気の置けない(きのおけない)とは、「気遣いする必要がない」という意味があります。
わかりやすく例えるならば、「気を使わないし、打ち解けて緊張もしていない」という状態になる。
「気の置けない」という慣用句は、日本人の大半が勘違いをしたまま覚えてしまっている言葉です。「◯◯ない」という否定形と誤解していることもあるため、正しい意味をしっておくことは非常に役立ちます。
「気の置けない」という慣用句の意味・使い方・類語・対義語・例文をわかりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてください♪
ちなみに、「気の置ける◯◯」と表現すると、「気を使う〇〇」という意味になるため、覚えておいてくださいね!!
すぐに読める目次
「気の置けない」の意味
読み方は、「きのおけない」
- 気遣いする必要がない
- 打ち解けて付き合える
「気の置けない」とは、気遣いする必要がなく、打ち解けて付き合えるという肯定的な意味があります。 「◯◯ない」という日本語は否定をイメージしがちですが、「気の置けない友人」は、「仲が良い友人」ということになる。
「気の置けない友人」⇒油断できない相手
「気の置けない友人」⇒気を使わない友人
「気が置けない」とも表現する
「気の置けない」は、「気が置けない」とも表現することができます。 「を」でも「が」でもどちらが間違い、どちらが正しいということはなく、どちらも正解です!!
「置けない」の意味
「気の置けない」の「置けない」の語源は、使わないということ。 つまり、「気の置けない友達」と表現すると意味は、「気を使わなくてもいい友達」という親密さがわかる表現となる。
仲の良い人だったり、すでに何度も会っており打ち解けている間柄に使える言葉です。
「置けない」と表現すると、まるで「油断できない」という緊張状態を表しているかのようなイメージがありますよね(笑) 日本人の多くが意味を間違って使っている言葉としても有名です。
「置けない」⇒使わない・必要ない
「気の置けない」の使い方
使い方としては、「気の置けない◯◯」という表現が可能です。
- 気の置けない友人・同僚・先輩
- 気が置けない会話
- 気が置けない話題
- 気の置けない時間
- ect..
使い方としては、「気が許せる◯◯」「気を使う必要のない◯◯」という対象であれば、自由に使うことができる。
人物・会話・時間・場所などに使えるため、日常会話ですごく便利な言葉です。
「気の置けない友人」は否定形ではない
「気の置けない(きのおけない)」という慣用句は、否定形であると勘違いされやすい言葉です。
まるで油断できない状態であるかのようなイメージを持たれてしまうことがあります。 言葉として、「気が許せる」という意味なのですが、日本人の大半が誤用しています。
「気の置ける」⇒気遣い不要、気が許せる
使う相手によっては、「信頼されていない」という間違った捉え方をされて、誤解を生む可能性があります。 時と場合によっては、「仲の良い友人」と言い換えたほうが無難な場合もある。
日本人の9割が意味を間違えている言葉として、「役不足(やくぶそく)」という慣用句があります。
「気の置ける」は「気を使う」という意味
「気の置けない◯◯」とは意味が反対になる、「気の置ける」という表現があります。
気の置ける先輩とは、「気を使う先輩」ということ。
置けるは、使わないという意味があるため、「気の置ける」は「気を使う」ということになる。
またまた、ややこしくて難しい表現となりますが、意味をごちゃまぜしないようにご注意ください。 あらためて、正しい意味をもう1度、整理していきます。
- 気の置けない⇒気を使わない
- 気の置ける⇒気を使う
【置けない】は使わない、不要という意味
「気の置けない」の例文
まずは、「気の置けない」という慣用句を使った例文をご紹介します。
「気の置けない」⇒気を使わない
- 気の置けない親友といっしょに登山に行く。
- 気の置けない先輩とは友達のように会話ができる。
- 同期と気の置けない会話をしてリラックスした。
- 家族といっしょの時間は気の置けないリラックタイムだ。
- お客さんと気の置けない会話で盛り上がった。
- 私の特技は誰とでも気の置けないトークができることだ。
このように、遠慮なく気を使わないでも大丈夫という意味として使えます。 人によっては友人であれば気の置けない相手かもしれませんし、ある人はペットと過ごす時間が1番の気の置けないリラックスタイムになることも。
気遣いをする必要がなくて、打ち解けて付き合えるという意味で使えるため、ぜひ覚えておいてください♪
「気の置ける」の例文
次は、「気の置ける」という慣用句を使った例文をご紹介します。
「気の置ける◯◯」⇒気を使う◯◯
- 上司との会話は気が置けるため疲れてしまう。
- 気が置ける先輩とはなるべく接しないようにしている。
- 気が置ける同僚とは何年経っても気まずい空気になる。
- 会社の飲み会は気の置ける人物しかおらず心地が悪い。
- 気の置ける人間とのコミュニケーションが苦手である。
このように、「気を使わなければならない相手」という意味がある、「気の置ける」という言葉。 意味が真逆に捉えられやすいため、誤用に注意したい。
「気の置ける上司」と表現すれば、まるで「信頼のできる上司」と誤解されてしまうこともある。
「気」と「氣」の違い
結論からいってしまうと、読み方は同じのため、どちらを使っても正解です。 しかし、込められている漢字の意味が違うため、豆知識としてさらっと覚えておくと便利です。
- 気と氣どちらも良い
- 1940年代までは「氣」が使われていた
- 1950年代以降は「気」に変更された
- 違いは、「〆」と「米」
- 神道(日本の宗教)に深く関係している漢字
ざっくり違いをまとめるとこのようになります。 未だに、合気道は「合氣道」と表現されることがあります。 私が住んでいる地区にある道場も、「合氣道◯◯館」と書かれていました!!
「気の置けない」の類語
類語をご紹介します。
- 気を使わない
- 遠慮のいらない
- 気遣いが不要
- 肩のこらない
- 気楽な
- 気のはらない
- 緊張しない
- 気兼ねない
- 心地が良い
類語をチェックすると、「気の置けない」という慣用句の意味がスッキリわかりますよね!! リラックスしており、緊張しておらず気を使う必要もない状態であることがわかる。
目上の相手に使うときは、「懇意(こんい)」という言葉が便利です。 懇意(こんい)とは、親しく仲の良い間柄という意味があり、ビジネスシーンや取引相手などに使うことが多い。 「(例)懇意にしていただいております」
「気の置けない」の対義語
意味が反対となる対義語をご紹介します。
- 気を使う
- 遠慮する
- 肩がこる
- 緊張する
- 気の許せない
- 油断できない
対義語をチェックしていくと、なんとも緊張感のあるリラックスしている状態とは正反対であることがわかります(笑) ギスギスしており息苦しいという状態にみえますね・・。
「気の置けない」の英語
英語にするならば、「a friend I can feel at ease with(気を使わない友人)」と表現することができます。
恋人や仲の良い間柄であれば、「I love spending time with you because I can just be myself.(あなたと一緒だと気を使わなくてもいいので気楽である)」という英文を使うこともできます。
気遣いという日本語の意味に近い、英単語は「Considerate」となる。
まとめ
「気の置けない」という慣用句は非常に誤用されやすいので、注意していきたいですね。 ビジネスシーンなどの仕事でよく使われるため、知っておくだけで役に立ちます!!
それえはおさらいしていきます。
- 意味は「気遣いする必要がない」
- 置けないの意味は、「使わない」
- 気の置けるは「気を使う」という意味
- 気の置けない友達は「気を使わない友達」
- 類語は「気を使わない」「肩のこらない」
- 対義語は「油断ならない」「気を使う」
- 「気」と「氣」どちらもOK
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!!