河童の川流れ(かっぱのかわながれ)とは、「どんなに上手な人でもたまに失敗することがあるというたとえ」という意味です。
川で生活をしている、かっぱですら川に流されてしまうというたとえから、生まれたことわざです。
「河童の川流れ」の意味・使い方・例文・類語・英語表現などわかりやすく解説をしました!
ちないに、河童は空想上の生き物ではありますが、正体には諸説あるようです。 そちらについても合わせて解説しているため、ぜひ参考にしてください。
私としては、「カッパは宇宙人説」であってほしいという希望があります(笑)
「河童の川流れ」の意味
読み方は、「かっぱのかわながれ」 「かわどうの川流れ」と読み間違えることがありますが、正しくは「カッパ」です。
- どんなに上手な人でもたまに失敗することがあるというたとえ
- 泳ぎが得意なかっぱですら時には川に流されてしまうさま
意味としては、「その道のプロであってもミスはする」ということになります。 カッパは川で生活をする伝説の生き物です。 いわば、魚が川で溺れるような状態を意味していることわざなのです。
似ていることわざに、「猿も木から落ちる」というものがあります。 木登りが得意なおさるさんでも、ときには木から落ちてしまうことから、生まれたことわざです。
【猿も木から落ちる】正しい意味や使い方をわかりやすく解説!【例文】
両者ともに、意味はほぼ同じです。 そして、背景に込められている意味としては次のようなものがあります。
- 誰でも失敗するということ
- 失敗は悪いことではない
- 失敗を恐れてはいけない
- 行動することが大事である
- 油断をしてはいけない
このような意味合いがあるため、失敗を恐れずにチャレンジするべきである。と前向きな意味も含まれている。 そして、まわりにいる人がミスをしてしまったら、「落ち込まなくて大丈夫だよ。河童の川流れということわざもあるくらいだし」と勇気づけることもできる。
河童の川流れの使い方
河童の川流れということわざは、自分に使うこともできるし、他人にも使える便利なことばです。
- 河童の川流れということわざもあるし〜
- 河童の川流れというからこそ〜」
- 河童の川流れとはまさに〜
こういった日常会話で用いることが可能です。 ことわざを日常で使うことができれば、教養深い人だと思われるかもしれませんね。 とくに、ことわざは比喩表現として相手に会話のイメージを具体的にさせることができる、優秀なツールです。
日本語ならではの便利なことわざを利用すれば、むずかしいイメージも簡単に伝えることができます。
河童の川流れの語源・由来
語源は、「上手な人でも失敗をする」という学びを、泳ぎの達人である伝説の生き物「かっぱ」に例えて作られたことわざです。
「河童の川流れ」以外にも、空想上の生き物や、偉人を例にしたことわざは多数あります。
天狗、麒麟、弘法大師、お釈迦さ
河童の正体
河童は日本ならではの妖怪として、空想上の生き物とされています。 天狗や鬼のように実際には存在しない伝説上の生き物です。
しかし、河童の正体はなんなのか? とかなり気になりますよね。 なにかしらのモデルがいたのではないかと感じるはずです。
諸説あるようですが、以下の説が有力だそうです。
- 江戸時代に川で水死した児童の死体
- カワウソのような生き物
- 宇宙人
どれも、伝説や神話レベルの噂程度になるのですが、個人的には宇宙人だったら1番おもしろくて夢があるな〜とおもいます(笑) しかし、怖いので絶対に遭遇したくありませんが。笑
天狗は、外国人を知らない日本人が見た欧米人という噂もあったりと、いろいろおもしろいですよね。 たしかに、海外の鼻の高さは天狗にみえてしまうくらいに、日本人とはかけ離れた見た目をしていますよね。
こうして河童や天狗などの空想上の生き物をイメージするのは、楽しいですね^^
「河童の川流れ」の例文
例文をご紹介します。
- 1度の失敗くらい気にしなくて大丈夫だよ。河童の川流れということわざもあるくらいだし。
- プロ野球選手のミスをみると「河童の川流れ」ということわざの意味を理解できる
- 「河童の川流れ」ということわざは、チャレンジする人にとって背中を押してくれる言葉となる
- 悲しんでいる友達に、「河童の川流れ」ということわざを使って慰めたら、「誰がカッパだよ!」と怒られてしまった
- イチロー選手がまさかの守備ミス。河童の川流れを目の当たりにしてしまった。
河童の川流れの類語
類語、似ていることわざをご紹介します。
- 弘法も筆の誤り(こうぼうもふでのあやまり)
⇒書道の達人である弘法大師にも書き損じ(書き間違い)があるというたとえ - 猿も木から落ちる
⇒その道のプロでも失敗するということ - 過ちは好む所にあり(あやまちはこのむところにあり)
⇒過ち(間違い)は自分の得意なことをしているときに起こることのたとえ - 泳ぎ上手は川で死ぬ
⇒自分の能力を過信して、得意なことで失敗をして自滅すること - 麒麟の躓き(きりんのつまづき)
⇒素晴らしい名馬ですらときには転倒すること - 孔子の倒れ(くじのたおれ)
⇒名人でも失敗をするというたとえ - 千慮の一失(せんりょのいっしつ)
⇒賢い人でも必ず1つくらいはミスがあること - 釈迦にも経の読み間違い
⇒仏教の開祖であるお釈迦様にも経の読み間違いはあること、人は誰でもミスをするというたとえ - 天狗の飛び損ない
⇒天狗ですらときには飛び残って失敗することのたとえ - 策士策に溺れる(さくしさくにおぼれる)
⇒策略のうまい人間は自分の策略に頼りすぎて、かえって失敗する - 川立ちは川で果てる
⇒人は慣れたこと・得意なことで油断をして身を滅ぼすこともある
このように「河童の川流れ」と似ていることわざは多数あります。 どれも得意なことで油断をしてはいけない・巧者であったとしても失敗をするという意味合いがあります。
どのことわざを見ても、かならず学びがあるので、自分の人生に活かしていきたいですね!
河童の川流れの英語・英文
河童の川流れとは、日本のことわざなので英語に直訳することはむずかしいです。 アメリカ人からすると、かっぱの存在を理解できないため、「上手な人でも失敗をすることがある」という英文をご紹介します。
英語で、「The best swimmers are frequently drowned.」と表現すれば、「どれだけ泳ぎが上手な人でも溺れてしまうことがある」という意味になります。
ことわざの意味としても、しっかり内容が同じなので英語にする場合はこのように訳してください。
ちなみに、英語で「未確認動物」は「UMA(ユーマ)」と表現します。 未確認飛行物体であれば、「UFO」といいます。
まとめ
個人的には、「河童の川流れ」よりも、「猿も木から落ちる」ということわざのほうが、内容をイメージしやすくて優秀なことわざだと思っています。
似ていることわざとして、「天狗の飛び損ない」もありますが、やはりカッパも天狗も馴染みがないため万人受けしない言葉ですよね。
「さるが木から落ちる」ほど想像しやすいことわざはないですよね(笑)
それではおさらいしていきます!
- 意味は、上手な人でも失敗するというたとえ
- 泳ぎの達人であるカッパですら溺れるという比喩
- 語源は空想上の生き物である河童(かっぱ)
- 河童の正体は「水死体」というのが有力な説
- 類語は「猿も木から落ちる」「弘法も筆の誤り」
- 英語は「The best swimmers are frequently drowned.」