どんぐりの背比べとは、「どれもこれも平凡で、とくに優れたもののないことのたとえ」という意味があります。
簡単にいうならば、「どちらもほぼ同じ」ということ。
つまりどちらも優れておらず、似たりよったりな状態であることがわかります。
このページでは、「どんぐりの背比べ」の意味・使い方・例文・類語・対義語をわかりやすく徹底的に解説をしました!!
2分で読める内容になっているため、ぜひ一生モノの教養を身につけるためにお役立てください♪
すぐに読める目次
「どんぐりの背比べ」の意味
読み方は、「どんぐりのせいくらべ」 「どんぐりのせくらべ」でも間違いではありません。 ちなみに、漢字で書くと「団栗の背比べ」となる。
- どれもこれも平凡で、とくに優れたもののないことのたとえ
秋になると、ブナ科の木に「どんぐり」が実ります。 そして、木から落っこちたどんぐりをみくらべてみると、ビミョウに大きなや形が違いますよね。
この様子から、「どれも似ているようなサイズではあるが、特別優れているものがないこと」からどんぐりの背比べということわざが生まれました。
あまり知られていませんが、「ドングリ」というのは種子ではなく果実なのです。
「どんぐりの背比べ」の使い方
使い方としては、「抜きんでたものがないとき」「どれも・これも同じである」という状態で使われます。
例えば、魚釣りにいって全員で釣ったサカナをみくらべたときに、これといって大きなサカナや珍しい獲物がいなかったとき、「どんぐりの背比べ」と表現したりします。
「どんぐりの背比べ」は良い意味ではない
残念ながら、どんぐりの背比べということわざは良い意味では使われません。 むしろ、平凡であるという様子に使うことが多いため、ややネガティブな表現になります。
- 格闘技の試合はメイン以外はどんぐりの背比べで退屈である
- 今年の新入社員はどんぐりの背比べという噂がある
- 格安スマホのサービスを比較してみたが、どんぐりの背比べという印象だった
こういった使い方をするのですが、やはり少し悲しい冷たい雰囲気がありますよね(笑) ずば抜けているものがないときに使うため、どうしても悪い意味になりがちです。
「どんぐりの背比べ」の例文
それでは例文をご紹介します。
- テレビ番組で評論家が言い争いをしていたが、どちらもどんぐりの背比べである
- スマホのキャリアを変更しようと比較してみたがどんぐりの背比べだった
- 居酒屋で酔っぱらいが武勇伝を語り合いどんぐりの背比べをしていた
- 僕が所属している野球部はみなどんぐりの背比べというにふさわしいくらいずば抜けた選手がいない
- どんぐりの背比べと揶揄されないように自分のスキルを磨く
- 今年のオリンピックに出場するマラソンランナーはずば抜けた選手がおらずどんぐりの背比べ的な状態になっている
「どんぐりの背比べ」の類語
類語・似ていることわざをご紹介します。
- 似たりよったり
- 五分五分(ごぶごぶ)
- 大差ない
- 目くそ鼻くそ
- 五十歩百歩
- どっこいどっこい
- 一寸法師の背比べ
- 大同小異(だいどうしょうい)
大同小異(だいどうしょうい)という四字熟語の意味は、「だいたいは同じで、細かい点が違うところ」です。 例えるならば、「どちらも同じiPhone11だけれど、色が違う」というように、大カテゴリは同じだか、さらに小さなカテゴリが別ということ。
これも、どんぐりの背比べと意味としてはほぼ同じです。
四字熟語になると、イメージがわかないので調べないと意味がさっぱりわからないですよね(笑) 「大同小異」も文字だけみるとすごくむずかしそうな言葉に見えてしまいます..。
その点、ことわざというのはある程度は文章を読むだけで理解できるので、とっつきやすいですね。
類語の「五十歩百歩」
どんぐりの背比べと意味がほぼ同じである慣用句があります。 それは「五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ)」です。
- 小さな差はあるが、たいした変わりはないこと
- 似たりよったり
意味合いとしては、「どちらも平凡である」「どちらも優れてはいない」というネガティブなニュアンスを含めた慣用句となるため、「どんぐりの背比べ」とほぼ意味は同じです!!
さらにくわしい解説はこちらの記事が参考になります。⇒「五十歩百歩」の意味と使い方を解説!【類語と例文あり】
「どんぐりの背比べ」の対義語
意味が反対となることわざをご紹介します。
- 掃き溜めに鶴(はきだめにつる)
⇒つまらないもののなかに飛び抜けて美しいものが混じっていることのたとえ - 紅一点(こういってん)
⇒多くの中で異彩を放っている者 - 月とすっぽん
⇒2つのものが大きく違っていることのたとえ
「掃き溜めに鶴」と「紅一点」はどんぐりの背比べと違い、大勢のなかでひときわ異彩を放っているという意味になるため、すごくかっこいいことわざです!!
例えるならば、プロ野球でいうと「二刀流の大谷翔平選手」ですよね。 ピッチャーでも一流だし、バッターとしても活躍できるというのは、野球漫画でもなかなかない設定です(笑)
もしも、野球漫画で「ピッチャーもできて、バッターの才能もある」という設定にすると、あまりにも直球すぎて、設定としては安直になってしまうレベルです。 それを現実でやっている大谷翔平選手はまさに、異彩を放ちまくっています。
どんぐりの中に、スイカが混ざっているようなものですね。
「どんぐりの背比べ」は目上に使える?
「どんぐりのせいくらべ」ということわざは、敬語ではないため、目上の人に対して使うのには不適切です。 また、敬意を示すような内容でもないので、使ってしまうと失礼になる可能性が非常に高いです。
物事を比較して、評価を下すことわざになるため、目上の相手には使わないことが無難です
例えば取引先などに対して、「どの業者さんもどんぐりの背比べですよね」といってしまうと、「どれもこれも平凡である」という意味になるため、失礼になります。
自分はそのつもりがなくても、使い方によっては相手を傷つけてしまうためご注意ください。
「どんぐりの背比べ」の英語表現
「どんぐりの背比べ」は日本語のことわざなので、英語表現にすると直訳がむずかしいです。 そのため、「自分以外はみんな同じレベルだ」という英語であれば「All the others are about the same level, except me. 」という英文にすることができます。