肝に銘じる(キモニメイジル)とは、強く心に留めけっして忘れないようにすること。という意味があります。
「肝に銘じる」という慣用句の意味、正しい漢字、語源、ビジネスでの使い方、例文、英語をわかりやすく解説しました!
たった1度読めば、一生モノの教養がたったの2分でマスターすることができます♪
ちなみに、「肝に銘じる」の「肝」とは肝臓(かんぞう)が語源になっていることをご存知でしたか? さらに詳しい解説は記事を参考にしてください♪
すぐに読める目次
「肝に銘じる」の意味
読み方は、「きもにめいじる」 よくある間違いとして、「肝に命じる」「かんにめいじる」などがある。
- 【意味】強く心に留め(とどめ)、決して忘れないようにすること
(例)先輩から頂いたアドバイスを肝に銘じて仕事に取り組む
「肝に銘じる」とは、強く心に留めておいて、忘れないようにするという意味があります。 誰かにもらったアドバイスや教えなどを、活かすための心構えとして使うことがあります。
「◯◯さんに教えていただいたコツを肝に銘じて働きます!」というような使い方をすれば、その人の意気込みや積極性が垣間見えますよね。
強く心に刻み込んで忘れないようにするという意味で使われることわざです。
「肝に命じる」は間違い
よくある間違いとして、「肝に命じる」と表記されることがあります。 実際にiPhoneやPCで変換するときに、「肝に命じる」と表示されてしまうこともあります。
正しい漢字は、「肝に銘じる」
「肝に銘じる」の正しい漢字
「肝に銘じる」は正しい漢字になるのですが、なぜ、「肝(きも)」と「銘柄(めいがら)の銘(めい)」なのかわかりませんよね。
正しい漢字に込められた意味と語源を理解することで、ことわざを正しく覚えることができます。
肝に銘じるの語源
肝に銘じるの語源をご紹介します。
肝に銘じるの「肝(きも)」は、肝臓(かんぞう)が語源となっている。
肝臓の役割は、体に入ってきた毒性のある物質を中和する働きがあります。
こういった由来から肝臓(かんぞう)は身体の臓器で、非常に重要な場所という意味づけがあります。
銘じるの「銘(めい)」という漢字には、金属製の器具に刻まれた文字や名前という意味がありました。
この刻み込むという意味を用いて、「肝に銘じる」と表現されるようになった
肝心とは、「肝臓と心臓」という人間にとって特に重要である2つの内蔵の名前をとっている言葉になります。 語源を理解すると、「肝心」という熟語がどれだけ重要性があるかわかりますよね♪
話を戻すと・・・「肝に命じる」というのがなぜ間違いなのかがわかりましたよね。 「命じる」とは、「いいつける」「命令する」という意味になるため、誤用であることがわかります。
「先輩の教えを肝に命じてがんばります!」←この表現をすると、意味は「先輩の教えを命令してがんばります」という意味不明な日本語になってしまう
「肝に銘じる」は強くこころに刻み込んで忘れないようにすることなので、絶対に間違わないようにしてくださいね!
肝に銘じるの類語
肝に銘じるの類語をご紹介します。
- 心がける
「意味」心構え - 心に刻む
「意味」よく覚えて、忘れないようにする - 胸に刻む
「意味」心にしっかり止めて、忘れないでおくこと - 銘記する
「意味」心に深く刻みつけて忘れないこと - 記憶する
「意味」過去に体験したことを忘れずに心にとめておくこと - 念には念を入れる
「意味」細かいところまで十分に注意する - 釘を刺す
「意味」あとで言い逃れや間違いなどが起きないように、あらかじめ念を押す
肝に銘じるの例文
「肝に銘じる」を使用した例文をご紹介します。
- 教師の教えを肝に銘じて受験勉強に励みます
- 肝に銘じて具体的に行動を変えて取り組みます
- 本で孔子の教えを肝に銘じる
- 肝に銘じるためには今日から行動に移すのがコツである
- 病気になってから健康の大切さを学んだ、肝に銘じてこれからを大切に生きていきたい
- 肝に銘じるのは素晴らしいことであるが、行動を変えなければ意味がない
- ◯◯さんの教えを肝に銘じて早速今日から実践してみました
- 肝には銘じていたが、いざ運動を始めると予想以上にハードで辛い
このように、「肝には銘じて◯◯します」という言葉は、自分に対しても使えるし、相手に対して使うこともできる、万能な慣用句です。
「肝に銘じる」は目上の相手に使える?
目上の相手に使うことができます。 「肝に銘じる」という慣用句そのものは敬語ではないため、敬意を示すことはできませんが、接続詞に敬語をセットで使えば、マナーとしてもバッチリです!
以下のような使い方をすれば、目上の相手にしっかり失礼なく、気持ちを届けることができます。
- ◯◯さんのご指導を肝に銘じて本日から対策を実践致します
- ◯◯さまに教えていただいた情報を肝に銘じて明日から◯◯を致します
目上の相手に敬意を示したいときは、「肝に銘じておきます」ではなく、具体的な内容を付加してしゃべると相手にしっかり気持ちが伝わります。
言葉は、相手に伝わってはじめて意味が生まれるため、小さなポイントですがここがキモです(^O^)b
「肝に銘じる」をビジネスで使うときのコツ
ビジネスシーンで「肝に銘じる」を使うときは、具体的な内容をしっかり付け加えることで言葉の信頼度がグンとUPします!
その理由としては、「肝に銘じておきます」「肝に銘じさせていただきます」などの言葉は、ふわっとしていますよね。
このひとは、自分の言ったことを本当に理解しているのか?
というような疑問やモヤモヤを抱かせてしまう可能性があります。 ビジネスの現場で、メールや対面などではハッキリしない言い方は伝わらないですし、相手に不信感を抱かせてしまう原因になります。
そこで重要になるのが、「具体的な内容を提示すること」です。
例として以下のような文章になります。 「肝に銘じる+なにをどうするか」をセットで表現している例文です。
- ご指摘頂いた修正案を肝に銘じて、「◯◯を△△へ変更」いたします
- ◯◯さまにご紹介いただいたご助言を肝に銘じて早速、求人募集の掲載媒体を◯◯から□□へ変更させていただきます
- 購入者様から頂いたクレームを肝に銘じて、早急にホームページの誤字脱字を修正して、同じミスを起こらないように社内に共有いたしました
このように、「肝に銘じたから〜◯◯します」という具体的な表現は、相手からするとすごく誠実さが伝わるし、自分の伝えたいことを理解しているのだなという信頼感にも繋がります。
ビジネスの現場では、ハッキリ確実に伝えるスキルは必須なので、ぜひ肝として参考にいただけると幸いです(^^)b
「肝に銘じる」の英語
「肝に銘じる」を英語でいうならば「keep in mind(キープ イン マインド)」と表現することができます。 意味は、「心に留めて」となる。
その他の表現方法としては、「take to heart(テイク トゥ ハート)」になります。 覚えておけば、英語でも表現することができるので便利ですよ(^O^)b
まとめ
肝に銘じるという言葉は、決意や覚悟を表している言葉なので、積極的に使っていきたい言葉ですよね!
それではおさらいをしていきましょう。
- 肝に銘じるの意味は、強く心に留めて決して忘れないようにすること
- 肝に銘じるの語源は、「肝臓」と「銘」に由来している
- 「肝に命じる」は間違いである
- ビジネスで使うなら「具体的に行動を提示する」
- 「肝に銘じる+◯◯致します」とハッキリ伝える
- 英語では「keep in mind」「take to heart」
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!