蛙の子は蛙(かえるのこはかえる)とは、「子供の性質や能力は親に似るものだというたとえ」という意味があります。
簡単にわかりやすく言うならば、「子は親に似る」ということ。
個人的には、あまりポジティブな意味は含まれていないことわざなので、あまり好きではありません。
しかし、カエルが生んだおたまじゃくしがカエルに成長するまでの過程を見事に比喩として表現している、非常に上手なことわざだなとおもいます!!
「蛙の子は蛙」の意味・使い方・例文・由来・類語・対義語・英語などをわかりやすく解説しました!
ちなみに、カエルの子供はおたまじゃくしですが、どのくらいの期間で大人になるかごぞんじでしょうか? ・・・答えは、「1〜2ヶ月ほど」かかるようです。
そして、生存率はなんと数%だそうです。 自然の生存競争はいかに厳しいかがわかりますね。
ぜひ、参考にしてください♪
すぐに読める目次
「蛙の子は蛙」の意味
読み方は、「かえるのこはかえる」です。
- 子供の性質や能力は親に似るものだというたとえ
意味としては、「平凡な親から生まれた子供は平凡である」というニュアンスが含まれているため、ややネガティブな表現となります。
「蛙の子は蛙」の語源・由来
語源は、「カエルの成長過程」に由来しています。
カエルは、田んぼなどにタマゴを産み、そこからおたまじゃくしが生まれます。 おたまじゃくしは生まれた直後は手足がなく、黒い見た目をしています。
この状態ではまったく親のカエルには似ておりませんが、少し成長すると手足が生えてきて、色が緑色に変化して、最終的には立派なカエルになる
この様子から「蛙の子は蛙」ということわざが生まれました。 結局は、親に似るというさまが由来となっています。
「蛙の子は蛙」の使い方
使い方としては、謙遜するときや、相手を見下した言い方をするときに利用されます。 決して、相手が気持ちよくなることわざではないため、使用するときはご注意ください。
- 【謙遜】息子が難関大に合格をしたことを褒められたが、「蛙の子は蛙です」と謙遜した
- 【見下す】やっぱりヤンキーの子供はヤンキーになってしまうのか
「蛙の子は蛙」ということわざは、結局はおたまじゃくしもカエルになるという成長過程を見事に比喩として表現した言葉ではありますが、やはり使っても気持ちがよいことわざではないため、使用はおすすめできません。
反対語としては、「鳶(とんび)が鷹(たか)を生む」ということわざがあります。 こちらは、「平凡な親から優秀な子が生まれる」という意味があります。
こちらは、ポジティブ(?)な意味合いと、ちょっと小馬鹿にした表現が混ざっているためおもしろいですね。
「蛙の子は蛙」は悪口?それとも謙遜?
結論からいってしまえば、「悪口でもあり、謙遜にも使われることわざ」です。
しかし、日本人ならではの謙遜にしては相手に意味が少し伝わりにくかったり、せっかく褒められているのに相手を否定してしまう形になるため、謙遜としてもあまりおすすめできません。
褒められたときに謙遜をするのは、「相手の好意を否定」していることになるため、
本人は謙虚のつもりでも、相手は否定されたかのような感情になるため、すべてにおいて謙遜は美徳とはいえないとい考えがあります。
「蛙の子は蛙」の例文
例文をご紹介します。
- 僕の息子はサッカーより野球に興味をもった。やはり蛙の子は蛙だなと嬉しくなった
- 蛙の子は蛙というが、自分も親と同じように就職せずに起業した。
- 蛙の子は蛙といって頭ごなしに決めつける風潮はだいきらいである。
- 子供の可能性を引き出すために「蛙の子は蛙」ということわざは信用しない。
- 久しぶりにあった友人が親そっくりの顔になっていた。やはり蛙の子は蛙なのかもしれないとふと思った
「蛙の子は蛙」の類語
類語、似ていることわざをご紹介します。
- 瓜の蔓に茄子はならぬ(うりのツルになすびはならぬ)⇒平凡な親からは非凡な子は生まれないたとえ
- 狐の子は面白(きつねのこはつらじろ)
⇒子供は親に似るというたとえ - この親にしてこの子あり
⇒子は親の性質を受け継ぐというたとえ - 蝮の子は蝮(まむしのこはまむし)
⇒悪人の子供はやはり悪人であるということ - この父ありて斯にこの子あり
⇒優れた父親の子は立派に育つということ
蛙の子は蛙よりもさらにネガティブなことわざとして、「まむしのこはまむし」というものがあります。 悪人の子は悪人であるというなんとも決めつけている感じが強めのことわざですね(笑)
一概には否定することはできませんが、子に責任や罪はないためなんともいえない気分になります・・。
「蛙の子は蛙」の対義語
意味が反対となることわざをご紹介します。
- 不肖の息子(ふしょうのむすこ)
⇒親に似ることがなく愚かなこどものこと - 烏の白糞(からすのしろくそ)
⇒親に似ない優秀な子を生むこと - 鳶が孔雀を生む(とびがくじゃくをうむ)
⇒平凡な親から傑物の子が生まれるたとえ - 鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)
⇒平凡なる親から優秀な子供が生まれること
鳶(とび)という鳥は、さんざんなる結果になっていますよね(笑) 見た目も強そうでかっこいい鳥なのに、なぜここまで対比としてボコボコに否定されなくてはいけないのか、わかりません(笑)
一説によると、鳶(とび)は生ゴミや死体を漁る風習があるため、少し低い位置づけの鳥として扱われている。
同じく、鷹(たか)は生ゴミは漁らないため人間からすると、鳶(とび)のほうが迷惑度が高い鳥なのかもしれません
「蛙の子は蛙」の英語表現
蛙の子は蛙ということわざは、日本語ならではの表現になるため、英語に直訳をしても意味が伝わらない可能性が高いです。
直訳した英文は、「Frog child is a frog」となりますが、英語圏の人からすれば、「だからなに?」となりますよね(笑)
「こどもは親に似る」という意味の英文であれば、「The apple doesn’t fall far from the tree.」と表現することができます。 こちらであれば、「蛙の子は蛙」ということわざの意味をしっかりカバーしている英語になります。
まとめ
では、おさらいしていきます!
- 意味は「子の性質や能力は親に似るものだというたとえ」
- 由来はおたまじゃくしからカエルに成長する過程
- 「否定」「謙遜」として扱われることわざ
- 一般的にはネガティブな印象が強いことわざである
- 類語は「蝮の子は蝮」「狐の子は面白」
- 対義語は「鳶が孔雀を生む」
- 英語は「The apple doesn’t fall far from the tree.」
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!!