言葉の意味と由来

「水を差す」の意味と使い方をわかりやすく解説【例文と類語も!】

こんにちは!漢検1級にチャレンジ中のタオルです♪

この記事では、「水を差す」という言葉の意味・使い方・類語・例文をわかりやすく徹底的にまとめました!

結論からいってしまうと、「水を差す」とは、「物事がうまくいっているときに、邪魔をすること、横槍を入れること。」という意味があります。

似ていることばに、「横槍を入れる」という表現があります。  「水を差す」と「横槍を入れる」の違いもわかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

「水を差す」の意味

「水を差す」の意味とは
  • 物事がうまくいっているときに、邪魔をすること、横槍を入れること。
  • 料理で濃いものや熱いものに水を加えて薄くすること。

「水を差す」という慣用句には2つの意味があります。 一般的には、「ジャマをすること」「横槍を入れること」という意味で使われている言葉です。

このような使い方があります。

  • 楽しい会話に水を差されて冷めてしまった。
  • 水を指すような行為で申し訳ない。
  • 水を差すような行為。

こういった使い方をしているときは、「邪魔をしている」もしくは「邪魔をされた」という意味になります。

ぶた君
ぶた君
せっかく盛り上がっている会話に水を差されるとテンションも冷めてしまうよね
ゾウさん
ゾウさん
楽しい気分や空気が薄まってしまうから、「水を差す」という表現なんだね

例えば、物事が順調に進んでいるときに外野から、文句やネガティブな言葉ばかり言ってくる人は、「水を指すような人」と表現できる。

ぶた君
ぶた君
「水を差す」とは第三者が邪魔をしてくる行為ということだね

また、「水を注す」という表現も間違いではないが、一般的には「水を差す」を使う。

「水を差す」の語源

語源は、「水」と「差す」という2つの熟語から由来しています。

  • 水(みず)
  • 差す(さす)は注ぎ込む、よそから入ってくるようにという意味がある。

つまり、「注ぎ込んで薄める」、「外から邪魔をする」という複数の意味があるのです。 料理では、味が濃いものを水を差して薄めたり、熱い料理に水を差して冷やすという使い方をします。

ぶた君
ぶた君
会話の盛り上がりだったり、楽しい空気に邪魔が入ることを水を差されるという表現をするんだね

「水を差す」の使い方

使い方は、「いい感じだったのに邪魔をされた」「せっかくの雰囲気をぶち壊された」「順調に進んでいるのに空気を乱されてしまった」などの状況で使うことができます。

ゾウさん
ゾウさん
使い方を実際の文章でチェックするとイメージしやすいよ!

「水を差す」を使った例文

例文をご紹介します。

「水を差す」を使った文章
  • 話に水を差されて一気に冷めてしまった。
  • 空気に水を差してしまいひんしゅくを買う。
  • 水を差すようで申し訳ないが僕はその案には反対だ。
  • 盛り上がりに水を差さないようにそっと飲み会から抜け出す。
  • 関係ない人がネット上だけで口を挟むのは、単なる水を差す行為になるので、誰も幸せにならない。

「水を差す」と「横槍を入れる」の違い

この2つの慣用句は似ているようで、すこしだけ意味が違います。 わかりやすく比較してみましょう!

「水を差す」と「横槍を入れる」の違い
  • 【水を差す】物事がうまくっているときに邪魔をすること。
  • 【横槍を入れる】横からヤリで突きかかること。

水を差すには、うまくいっていることを邪魔したり乱すという意味があります。 しかし、「横槍を入れる」には「うまくっていること」という意味合いは含まれておりません。

ゾウさん
ゾウさん
「横槍を入れる」の語源をサクッと学んでおこう
横槍を入れるの語源

もともとは、戦場などで第三者が横から槍(ヤリ)で突きかかることが語源となっている。

それが転じて、現在では「横から第三者が口出し(文句)をつけるという意味で使われるようになった。

「横槍を入れる」の意味は邪魔すること?使い方や類語を紹介!

「水を差す」と「横槍を入れる」の使い分け

使い分けはこのようになります。

2つの使い分け
  • 「水を差す」はうまくいっている物事に割り込んで、邪魔をしたり乱すときに使う。
  • 「横槍を入れる」は文句を言ったり、妨害、邪魔をするときに使う。

「横槍を入れる」のほうがより悪いイメージが強いです。

なぜなら、「戦場で別の部隊が横からヤリで襲いかかってくる」という語源があるからです。 「横槍を入れる」のほうが、たちが悪くネガティブな意味合いが強いです。

以下は、「横槍を入れる」の例文となります。

  • 恋人と散歩していたら知らない人に横槍を入れてきて腹がたった。
  • Twitterで関係のない人物から横槍を入れられて気分が悪くなった。

「水を差す」の類語

類語、水を差すと似ている慣用句をご紹介します。

「水を差す」の類語
  • 横槍を入れる
  • 腰を折る
  • くさびを打ち込む
  • 出鼻をくじく
  • 邪魔をする
  • 口出しする
  • 干渉する
  • 遮る(さえぎる)
  • ちょっかいを入れる
  • 割り込む
ぶた君
ぶた君
いくつかの類語をさらに深堀りしてみよう

類語1.「腰を折る」の意味と使い方

「腰を折る(こしをおる)」とは、途中で妨げること、邪魔をすること。

「話の腰を折る」というような使い方をします。 水を差すと同じように、「妨げる(さまたげる)」という意味合いがある慣用句です。

類語2.「くさびを打ち込む」の意味と使い方

「楔(くさび)を打ち込むとは、敵陣のなかに攻め込んで勢力を二分すること

日常会話では、「親しい人同士の仲を裂こうとして邪魔をすること」という意味でつかわれます。 水を差すよりも、さらに迷惑度の高い行為だといえます。

類語3.「出鼻をくじく」の意味と使い方

「出鼻をくじく」とは、始まったばかりなのに邪魔が入ったり、中断を余儀なくされること

ちなみに、「出端をくじく」と書くのも正解。どちらを使っても良い。

「水を差す」の対義語

国語辞書には「水を差す」の対義語はありません。

「水を差す」の英語表現

英語では、「throw a wrench in one’s plans」と表現します。 意味は「throw a wrench in one’s plans(迷惑をかける・邪魔をする)」というもの。

水をさすの中国語表現

中国語では、「潑冷水」と表現します。

まとめ

それではおさらいしていきます!

  • 「意味」物事がうまくいっているときに、邪魔をすること、横槍を入れること。
  • 「横槍を入れる」と「水を差す」は意味が少し違う。
  • 類語「出鼻をくじく」「腰を折る」「さえぎる」
  • 英語「throw a wrench in one’s plans」
  • 中国語「潑冷水」