皮肉(ひにく)とは、遠まわしに意地悪く相手を非難すること。という意味があります。
このページでは、皮肉(ひにく)についてわかりやすく意味、例文、語源、使い方、類語をご紹介しています!
ちなみに、嫌味(いやみ)との違いはわかりますか?
結論をいってしまうと、「皮肉は間接的(遠回し)」で「嫌味は直接的(ストレート)」という違いがあります。 これを知っておくだけで、ものすごく便利なので覚えておいてくださいね!
皮肉の意味
読み方は、「ひにく」です。 よくある間違いとして、「かわにく」と呼ばれることがある。
- 遠回しに意地悪く相手を避難すること
- 予期に反し、意地悪をされたような結果になること(皮肉な結果)
- 皮と肉という意味
「皮肉(ヒニク)」とは、一般的には「遠回しなイジワルな発言」という意味で使われています。
漢字の文字とおり、「皮と肉」という意味で使うことは日常ではありませんよね。 基本的には、「イジワルな批判的な発言」であることをひとまず理解してください。
「皮肉を言われた」と表現するならば、「他人から遠回しにイジワルな発言をされた」ということになります。 例文にすると以下のようになります。
- バイト先の店長は売上が低い日はいつも店員に皮肉をいってくる
- 上司に皮肉を言われた僕が3時間くらい気分が悪くなった
このように、他人から遠回しな文句や意地悪な発言をされるときに、「皮肉をいわれた」と表現します。
皮肉の使い方をわかりやすく解説
皮肉の使い方をわかりやすく、小学生でも理解できるように解説をします!
- 弟が夢だったJRの入社試験に落ちて、あまり興味がなかった倍率の高い外資系の企業に内定をもらうという皮肉な結果になった
- 陸上部の部長であるAくんよりも、野球部のエースのBくんのほうが足が速いという皮肉な結果に、誰も触れることはない
- 試験本番まで必死に勉強をしたが、皮肉なことに結果は不合格だった
予想とは反対の、まるで意地悪なイタズラをされたかのような結果になることを、「皮肉な結果」と表現します
皮肉の例文
皮肉の例文をいくつかご紹介します。
- 学校の担任のA先生は、キゲンが悪いときはいつも生徒に皮肉を言う
- その人は、いつもチクチクと皮肉を言ってくるが、直接は絶対にいってこない
- 皮肉を言われたらものすごく悲しい気分になるので良いことはなに1つない
- 皮肉を言うのが好きな大人はものすごく精神的に未熟である
- 皮肉を言うことでストレス解消をする人間とは距離を取るべきだ
- 東京オリンピックは皮肉な結果になってしまったがそこから学べることはたくさんある
- 寝坊しないために早めに寝たが、早朝に目が覚めてしまい二度寝をして寝坊するという皮肉な結果になった
- 受験に集中するために塾に通い始めたが、塾で好きな子ができてしまい恋愛をした結果、僕だけが志望校に落ちるという皮肉な結果になった
「皮肉を言われる」は、遠回しに意地悪く相手を避難すること。 「皮肉な結果」とは、予期(予定)とは反対に意地悪をされたような結果になることです。
皮肉の類語
類語をご紹介します。
- 嫌み
_人に不快な思いを与える言動 - 風刺
_遠まわしに社会・人物の欠陥などを批評すること - 非難
_相手の欠点や過失を取り上げて責めること - 批判
_良い所、悪い所をはっきり見分け評価すること - ディスる
_相手を否定する、または侮辱すること - 憎まれ口
_人に憎まれるような口のきき方 - 罵る
_悪口を言い立てる。
皮肉の語源
「皮肉」と「嫌味」の違い
皮肉と嫌味はものすごく似ている言葉ですが、意味はそれぞれ違います。
【皮肉】⇒遠回しに意地悪く相手を非難すること
【嫌味】⇒人に不快な感じを与える言葉や態度
- 皮肉は遠回し
- 嫌味は直接的
相手に面と向かってストレートに文句や非難を伝えるのは「イヤミ」 相手に直接的には言わないけど、音回しに否定、非難する言い方は「皮肉」と理解してください。
ネチネチしているのは皮肉です。 ズバズバと表現するのは嫌みです。
どちらも相手が気持ちよくなる表現ではありませんが、個人的には皮肉より嫌みのほうが直接的なので、まだマシですね(笑) 陰湿な皮肉は本当にタチが悪いと思うので、個人的に絶対にしないように心がけています。
「嫌味」の意味
嫌味の意味は、人に不快な感じを与える言葉や態度です。
つまり、機嫌を悪そうにしている態度も嫌味の1つです。 相手になにかを直接言っている・いないに関わらず「相手を不快な感情を与えてしまう言葉・態度」が嫌味なのです。
いやみの怖いところは、自分にそのつもりがなくても嫌味になる可能性があるということ。
「あの人は嫌味な人だ」という表現がありますが、相手からすると何気ない行動をしているつもりなのに、受け取り手からすれば、すごく不快なこともありますよね。
上司によるセクハラやパワハラは、そのつもりがないのに嫌味になっている可能性もある
人間同士100%の理解をすることは不可能なので、どうしても嫌味として受け取られてしまう可能性は十分にあります。
「嫌味」の例文
嫌味を使った例文をご紹介します。
- 僕は機嫌が悪くなるとあからさまに嫌味な態度になってしまう
- 嫌味を言われるとすごく気分が悪くなってしまい食べ過ぎた
- 嫌味を言う人は完璧主義で他人に厳しく自分にも厳しい傾向がある
- 電車でヤンキーが嫌味な態度で挑発的な視線を送ってきて怖かった
- 嫌みは相手の気分を害してしまう非常に罪の重い行為である
- 僕は嫌みではなく、相手を気持ちよくさせる人間でありたい
- 皮肉より嫌みのほうが直接的ではあるが、どちらも褒められたものではない
「皮肉」を英語表現
皮肉を英語で表現すると、「Irony」になります。 読み方は、「Irony(アイロニー)」です。
似ている言葉として、「遠回しに相手を批判・非難する」という意味で「sarcasm(サァーカズム)という英語もあります。
英語で皮肉な表現をすることは、非常に英語能力に長けているという証拠なので、すこし難易度は高くなりますが、ぜひマスターしてみてください。
日本語も、あえて遠回しな皮肉を言う場合には、すごく表現が難しくなりますよね(笑) その国の言語の理解度が高くないと、意味は理解できても、実際に使えるかはまた別の問題ですよね!
つまり、アメリカ人が日本語で皮肉を言えるくらいに日本語を理解している方は、ものすごく頭が良くて優秀であることがわかります。
まとめ
それではおさらいをしていきましょう!
- 皮肉とは遠回しに意地悪く相手を非難すること
- 皮肉な結果とは、予想に反した意地悪されたかのような結果になること
- 皮肉と嫌みの違いは「間接的か直接的か」
- 皮肉も嫌味も相手を非難したり気分を害する言動、行為である
- 皮肉は英語で「Irony(アイロニー)」