間違いなく悪い方向に進む
諸刃の剣は、「メリットもあるけど、デメリットもある」「一長一短である」「プラスとマイナスが同居している」という意味があるため、「◯◯だけれど、◯◯である」という表現に使うことができます。
例文を読んでみるとわかりますが、なにかを比較するときに使うことが多い言葉です。
「競馬の大穴に全額賭ければ、当たれば大儲けできるが、ハズレると一文無しである」←このような状態は、諸刃の剣であり、どのような行動をするかによって運命(結果)が大きく変わることを意味しています。
その他には、こういった例えもあります。
- 医薬品は薬剤師の指示通りに服用するべきである。正しく使えばメリットがあるけれど、間違った服用をしてしまうと毒にもなる。まさに諸刃の剣なのだ。
お薬は、まさに諸刃の剣ですよね。 役に立つこともあるけど、用法用量を間違えてしまうと、大変なダメージを受けてしまう可能性もあります。
諸刃の剣の語源・由来
諸刃の剣(もろはのつるぎ)の語源は、漢字に込められている意味に由来しています。
【諸刃】⇒刀や刃物の、両方のふちに刃がついていること
【剣】⇒長い諸刃の剣身を持つ手持ちの武器
この2つの漢字が合わさった言葉が、「諸刃の剣」となります。 そして、使い方次第ではとても役に立つが、一歩間違えると自分も危険な目にあう比喩(ひゆ)として使われる言葉となりました!
日本の三種の神器の1つである、「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」も「ツルギ」と読みます。 「もろはのけん」ではないので、間違えないように気をつけてください。 ちなみに、三種の神器である「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」は、別名で「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」と呼ばれることもあります。
剣と刀の違い
剣と刀は同じようなイメージがありますが、実はそれぞれ特徴に違いがあります。
- 剣(つるぎ)は、諸刃(両刃)でまっすぐの形をした手持ち武器
(例)ドラクエのソード、勇者の剣 - 刀(かたな)は片刃で反りのある手持ち武器
(例)日本刀、時代劇の侍が持っている刀
イラストで違いを比較するならば、こちらが剣(ソード)です。
☆いらすとや ソードの画像
そして、こちらが刀(片刃)です。
☆いらすとや 刀
日本刀は片方の刃(やいば)しかついておらず、反りがあるのが特徴です。
こうして比較してみると、「諸刃の刀」ではなく、「諸刃の剣」である意味がスッキリ納得できますよね!
諸刃の剣の類語
諸刃の剣の類語をご紹介します。
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- よしあし
⇒良い点もあり、悪い点もあって一概には決められないこと - メリットとデメリットがある
⇒良い点、悪い点どちらもあること - ジレンマ
⇒ある問題に対して2つの選択肢が存在し、そのどちらを選んでも何らかの不利益があり、決めるのが難しい状態 - 中途半端
⇒どっちつかずで徹底しないさま - 劇薬
⇒作用が激しく、使い方を誤ると生命にかかわる非常に危険な薬品 - ハイリスクハイリターン
⇒高収益を得ることもできるけれど、損失を被る危険性も高いという意味 - 奥の手
⇒たやすく人に知らせない腕前。最後の手段。 - 一長一短
⇒長所もあるし短所もあること。 - どっちつかず
⇒二つのうちのどちらとも決まらないこと
まとめ
それではおさらいをしていきましょう!
- 諸刃の剣とはメリットもあるが、デメリットもあるという意味
- 剣とは諸刃でまっすぐ伸びた手持ち武器
- 刀は片刃で剣とは違う
- 比喩として使われる言葉である
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!