言葉の意味と由来

【佳境に入るの意味】正しい意味を例文でわかりやすく解説!

佳境に入る(かきょうにはいる)」とは、物語や演劇などが興味深い場面にさしかかる。という意味です。

この言葉は間違ったまま使われてしまうケースが非常に多いです。

このページでは、「佳境に入る」という言葉の意味をわかりやすく説明しました! あわせて、使い方・例文・類語などもやさしく解説しています。

ちなみに、「佳境に入る」と「終盤をに入る」という言葉の違いをご存知ですか?

実は、意味としてはまったくの別なのです。 誤用されやすい2つの表現の違いも、わかりやすく説明しているので参考にしてください♪

佳境に入るの読み方と意味

読み方は、「佳境に入る(かきょう に はいる)」

佳境に入るの読み方と意味

【意味】物語が興味深い場面にさしかかること

(例)いよいよ映画の佳境シーンに入る直前で寝落ちしてしまった

「佳境に入る」とは、いよいよ見応えのある場面がやってくるぞ〜!!という瞬間に使われる言葉です。

例えば、映画でいえば自分にとって興味深いシーンを「佳境に入る」と表現することができます。

子供にとっては、アンパンマンがバイキンマンをやっつけるシーンはまさに、佳境に入ると表現できますよね!!

佳境に入るの間違った使われ方

「佳境に入る」はすごく誤用されやすい言葉です。 間違った使い方をしてしまうと、相手に意味が伝わらないのでご注意ください!!

よくある間違いとしては、このようなものがあります。

映画の最後のシーン→佳境に入る

物語などの終盤シーンを佳境に入るとは言わないのです。 佳境に入るの意味は、「興味深い場面にさしかかる」というものなので、決して最後という意味は含まれていません。

むしろ、映画の序盤で興味深い重要なシーンがあるならば、「映画開始5分後にいきなり佳境を迎える」と表現することができます!

佳境に入る→物語の興味深い場面にさしかかる

佳境という言葉には、「終わり・終盤・ラスト」という意味合いはないため覚えておけば誤用を防ぐことができますよ♪

また、「佳境に入る」とは忙しいというネガティブな意味もありません。 あくまでも、興味深い場面という意味がある。

「佳境に入る」の例文

「佳境に入る」を使った例文をご紹介します。 例文をいくつか読むことで、言葉の意味をすんなり理解できるメリットがあります。

映画「天気の子」の魅力はなんと言っても佳境に入った瞬間のRADWIMPSの音楽と映像美だ

いよいよONE PIECEも物語の佳境を迎えて、毎週ジャンプを読むのが楽しみで仕方がない

先日見た映画は、序盤からいきなり佳境に入る斬新な作りで非常におもしろかった

受験勉強もいよいよ佳境に入る。ここが1番自分のチャレンジ精神が試される踏ん張りどころだ!

練習も佳境に入ると、部員の熱気が高まりものすごくいいムードになる

秋になり稲作も佳境に入る。おいしいお米を収穫できる喜びは何事にも代えがたい

ビジネスも佳境に入り、本当にこの仕事に携われて幸せだという感謝の気持ちが芽生えてきた。さあ、今日も本気で働こう

僕の筋トレにおける佳境は、最後の最後にベンチプレスをやることだ。楽しいけどキツイという感覚がたまらない中毒性がある

このような使い方をすることができます。 あなたにとって、「佳境を迎える」「佳境に入る」という状況はどのようなものがあるか、考えてみるとおもしろいですよ!

私は仕事をするのが大好きなので、お客さんに価値を提供できる瞬間が佳境ですね。 そこが何よりも好きで楽しいからこそ、やってやるぞ〜という気分になります^^b

あくまでも、自分にとっての興味深いシーンという意味になるため、感じ方は人それぞれなので、「自分はどう感じるか」「自分はどう思うか」という感情面も非常に大切です。

例えば、受験生にとっては「受験シーズン」が人生の10代における佳境ですよね。

本人が自覚しているか、していないかは別ですが、自覚している受験生は自分の人生の主人公になって、楽しみながら本気でチャレンジするはずです!

人生も自分だけの物語(ストーリー)なので、こうやって捉えてみると、すごく面白いですよ♪

「佳境に入る」の類語

佳境に入るの類語・似ている関連ワードを紹介します。 類語をチェックすると、言葉を記憶しやすくなるメリットがあるため参考にしてください。

「佳境に入る」 類語

クライマックスを迎える→緊張などが、極に達した状態。最高潮を迎える瞬間

ピークに達する→物事の最高潮に達する

絶頂に達する→登りつめた1番高いところ

最大の見せ場→1番見せたいところ、場面

極めつけ→高い・確かな評価を受けているもの

天王山→勝負全体の大勢を決する重要な勝負のこと

このような似ている表現を比較してみると、「佳境に入る」という言葉の意味をインストールしやすくなりますよね!

「佳境」の語源

佳境の意味は、「何とも言えず素晴らしいところ」「興味深いところ」という意味があります。

「佳」という漢字には、優れている・美しいという意味があるため、女性の名前などに使われることも多いです!

佳境の語源は「佳い境(いいさかい)」から由来していると言われています。 「佳い境」とは「良い場所」という意味です。

これらの語源と漢字の意味を理解した上で、「佳境を迎える」「佳境に入る」という言葉をみると正しい意味で記憶することができますよね!

「佳境」という言葉には、「終わり・終盤・最後・辛い・大変」という意味はないため、誤用しないように気をつけてくださいね

「佳境」と「終盤」の違い

佳境と終盤という言葉は意味がまったくの別です。

佳境と終盤の違い

【佳境】_何とも言えず素晴らしい所、興味深いところ

【終盤】_(碁・将棋などで)勝負が終わりに近づいた段階

このような意味の違いがあるため、誤用しないように注意が必要です。

プロ野球の試合における終盤は9回と考えることができますが、佳境に入るのは試合状況などによって様々ですよね。

注目の大物ルーキーが試合の先発ピッチャーであれば、1回の表からいきなり佳境に入ると表現することもできます(^O^)b

「ビジネスで佳境に入る」の意味

「ビジネスで佳境に入る」の意味は、その仕事で最もやりがいのある面白い場面です。

決して、「辛い」や「終盤」という意味ではないのでご注意を。

あくまでも、その人やチーム全体にとってのやりがい・興味深さを感じる瞬間が「ビジネスで佳境に入る」と表現することができます。

飲食店で働いている人であれば、「営業時間になり、いよいよお客さんに料理を振る舞う瞬間」が佳境であると言えますよね!

あなたの職業や学業において、佳境に入るシーンはどのような瞬間でしょうか(^O^)?

「ビジネスの佳境に入る」という言葉に、「辛い・最終局面」という意味はない」

「練習が佳境に入る」の意味

「練習が佳境に入る」とは、練習のなかで興味深い場面を意味します。

例えば、格闘技の練習をしている人にとっては「実戦形式のスパーリング」をするときが練習の佳境かもしれませんよね。

どうしても、「辛い・苦しい」という状況をイメージさせてしまいますが、こういった意味は含まれていないため誤用に気をつけてくださいね。

「受験が佳境を迎える」の意味

「受験が佳境を迎える」とは、テスト本番当日だったり、勉強が楽しいと感じるような場面を意味します。

こちらも同じように、勉強が辛いや苦しいというニュアンスはなくて、あくまでも受験生本人にとってのおもしろい・やりがいがあると感じさせる場面のことです。

私が受験生のころは、「受験まであと1ヶ月になった時期」が佳境でした!! ここで頑張れば、きっと結果はどうであれ成長できるはずだという気持ちで、楽しみながら学ぶことができました(^^)b

「受験本番が迫っている」「受験シーズンの最終局面」という使われ方で誤用されることがありますが、あくまでも「最後・終盤」という意味はないため、間違わないようにご注意ください。

まとめ

佳境に入るという言葉は、日頃でよく目にする言葉ですが、いまいちハッキリ理解できていない言葉ですよね〜。

私も、大人になるまではずっと勘違いをしたまま使っていました..

てっきり、ラストの追い込みという意味が込められている言葉なのかな?と思っていたのですが、実際の意味としては全然違いました(汗)

でも、言葉の意味を学ぶことによって世界をより鮮明に捉えることができるので、やはり勉強って素晴らしいですね!

それでは最後にまとめて終了いたいとおもいます。

【佳境に入る】_物語などで興味深い場面にさしかかること

【佳境】何とも言えない素晴らしいところ

【佳】という漢字には、美しい・素晴らしいという意味がある

【佳境】という言葉には、終わり・ラスト・終盤という意味は一切含まれていない

最後までお読みいただきありがとうございました!