「息をのむ」の意味は、「おどろく、ハッとする」という感情の動きや、緊張をした瞬間などに使われる言葉です。
「息を呑む」と「息を飲む」という2パターンがありますが、どちらが正しいかおわかりでしょうか。
正しくは、「息を呑む」のほうです。
なぜ、こちらの漢字が正解なのかはこのページでわかりやすく説明しております。 さくっと読めば、意味、例文、類語、使い方をサクッと学ぶことができます♪
あなたが生きている限り、ずっと役に立つ知識をたったの2分でマスターできるのでぜひチェックしてください!!
ちなみに、「息をのむ」とかなり似ている、「固唾を呑む(かたずをのむ)」という言葉がありますが、違いはなにかわかりますか? その違いも、あわせて解説をしていきますね\(^o^)/
息をのむの意味
読み方は、「いきをのむ」
【意味】おどろく、ハッとする
恐れ、驚き、感動などにより一瞬息が止まること、または緊張をして息を抑えながら見守る様子などに使われる。
(例)合格発表の通知を開くときは緊張しすぎて息をのんだ
すごく日本人らしい抽象的な表現ですよね。 まさに、息をのむくらいに驚いたり緊張をして、ハッとしているようなさまを意味しています。
私は最近、大相撲の優勝を目前にした徳勝龍さんの相撲をみているときに息をのみました(笑) 本人より緊張しているのではないかと、思うくらいに心臓がバクバクしながら観戦しました^^
「息を呑む」「息を飲む」はどちらが正しい?
「息を呑む」「息を飲む」は、どちらも「のむ」と発音することができますが、正しくは「息を呑む」です。
お酒を呑むなどに使われるほうの漢字が正解です!!
「呑む(のむ)」は比喩表現として使われる漢字です。
涙を呑む、要求を呑む、固唾を呑む、などという実際に何か液体をのむわけではないが、抽象的な表現として使われる。
「空気は呑むものじゃなく吸うものだろ!!」 と言いたくなるような気持ちもわかりますが、あくまでも抽象的な表現として使われる言葉なのです。
実際のところ、驚いたときに一瞬息が止まったとしても呑んでいるというより、呼吸するのを忘れているという状態が正しいですよね。
日本人は、比喩表現・抽象表現がものすごく上手なので、このような表現が生まれたと思われます。
昭和初期に生まれた日本人は、「タバコを呑む」という言い方をすることもあります。 私のおばあちゃんも、「あんた、タバコは呑むの?」と大人になったとき質問されたことがあります。
タバコを吸っているときは、煙でリラックスをしながら、まったりとくつろいでいる状態は、まさにお酒を呑むという表現と近いかもしれません。
息を呑むの使い方
息を呑むという言葉は、あらゆる感情や場面で使うことができます。
まさに、人間が「ハッとしている状態」であれば息を呑むという表現ができます。 スポーツの試合などで静まり返って緊張感のある状況にいるときは、「息を呑むかのような空気感」とアナウンサーが発言することもありますよね!!
個人的には、「開いた口が塞がらない」という状態もまさに、息を呑むような瞬間であるとおもいます。
(ちなみに、「開いた口が塞がらない」の意味は、ぼう然としている様子、呆れ果てる様子などに使われる。)
涙を呑む(なみだをのむ)という表現は、辛くて泣きそうな感情をぐっと堪えるという状況で使いますが、これも比喩表現ですよね。 実際になにかをのんでいるわけではありません。
息を呑むを使った例文
いくつか例文を紹介します。 例文を読むことにより、「息を呑む」という言葉の理解がしやすくなり、記憶に定着しやすいメリットがあります♪
はじめて歌手のコンサートに行ったが、あまりの熱量と歌唱力に思わず息を呑んだ
夜道を歩いていたらいきなり散歩中の柴犬に吠えられて息を呑んでしまった
話題になっている映画を見に行ったら息を呑むほど熱中してしまった
ゴッホの絵を生で鑑賞したときに息を呑むとはこのことか、と思うほど呼吸をすることを忘れるほどに琴線に触れた
両親が喧嘩をして家庭内は息を呑むイヤな緊張感に包まれた
教師が授業中にブチギレて生徒は息を呑む
雨が振ったあとに空に架かる虹は息を呑むほど美しい
「息を呑む」という表現も、「素晴らしい、感動した!!」というポジティブなものもあれば、「恐怖、ビクビク」というイヤな緊張感もありますね。
あなたは最近、息を呑む経験はされましたか??
私は冬場になると、凍った地面で転びそうになり息を呑むことがよくあります(笑) もし滑ってしまえば息もつかせぬうちに地面に転がってしまうので、気をつけなければ・・と日頃から注意しています(*_*)b
「息を呑む」の類語
類語、関連ワードをご紹介します。 類語をチェックすると、言葉の意味を深く理解することができます。
言葉を失う、絶句する、唖然とする、ハッとする、肝を冷やす、はっと驚く、言葉にできない、呼吸を忘れる、固唾を呑む、要求を呑む、涙を呑む
息を呑むという表現は、まるで時間が一瞬だけストップしたかのような情景が思い浮かぶ、すごく素敵な言葉ですよね。
ちなみに英語で例えるならば、「breathtaking」と言い換えることができます。
まとめ
息を呑むと似ている慣用句として、「固唾を呑む(かたずをのむ)」というものがあります。
この言葉の意味は、「固唾を呑む→事の成り行きが気がかりで、息をこらして見守る様子」です。 つまり、心理的にかなり緊張をしながらドキドキして呼吸を忘れるほどの状態ですね。
意味としては、息を呑むとかなり似ていますが、心理的な時間の長さが違います。
心理的な時間は、固唾を呑むのほうが長いです。 例えば、「告白をしたあと、相手が口を開くまで固唾を呑んだ」という表現であれば、実際は10秒程度であったとしても、本人にとっては非常に長く、緊張する場面ですよね。
誰かに大きな声を出されて、「ヒヤッとした」という状態であれば息を呑むと表現するのが適切です。 心理的な時間が短いほうを「息を呑む」 心理的な時間が長いほうが「固唾を呑む」と覚えておけば、また1つ賢くなることができます\(^o^)/
それでは以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!!