言葉の意味と由来

「買いかぶり」の意味と使い方をわかりやすく解説【語源と例文あり】

買いかぶり」という慣用句の意味をごぞんじでしょうか。 聞いたことはあるけれど、いまいち意味がハッキリしない言葉ですよね。

買いかぶり」とは、「見誤って高く評価すること。」という意味があります。

わかりやすい表現にするならば、「過大評価」です。 本来の実力や価値よりも高く評価してしまうこと。

このページでは、意味や使い方、例文や類語をわかりやすく徹底的にまとめました!! ぜひ参考にしてくださいね(^O^)b

「買いかぶり」の意味

漢字で書くと、「買い被り」となる。

「買いかぶり」の意味
  • 見誤って高く評価すること。
  • 人物や品物に使われる慣用句である。
  • ⇒人物を実際よりも高く評価すること。
  • ⇒品物を実際に価値よりも高い価格で買うこと。

別の言葉に言い換えるならば、「過大評価(かだいひょうか)」です。

過大評価とは、物事を実際よりも高く見積もって評価すること

トリ
トリ
実際に実力よりも高い評価をされたときに、「買いかぶり過ぎている」という表現をするよ
タオルちゃん
タオルちゃん
なるほどね。 実力以上の評価をされるのは、なんとも言えないビミョーな感情になるよね

「買いかぶり」の語源

もともとは、買いかぶりとは「品物の実際の価値よりも高い価格で買って、損をしてしまうこと」という意味でつかわれていました。

現在では、人物などに使われるようになった慣用句です。

買い被るの語源
  • 買う⇒良い評価を下す
  • 被る⇒自身の身によくない結果がもたらされる

2つの熟語の意味をしっかり理解しておけば、スッキリしますよね!

タオルちゃん
タオルちゃん
「買う」と「被る」にはそれぞれ語源となる意味があったんだね

「買っている」とは良い評価を下しているという意味

たまに、「私は◯◯君の実績を買っているよ」という表現を目にしたことはありませんか? この、「買っている」とは、良い評価を下しているという意味があります。

つまり、素質や能力を良い意味で評価をしているということ。

「実績を買っている」「経験値を買っている」「即戦力として◯◯さんを買っている」というような使い方をします。 

買いかぶるの、「買う」は良い評価をしているという意味があり、「被る」という漢字には、「被害を受ける」という意味があります。

「買い被る」とはもともと、「品物を実際よりも高い価値で購入して損をする」という語源があるため、おぼえておくと便利です。

「買いかぶり過ぎ」とは

買いかぶ過ぎとは、「実際よりも高く評価されすぎている」ということ。

過ぎ(すぎ)とは、程度を超えているという意味がある。 「深夜0時過ぎ」と表現すれば、0時を回っているという意味になる。

「買いかぶり」の使い方

「買いかぶり」「買いかぶる」という慣用句の使い方の例文をご紹介します

「買いかぶり」の例文

「買いかぶり」の例文
  • 私は買いかぶられるとプレッシャーでメンタルが弱くなってしまう。
  • 僕は人を買いかぶり痛い目に合うことが多い。
  • 先輩に気に入られたのはいいけど買いぶられている気がする。
  • 人を買い被り過ぎてもいけないし、信用しないのも良くない。
  • 祖父が骨董品を買ってきたが、僕の目には明らかに買いかぶっているように映る。
トリ
トリ
使い方を例文でチェックすると意味がスッキリ入ってくるね
タオルちゃん
タオルちゃん
買いかぶる=過大評価だと覚えておけば日常会話でも応用しやすくなるね

「買いかぶり」と「過大評価」の違い

意味としてはほぼ同じです。 しかし、「買い被り」には語源があります。

「品物を実際の価値よりも高い価格で買って損をすること」という語源があります。 現在では、使い方と含まれている意味がほぼ同じなので、どちらを使っても問題はありません。

どちらも意味はほぼ同じ

「買いかぶり」の類語

「買いかぶり」の類語
  • 評価し過ぎ
  • 過大評価
  • 過大視している
  • 実力を見誤っている
  • 針小棒大(しんしょうぼうだい)

類語にはこのような表現があります。 その中でもいくつかをピックアップして意味を紹介します!

1.類語「過大視している」

「過大視(かだいし)」とは、物事を実際よりも大きく見ること

それほど大したことのないできごとなのに、大げさに捉えている様子です。

  • 売上を過大視しすぎると本末転倒になる。
  • どうでもいい問題を過大視すると大切なことを忘れてしまう。

2.類語「針小棒大」

針小棒大(しんしょうぼうだい)とは、物事をおおげさに言うこと

四字熟語の意味としては、針(はり)ほどの小さなことを棒のように大きく表現することです。 別の言葉に言い換えるならば、誇大表現(こだいひょうげん)や誇張(こちょう)。

例えるならば、おじさんが語る武勇伝です。
「俺の若いころはすごかったんだぞ!!」と大してすごくもないのに、さも大げさに武勇伝を語るようなイメージです。

  • 上司は酔っ払うと過去のできごとを針小棒大に話すクセがある
  • ネットニュースは基本的に針小棒大である

「買いかぶり」の対義語

「買いかぶり」の対義語
  1. 見縊る(みくびる)
    意味⇒大したことないと甘くみること。
  2. 過小評価(かしょうひょうか)
    意味⇒実際の能力や価値よりも低く評価すること。
  3. 軽んじる(かろんじる)
    意味⇒軽く扱うこと。

1.対義語「みくびる」」

見縊る(みくびる)とは、大したことないと甘くみること。

みくびるとは、甘くみる、見下すという意味があります。 使い方は以下の例文をチェック。

  • 年下だとみくびっていたらあっさり力比べに負けてしまった。
  • みくびるという行為は百害あって一利なし。

2.対義語「過小評価」

過小評価(かしょうひょうか)とは、実際よりも低く見積もって評価すること。

過大評価の反対が、過小評価です。 「自分なんて全然だめだよ..」と弱気な姿勢になるのも、過小評価のひとつ。

  • 彼は過小評価されているけど、実はものすごい経験値を持っている。
  • 内気な人は自分自身を過小評価する傾向がある。

3.対義語「軽んじる」

軽んじるとは、大切に扱わない、軽く扱うこと。

読み方は、「かろんじる」です。 よくある間違いとしては、「かるんじる」という発音。 以下は例文になります。

  • 相手を軽んじていたら闘いに負けてしまう。
  • 軽んじて油断をすると足元をすくわれる。

「買いかぶり」の英語表現

英語では、「overestimate(過大評価する)」という単語があります。 英文にするならば、「He overestimates me.(彼はわたしを買いかぶっている)」という表現になります。

まとめ

  • 意味「見誤って高く評価すること」
  • 「買う」は「良い評価を下す」という意味がある。
  • 「被る」は「被害を受ける」という意味がある。
  • 類語「過大評価」「過大視」「針小棒大」
  • 対義語「みくびる」「軽んじる」
  • 英語「overestimate(過大評価する)」