言葉の意味と由来

【一抹の不安】意味と使い方をわかりやすく解説!【語源と例文つき】

一抹の不安とは、「ほんの少しだけ解消されずに残っている不安の念、または不安要素」という意味があります。

「一抹の不安」について、意味・使い方・語源・例文・類語をわかりやすく解説しました!

たった1度読めば一生使える教養が2分で身につきます♪

ちなみに、「一抹(いちまつ)」とは「ほんのわずか」という意味があるため、ぜひ覚えておいてください! 大きな心配事や不安材料は、「一抹の不安」とは表現しないので、あわせて知っておけば正しく使用することができます^^

「一抹の不安(いちまつのふあん)」の意味

読み方は、「いちまつのふあん」 よくある間違いとして、「いちもつのふまん」「いっさのふあん」などがある。 誤用しないようにご注意ください。

一抹の不安の意味を解説
  1. ほんの少しだけ解消されずに残っている不安の念、または不安要素
  2. (例)家で待っているペットにご飯をあげたか覚えておらず一抹の不安を抱える

意味としては、「ほんのちょっと不安が残っている」という状態です。 例えば、家の電気を消し忘れたとき、こたつの電源を切ったか心配になったとき、家のカギを閉めたか覚えていないときなどに使うことができます。

「多分大丈夫なんだろうけど、ちょっぴり不安だな〜」という状態を一抹の不安(いちまつのふあん)といいます。

トリ
トリ
100%に近い不安があるときは、「一抹の不安」とは表現しないよ
タオルちゃん
タオルちゃん
なるほどにゃ!

「一抹(いちまつ)」の意味

一抹(いちまつ)の意味をご紹介します。

一抹の意味
  1. はけぼかして塗ること。ひとなすり
  2. ほんの少し。ほんのわずかなこと
  3. 「抹」という漢字には、「なでる・こする」という意味がある

一抹とは、「ひとなすり」という意味があります。 ひとなすりとは、「1回擦る(こする)または、撫でる(なでる)ような動作」のことです。

「筆でひとなすりする」と表現すれば、筆で1本の線をなでるという意味になる

この様子から、「一抹の不安」とはほんのわずかな不安が残る状態という意味になります。

人間はたくさんの不安を抱える生き物なので、1日のなかで何度も一抹の不安を抱えては忘れたり、解消されてまた新しい一抹の不安が生まれていきます。

トリ
トリ
旅行のときも「忘れ物ないかな?」と一抹の不安を覚えながら旅路を進むよね
タオルちゃん
タオルちゃん
ほんの少しの不安要素があると落ち着かないにゃ

一抹の不安を「感じる」「覚える」「抱く」

「一抹の不安を◯◯」という表現はたくさんあります。 意味として正しく伝わる表現をご紹介します。

「一抹の不安を◯◯」
  1. 一抹の不安を覚える
  2. 一抹の不安を感じる
  3. 一抹の不安がよぎる
  4. 一抹の不安を抱く
  5. 一抹の不安を禁じ得ない
  6. 一抹の不安がある
  7. 一抹の不安もない
  8. 一抹の不安が残る

このような表現があります。 一切心配がなくて、問題がない状態であれば「一抹の不安もない」と表現することができます!

あくまでも不安とは主観的なものなので、「ちょっと不安な気がする」という状態であれば自由に使うことができます。

「一抹の不安」の使い方

「一抹の不安」の例文

例文をご紹介します。

「一抹の不安」の例文
  1. 家のカギを閉めたか一抹の不安が残る
  2. 一抹の不安を抱えながらはじめての海外旅行に出かける
  3. 一抹の不安を覚えたが私の考えすぎだった
  4. テスト勉強をしっかりしたが合格しているか一抹の不安を感じる
  5. 一抹の不安がないほど積極的に就活に挑むことができたから悔いはない
  6. 「たぶん大丈夫なはず」という言葉ほど一抹の不安を抱くものはない
  7. 受験時代の経験があれば一抹の不安すら抱くこと無く困難に立ち向かっていける

「一抹の不安があるとき」「一抹の不安すらないとき」どちらにも使える言葉なので、すごく便利です!

トリ
トリ
不安が1%ほど残っていても使えるし、不安が0%でも使えるということだね
タオルちゃん
タオルちゃん
僕は何1つ心配事がないから気楽にゃ

「一抹の不安」の語源

語源は、「一抹」と「不安」という言葉の意味から由来しています。

「一抹」はほんの少しという意味があり、
「不安」は何かが気がかりで、落ち着かない様子のこと

転じて、「ほんのわずか落ち着かない様子」であるという意味になりました。 そして、現在では「ほんのわずかの不安がある」という状態を「一抹の不安を◯◯」という表現を使うようになりました。

トリ
トリ
ポイントは、「ほんのわずか」であることだね
タオルちゃん
タオルちゃん
あくまでもちょびっとの不安要素ということだよ♪

「一抹の不安」の類語

類語をご紹介します。

「一抹の不安」の類語
  1. 心配事
  2. 不安要素
  3. 未処理の問題
  4. 懸念材料
  5. 問題
  6. 不安材料
  7. 心配の種
  8. 悩みの種
  9. 気がかり

類語を比較してみると、「一抹の不安」という言葉の意味が理解しやすくなりますよね。 ちなみに、不安度合い・心配度合いが一抹レベルであれば、「一抹の不安」と表現できます。

大きすぎる壮大な悩みは、一抹と表現するのは間違いなのでご注意ください。 あくまで、ほんのわずかな心配事レベルがふさわしいです。

「一抹の不安」の対義語・反対語

対となる意味の言葉をご紹介します。

「一縷の望み(いちるののぞみ)」
意味は、「ごくわずかな望み」
一縷(いちる)とは糸のひとすじという意味がある

「一縷の望み」を使用した例文はこのような形になります。

  1. 一縷の望みで宝くじを買ったがハズレた
  2. 難関校へ一縷の望みではあるが受験することにした
トリ
トリ
「一縷の望み」とは「ほんのわずかな望み」のことだよ
タオルちゃん
タオルちゃん
なるほどにゃ〜

「一縷」と「一抹」の違い

「一縷」と「一抹」の違いをご紹介します。

「一縷」と「一抹」の違い
  1. 【一縷】 糸一本のように今にも絶えそうなさま
  2. 【一抹】ほんのわずかな

意味としては、「ほんのわずかである」という条件が一致しておりますが、「一縷」には糸という意味が込められています。

そして、以下のような表現は誤用になってしまうのでご注意ください。

一縷の不安
一抹の望み

「一抹の不安」の英語表現

英語で表現するならば、「a tinge of anxiety」と表現することができます。

不安とは英語で「anxiety(エングザエティ)」と書きます。

まとめ

私たちは、日常でいつも何かしらの一抹の不安を抱えていますよね。 私の場合は、自宅を出たときに「ちゃんとカギを閉めたかな?」とか「iPhoneの充電はちゃんとあるかな?」と一抹の不安を感じることがあります(笑)

きっと、人間であれば極小な心配事は常にあって当然なのかもしれませんね!

それでは、おさらいしていきます!

  1. 「一抹の不安」とは「ほんのわずかな不安」
  2. 「一抹」とは「ほんのわずか」という意味
  3. 類語は不安材料・懸念点・心配事
  4. 英語で「a tinge of anxiety」

それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!