「怒り心頭」という言葉には続きがあることをご存知でしたか?
「怒り心頭」に続く言葉は、「発する」です。 この2つを合わせて、怒り心頭に発すると(いかりしんとうにはっする)と表現するのですが、いつもは省略して使っているため馴染みがないですよね。
このページでは、「怒り心頭に発する」の意味・使い方・例文をわかりやすくまとめたのでぜひ参考にしてくださいね♪
あまり知られていませんが、日本人の約半数が間違えて使っている慣用句なので、正しい意味を知っておくと便利ですよ!!
すぐに読める目次
怒り心頭に続く言葉は「発する」
怒り心頭に発する(いかりしんとうにはっする)とは、心の底から激怒することです。
- 「怒り」とは怒ること、憤り。
- 「心頭」とは心のこと。
- 「発する」は起きる・生じる。
この3つの熟語があわさったのが、「怒り心頭に発する」という言葉なのです。 つまり、心の内側からグツグツと怒りがこみ上げている様子を表した慣用句となる。
「怒り心頭」の続きの言葉で「達する」は間違い
怒り心頭に続く言葉として、「達する」という表現をする人がいますが誤用です。 間違っているため使わないようご注意ください。
☓怒り心頭に達する
◯怒り心頭に発する
「怒り心頭に発する」はどのような場面で使う?
使い方としては、怒りの感情を表したいときや、激怒している他者を表現したいときに使用します。
例えば、以下のような例文になる。
- (例)普段は温厚な友達が怒り心頭に発する様子でびっくりしてしまった。
- (例)会社で嫌なことがあってオフィスで怒り心頭になり怒鳴ってしまった。
このような使い方ができます。
「心頭する」は怒りという感情が込められていない
よくある間違いとして、「心頭する(しんとうする)」という表現を、「怒っている」というつもりで使用している人がいます。
しかし、「心頭」とは心を意味する言葉なので、怒りという感情は一切含まれていません。
正しく使うならば、「怒り心頭」という「感情+心頭」という表現にしないと相手に伝わらないので注意してください。
「心頭滅却すれば火もまた涼し」の意味
心頭を使ったことわざに、「心頭滅却すれば火もまた涼し(しんとうめっきゃくすればひもまたすずし)」というものがある。
意味は、「どんな苦痛であっても、心の持ち方次第でしのげるという教えのこと」
- 「心頭」⇒心の中
- 「滅却」⇒消し滅ぼすこと。
- 「火もまた涼し」⇒火されも涼しく感じられる。
分解するとこのような意味合いになります。 ストレス社会の日本では、ものすごく重要なヒントが含まれていることわざかもしれませんね。
語源となっているのは、織田信長に寺を焼滅された僧が最後に口にした言葉として歴史に残っている。
その僧の名前は、「快川紹喜(かいせんじょうき)」という戦国時代の臨済宗の僧である。