「万端(ばんたん)」とは、その事に関するあらゆる事柄、手段という意味があります。
わかりやすい表現でいうならば、「全部」という言葉がぴったりです。
このページでは、「万端」という言葉の意味、類語、例文などをわかりやすく説明しております!
ちなみに、万端という言葉に似ている「万全」という言葉の意味をご存知ですか? この2つの使い分けと意味の違いもやさしく解説しています。
「準備万端」という四字熟語は、これだけで使うと言葉足らずになってしまうという、日本人の9割が知らないまま誤用している現実があります。
言葉の意味を知っておくだけで、1つ賢くなれるのでぜひ参考にしてくださいね(^O^)b
万端の意味
読み方は、「バンタン」です。
【意味】万端とは、そのことに関するあらゆる事柄、手段
わかりやすくいえば、全部という意味がある
万端の「万」という漢字には、「すべての」という意味があります。 そして、「端」という漢字には、「はじめ、いとぐち、きっかけ」という意味があります。
この2つの漢字をあわせたのが「万端(ばんたん)」という言葉。
「準備万端(じゅんびばんたん)」と書けば、「準備はすべて」という意味になります。 よくある間違いとしては、準備万端を「準備完了!」という風に使ってしまうこと。 これは、完全なる間違いなのです。
こちらについては、以下のページがすごくわかりやすく説明されているので参考にしてください。
万端の例文
万端を使った例文をご紹介します。
- 準備は万端かもう1度でチェックしよう
- 万端の方法で受験勉強に挑むことにした
- 諸事万端すべて整えたつもりだが油断はできない
- 万端の策を知っても使わないと意味がない
万端の使い方
万端とは「全部」という意味があるため、なにか別の言葉とセットで使うことが多いです。
- 明日の荷物は万端かもう1度とチェックする⇒荷物の忘れ物がないか、すべてあるかチェックするという意味
「よし、準備は全部できた!あとは行くだけ!」という意味で使いたいならば、「準備万端、後は行くだけ!」と表現します。 「準備万端」だけだと、「準備はすべて」という中途半端な言葉足らずの内容になってしまうので注意してください。
「万端」の類語
- すべて
- 全部
- 万象
- 生きとし生けるもの
- 諸事万端
- 総て
- ありとあらゆるもの
- ALL(オール)
このような類語があります。 関連ワードをチェックすることにより、「万端」という言葉の意味を記憶に定着しやすくなりますね!
「万端」と「万全」の違い
「万端」と「万全」は似ている言葉ですが、意味は違います。
【万端】⇒その事に関するあらゆる事柄、手段「全部」
【万全】⇒全く完全で、すこしも手落ちがないこと。「完全」
万端は、「すべて・オール」という意味があります。 そして、万全には「完全」という意味がある。
つまり、「準備万全」と表現すれば「準備は完全である」と完了したことがハッキリわかる言葉になります。 しかし、「準備万端」では言葉足らずになってしまうので注意してくださいね。
「万全」の使い方
万全(ばんぜん)は完全であるという意味で使いたいときに便利な言葉です。
明日のテストの勉強は万全である
このような使い方をするときは、「明日のテスト勉強は完全であるといい切れるくらいにしっかりやり込んだ」という意味になります。
「万全」を使った例文
万全を使った例文をご紹介します。
- 横綱の相撲はいつも万全である
- 準備万全だったが寝坊してしまった
- 予習を万全にやりきったので気分は最高だ
- 万全な態勢で本番に挑む
- セキュリティ万全のマンションに住みたい
- 万全だと思っていたら落とし穴にハマる
- 万全かは、明日の入試が終わればわかるはず
- 物事には万全はないと思うことが重要である
- イチローの体調管理は万全である
- プロは万全の態勢で本番に挑む
万全とは、完全という意味があるため、様々な状況に置いて使うことができます。 また、万全であるかは主観的(自分から見た状態)、客観的(他者からみた状態)、どちらでも使える言葉です。
Aくんは、「明日のテストは万全だ」と言っていたが、僕から見れば油断しているように見える。←このような場合は、主観的に見た場合と、客観的に見た場合で「万全」のと捉え方がまったく違いますよね。
自分なりにやったつもりで、「万全だ!」と自信満々だとしても、実際にはミスばかりになってしまうこともあるはずです。 ですので、あくまでも主観的な万全には落とし穴もあるし、パーフェクトである保証はないので、ご注意ください。
「万全」の類語
万全の類語を紹介します。
完璧、パーフェクト、充実した、満足、円満、完全、完備
万全は日常ではあまり使わない言葉ですよね。 言い換えるならば、完璧だったり、パーフェクト、完全であるという表現を多用するかと思います^^
似ている言葉として、「完璧主義」という言葉がありますが、「万全主義」と言い換えることもできますね。
しかし、完璧主義も万全主義もしっかりやらなければ気がすまないという性格は、行動できなくなる原因になるためあまり良い主義ではありません。
裏を返せば、「行動しないための言い訳」として完璧主義という言葉を使うこともできるため、なるべく遠ざけたい考え方でもあります。
私も運動に関しては、「ジムに行ったら本気で運動しよう」や「今日は雨が降っているあらランニングはやめよう」などと、万全の状態ではない限りやらない理由を作ってサボります(笑)
しかし、パーフェクトな状況などありえないので、いかにハードルを下げて前に進むかがポイントですよね!
まとめ
それではおさらいしていきましょう!
- 万端とは全部という意味である
- 準備万端は言葉足らずになる
- 正しくは「準備万端整った」である
- 万全とは「完全」という意味
- 「万端」と「万全」の意味は違う
- 「準備万端」は「準備OK!」という意味になる
- 万全の類語は「完璧、パーフェクト」など
万端と万全はすごく似ている言葉ではありますが、意味はそれぞれ別なので覚えておけば便利です! それでは最後までお読みいただきありがとうございました(^O^)v