及第点(きゅうだいてん)とは、試験に合格するのに必要な点数、合格ギリギリの点数という意味があります。
あくまでも、合格ギリギリラインという意味になるため、他人に対して使ってしまうのはマナー違反になってしまうこともある言葉です。
このページでは、及第点の意味をわかりやすく類語、例文などを使って解説をしました!
ちなみに、次第点(しだいてん)という言葉をたまに見かけますが、こちらは完全なる誤用です。 間違ったまま使われている言葉なので、使わないようにしてください。 次第点という言葉は存在しません!
及第点の意味
読み方は、「きゅうだいてん」
【意味】試験に合格するのに必要な点数
合格ギリギリの点数という意味で使われる。
- なんとか及第点に到達することができた
- 及第点に達することができてうれしい
基本的には、合格ギリギリの点数や合格ラインという意味があるため、何かしらの試験や相手を評価するときに使う言葉です。
「及第点」語源
及第点の語源は、漢字の意味を理解するとスッキリわかります。
及第とは、「試験や審査に合格すること」という意味があります。 そして、点はテストの点数などを意味する。
ちなみに、「及」という漢字は、「ある所に達する」または「追いつく」という意味があります。
次第点は間違い
よくある間違いとして、「次第点(しだいてん)」と誤用されているケースがあります。
こちらは、「及第点」という言葉の誤用なので間違いです。 次第点という言葉そのものは存在しないため、ご注意ください!
次第点という言葉は存在しない
及第点の使い方
及第点は、基本的に良い意味としては使われません。 しかし、悪い意味ということでもないのでご注意ください。
理由は、及第点とはあくまでも合格ギリギリラインという意味があるため、人に使うには褒めたり、称えるときには不適切だからです。
「君は素晴らしい!まさに及第点だ!」と言われても、言葉の意味を知っていると全然うれしくはないですよね(笑)
- 及第点にギリ達することができたけど、完全にラッキーである
- 及第点を軽く上回るような結果ではないと満足しない
- 及第点に達することを目的にしていると試験には受からない
このように、自分を戒めるために使ったり、なんとか及第点に達することができたと安堵する表現などに使われます。
「及第点」を使った例文
例文をいくつかご紹介します。
- 及第点に惜しくも届かず受験に落ちた
- 及第点に達することができてよかった
- 及第点を取るためにさらなる努力が必要だ
- あなたの評価はあくまでも及第点です
- 及第点だから次はもう少し踏ん張ってほしい
- 及第点ではなく満点を取るつもりで挑む
- 目標を及第点に定めるのは負けパターンである
及第点とは、褒め言葉ではないため、基本的には良い意味としては使われないことを覚えておきましょう。 あくまでも、「合格のギリギリな点数、ライン」という意味なので、もうひと踏ん張りほしいかなというのが本音ですよね。
相手を否定するほどでもないけど、あえて褒めたり称えるレベルではないときに及第点(きゅうだいてん)という言葉を使うことがあります。
及第点の類語
及第点の類語、関連ワードをいくつかご紹介します。
- まずまずの
- 一定の
- ギリギリ
- ある程度の
- 良くも悪くもない
- そこそこの
- まあまあの
- 悪くはない
- 良くもない
- それなりの
類語をチェックしてみると、及第点がいかにビミョーな評価である言葉なのかがわかりますよね。 まさに、悪くもないけど、良くもないという中途半端な状態です。
とはいえ、試験としては及第点に達することさえできていれば合格であることに間違いはないため、合格者にとっては素直に喜べる言葉に違いありません(^O^)b
私も漢検準1級を取ったときは、かなり自信がなかったのですが及第点で合格することができました。 嬉しいような、たまたまのようなビミョウな何とも形容しがたい感情でした(笑)
及第点の対義語
及第点の対義語をご紹介します、
- 落第点(らくだいてん)⇒落第となる点数。 合格の基準に達しない得点
落第(らくだい)とは、試験に不合格であるということ。及第点に届かないという意味です。
社会人に使われるケースとしては、「会社に連日寝坊で遅刻してくるのは、サラリーマンとして落第点だぞ」という使い方をすることができます。
落第点の例文
落第点を使った例文をいくつかご紹介します。
- 落第点を取った原因は自分がよく知っている
- 会社への遅刻は会社員として落第点である
- 上司の指導は責任者としては落第点だ
- 漢検1級に落第してしまった
- 筆記試験で落第したのはショックだ
- 落第点を絶対に取りたくないから頑張る
- 落第しないための対策は十分にしてきた
及第点の対義語は、落第点(らくだいてん)となる。
及第点は目上の相手には使わない
一般的なマナーとしては、目上の相手に対しては「及第点」という言葉は使わないほうが無難です。 なぜなら、言葉の意味が決して肯定的ではなく、ポジティブではないからです。
そして、敬語ではないため相手に敬意を示したいときは逆効果です。
もちろん、年下や親しい間柄であったとしても「あなたは及第点である」というような言い方はすごく誤解を生んでしまう発言となってしまうでしょう。
相手に評価を下してしまう言葉になるため、相手からすると、「なぜ私があなたに評価されなければならないのか」というストレスを生み出してしまいます。
まとめ
それでは、おさらいをしていきます。
- 及第点は合格ギリギリライン
- 及第は試験に合格すること
- 対義語は「落第点」
- 落第は試験に落ちること
- 及第点の類語は「まずまずの」
- 目上の相手には使わない
- 他人に使うと誤解を生んでしまう
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!