こんにちは!! 漢検1級にチャレンジのタオルです!!
「百聞は一見にしかず」の意味・使い方・例文・類語・語源をわかりやすく徹底的にまとめたので、ぜひ参考にしてください♪
「百聞は一見にしかず」の意味は、「百回聞くよりも、たった1度でも自分の目で見たほうが、確かだということ。」
一言でいってしまうならば、「1回見るのは、100回聞くことに勝る」という意味があるため、現在でもよく使われていることわざになります。
ちなみに語源となっているのは、中国の歴史書です。 2000年以上の歴史書の一文から由来して、現在でも使われている考えるとものすごく歴史が深い言葉になります。
あわせて知っておくと便利な豆知識もたっぷり詰め込んでいるので、ごらんだください!!
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「百聞は一見にしかず」の意味
漢字で書くと、「百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)」となります。
- 百回聞くよりも、たった1度でも自分の目で見たほうが、確かだということ。
ことわざの意味としては、「100回聞くよりも、1回目で見たほうが確実である」というもの。 たとえば、行ったことのないハワイの海について、「世界で1番きれいだよ!!」という情報を耳で聞いたとしても、いまいちイメージできないですよね。
絶対に、100回聞くよりも、1度目で確かめることには敵わないのと同じ。
また、見たこともない人の情報を100回耳で聞くよりも、1度間近で見たほうが確かですよね!!
↑これらは、耳で100回情報を仕入れるよりも、1度でいいから目でたしかめたほうが確実に情報を掴み取れますよね。 結局は、どれだけ耳で情報を仕入れたとしても、たった1回の体験のほうがわかりやすさは圧倒的に上なのです。
「百聞は一見にしかず」の語源と由来
「百聞は一見にしかず」ということわざには、語源があります。
語源は、中国の歴史書である「趙充国伝(ちょうじゅうこくでん)」という漢書の一文から由来している。
この一文から転じて、現在の日本でもことわざとして使われるようになったと言われています。 ちなみに、趙充国伝という歴史書に書いてあったエピソードをわかりやすく解説します。
将軍が、敵をどのように鎮圧して戦いに勝つかと聞かれたときに、「百聞は一見に如かず、自らの目で戦地を確かめて、戦略を決める」と言った
実際にじぶんの目で見て確かめないと、耳から入っている情報だけではすべてを決めれない。 だからこそ、現地に将軍自ら向かい、戦い方を決めるというエピソードです。
わかりやすいように、難しい情報を省いているので、さらにくわしく調べたい方は、「趙充国伝(ちょうじゅうこくでん)」を参考にしてください。
当初の予定では、騎馬隊で鎮圧する計画だったが、現地を見て歩兵1万名の動員に変更して、見事成功したと歴史書に残っている。
紀元前の2000年以上前の逸話から転じたことわざではあるが、現在にも十二分に通用するほどの学びがある言葉ですね。
「しかず」の意味
「百聞は一見に如かず」の「如かず(しかず)」とは、及ぼない、かなわないという意味が込められています
つまり、「百聞は(100回聞くよりも)一見(1回見ることは)に如かず(かなわない)」という意味合いになります。 1回目で見ることは、100回聞くよりもはるかに確実であるということ。
「百聞は一見にしかず」の使い方
- 物事は耳で聞いた情報だけで判断してはいけない
- 100回聞くより1度目で見たほうが確実である
このような教訓がこめられていることわざなので、日常生活でも同じような場面で使うことができます。
「百聞は一見に如かず」ということわざの使い方を例文で紹介していきます。
「百聞は一見にしかず」の例文
例文をご紹介します。
- 百聞は一見にしかずというから、疑問に思ったことはこの目で確かめるようにしている。
- 重要な判断をするときは百聞は一見にしかずを心得ている。耳で聞いたことを鵜呑みにすると痛い目に会うかもしれない。
- 近所で恐ろしいと評判の雷おじさんに会ってみたが、見た目とは違い、すごく優しい人だった。百聞は一見にしかずとはこのことか。
「百聞は一見にしかず」の続き
「百聞は一見にしかず」ということわざは、さらに続きがあることをご存知でしたか? 語源となっているのは、中国の歴史書ですが、様々な国や時代によって受け継がれてさらにパワーUPしているのです。
1つの語源から派生したバージョンになるため、すべての語源は中国の歴史書である「趙充国伝」に由来しています。
それでは、現代で使われている「百聞は一見にしかず」の続きをご紹介します。
- 百聞は一見にしかず
⇒100回聞くより1回見るほうが確実。 - 百見は一考にしかず
⇒100回見るより1回考えるほうが良い。 - 百考は一行にしかず
⇒100回考えるより1回行動しなければ意味がない - 百行は一果にしかず
⇒100回行動しても成果を出さなければ成長はない
このように、100回聞くより1回見る。100回見るより1回考える。100回考えるより1回行動する。100回行動しても1回の成果を出さなければ成長がないという連続ものとなっています。
バージョンアップした、「百聞は一見にしかず」の続きとなることわざの教えを一言であらわすなら、「よく聞いて、よく見て、よく考えて、よく行動して結果につなげる」というもの。
勉強でも仕事でも、ビジネスでも共通して重要な学びが詰めこられていることわざということです!!
このように、続いていく言葉や格言は世の中にいくつもあります。 その中で有名なのが、以下のことわざ。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
日本では、マザーテレサの名言として有名ですが、実はマザーテレサがのこした言葉ではないのです。 正確な語源は今のところ見つかっておりません。
一説によると、中国の老子やブッダなどではないかと言われている。 しかし、世界中におなじようなことわざが存在しているため、正しい定説は存在しない。
「百聞は一見にしかず」の類語
類語をご紹介します。
- 論より証拠(ろんよりしょうこ)
- 意味⇒口先ではなく、証拠を出したほうがハッキリするということ。
論より証拠とは、口先だけで議論を重ねるよりも、1つの証拠を出したほうが物事はハッキリとするという意味があります。
どれだけ感情的に議論をしても、たったの1つの根拠となるデータを示したほうが確実ですよね。
「百聞は一見に如かず」と意味が非常に似ている類語です。 ちなみに、「百聞一見」という四字熟語にした表現もあるため、あわせて覚えておくと便利です。
「論より証拠」の由来
論より証拠(ろんよりしょうこ)の由来は、いろはかるたです。 いろはかるたとは、江戸時代後期にはじまったカルタの1種です。 「江戸、京都、大阪」と3タイプがあり、私たちがよく知っていることわざも、ここから転じていることが多い。
たとえば、「犬も歩けば棒に当たる」は江戸のいろはかるた。 京都の場合は、「一寸先は闇」という馴染み深いことわざになっている。
「百聞は一見にしかず」の英語表現
英語では、「Seeing is believing.(見ることは信じること)」と表現します。 日本のことわざと同じように、1度見たほうが確実であるという意味合いが含まれているため、英語圏の相手に使うときは上記の英文を参考にしてください。
「百聞は一見にしかず」の中国語表現
中国語では、「百闻不如一见」と表現します。
「百聞は一見にしかずというから、ちょっと見に行ってみよう」という中国語表現は、「百闻不如一见,咱们去看看。」となる。
まとめ
- 意味は、「百回聞くよりも、たった1度でも自分の目で見たほうが、確かだということ。」
- 語源は中国の歴史書である「趙充国伝」から由来。
- 類語は「論より証拠」
- 中国語「百闻不如一见」
- 英語「Seeing is believing.」
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように♪