言葉の意味と由来

【覆水盆に返らずの意味は?】由来や語源をやさしく解説します!

「覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)」という言葉の意味をご存知でしょうか?

このページを読めば一生つかえる言葉の知識をたったの2分でマスターすることができます! あなたが生きている限りずっと使える知識となるので、ぜひさくっとチェックしてくださいね。

「覆水盆に返らず」ということわざの意味・由来・語源、などをわかりやすく例文つきで解説をしております(*^^*)

覆水盆に返らずの意味

覆水盆に返らずの読み方は、「ふくすいぼんにかえらず」です。 

覆水盆に返らずの意味

1度、盆(ボウル・お皿)からこぼれてしまった水(覆水)は、2度と盆(ボウル・お皿)には戻ってこない。という意味

「覆水盆に返らず」とは、中国のことわざです。

1度過ぎてしまった時間、壊れてしまった人間関係、失われてしまった恋愛感情などは、あとから後悔をしても戻ってはこないですよ〜! という教訓が込められていることわざなのです。

ネガティブな意味が多くなりがちなことわざですが、私としては「今をしっかり生きるための希望のことわざ」だと思っています。

なぜかというと、のちのち後悔したくないからこそ、今できることを全力でやろうという気持ちになれるからです(*^^*)b

中国では、「覆水盆に返らず」を、「覆水収め難し(ふくすいおさめむずかし」、「覆水不返(ふくすいふへん)」、「覆水難収(ふくすいなんしゅう)」、「覆水不可収(ふくすいふかしゅう)」、と表現されていました。

覆水盆に返らずの由来と語源

「覆水盆に返らず」の語源と由来は、中国の周(しゅう)時代です。 いまから1000年前以上の話です。

周の時代に、太公望(たいこうぼう)という軍師がいました。 この軍師は出世する前に結婚をしておりましたが、勉強ばかりしている太公望に嫌気がさし離婚されてしまいます。 しかしその後、太公望が出世したと聞いた元・嫁は復縁を迫ります。 そのときに、太公望がボウルに入った水を床にばらまき、「この水を盆(ボウル)に戻せたら復縁しよう」と言ったのが語源だといわれております

何とも皮肉が聞いている言い方ではありますが、人間関係において覆水盆に返らずというシーンはよくありますよね。 浮気をして離婚したカップルがいくら反省しても、恋人の心が戻ってこないのと同じです。

太公望の元妻は、「覆水盆に返らず」と言われてまさにぐうの音も出ないという状態であったことに違いありません..

ぐうの音も出ないの意味はなに?「ぐう」はオノマトペ!

「盆」は、日本でいうお盆ではなく、中国ではボウルや器といった意味で「盆」という漢字が使われております

「覆水盆に返らず」ということわざは、当時の周時代にはほとんど書物が存在していなかったそうで、諸説はあり、由来や語源は100%真実ではない可能性があるそうです。 おそらく、太公望の夫婦関係から生まれたことわざだと言われているものの、100%の事実ではないためご注意ください。

1000年前にもなると、紙はとても貴重ですし、資料が保存されていなくてもおかしくないほど時間が経過しているので、仕方がないですよね(笑)

覆水盆に返らずの例文

覆水盆に返らずの例文をいくつか紹介していきますので、参考にしてください♪

床に水の入ったガラスのコップを落として割ってしまった。しかし怒ったり悲しんでも意味がない。まさに覆水盆に返らずの状態である

夜ふかしをして思いっきり寝坊をしてしまった。「覆水盆に返らず」ということわざの意味を痛感するできごとだった

あなたとは二度と連絡は取りません。覆水盆に返らずです

チャレンジしないまま時間が過ぎるより、挑戦して失敗をしたほうが100%満足がいくはずだ。 チャレンジしないまま時間が過ぎても、覆水盆に返らずで辛いだけだよ

覆水盆に返らずの類語

類語をいくつか紹介していきます。

覆水盆に返らずの類語

後の祭り→モノゴトが終わったあとに後悔してもすでに手遅れであること

後悔先に立たず→すでに終わったことを後から悔やんでも意味がないこと

どちらも、「過ぎたあとに後悔しても意味はないよ」という意味がこめられています。 まさに、覆水盆に返らずということわざと同じ意味としてつかわれます。

ちなみに英語のことわざで、「It’s no use crying over spilt milk.”(こぼしたミルクをなげいても無駄)」というものがあります。 これもまさに、覆水盆に返らずと同じ内容ですね!

覆水盆に返らずは「恋愛・対人・時間」に使われることわざ

覆水盆に返らずということわざは、「恋愛」「対人関係」「時間」などに使われることわざです。

再婚を求められた太公望→恋愛
寝坊をして後悔をする小学生→時間
職場の同僚と喧嘩をして反省する社会人→対人関係

こういった状況において使われることわざなのですが、できれば私たちは使いたくはありませんよね(笑) 私も先日、だいすきなアーティストのライブチケットに応募しようとしたのですが、うっかり締め切りの日時を忘れており、申し込めなかったというできごとがありました(笑) まさに、過ぎた時間はもどらないという状況が、「覆水盆に返らず」でした..

まとめ

私としては、「覆水盆に返らず」は、すごく学びの多いことわざであると感じました。 その理由としては、「いま目の前を生きる」、「自分ができることを全力でやる」という前向きなメッセージが含まれているからです。

由来や語源は、太公望の妻による復縁話がきっかけになっているため、ややネガティブなイメージがありますが、私としては、「いまをどう生きるべきか?」という学びを感じとることができました。

中国の太公望が、軍師になるために必死に勉強をしている姿を応援してあげられる妻であれば、きっと未来は変わっていたはずです!

そう考えると、「覆水盆に返らず」や「後の祭り」といったどうしようもない状況に陥らないためのヒントがすごく込められていることわざですよね(*^^*)

それでは以上になります。 最後までお読みくださりありがとうございました!!