こんにちは! 漢検1級にチャレンジ中のタオルです♪
このページでは、「相槌を打つ(あいづちをうつ)」という言葉の意味・使い方・例文・類語をわかりやすく徹底的にまとめました!!
1度読めば、あなたが一生使える教養をほんのわずかな時間でマスターすることができます。
さっそく結論からいってしまうと、「相槌を打つ」とは「相手の話にあわせて、受け答えの言葉をはさんだり、うなずいたりすること。」という意味があります。
「うんうん」とか「なるほどね」が相槌のこと。
ちなみに、「あいづちを打つ」の語源は、刀や鉄砲をつくる鍛冶屋(かじや)から由来していることを知っていましたか? 師匠と弟子がお互いに槌(ハンマー)を打つ姿から誕生したことばなのです!!
あわせて学んでおくと便利な知識もたっぷり詰め込んだので、ぜひ参考にしてください^^
すぐに読める目次
「相槌を打つ」の意味
読み方は、「相槌を打つ(あいづちをうつ)」です。 よくある間違いとしては、「相槌を入れる」というものがある。 正しくは、「打つ」
- 相手の話にあわせて、受け答えの言葉をはさんだり、うなずいたりすること。
- 相槌(あいづち)とは、相手の話に同感したり同調したときにうなづくこと。
- (例文)相槌を打つのが上手な人と会話をするのは楽しい。
相槌(あいづち)とは、「うんうん」「そうなんだ」「へえ」「なるほどね」 などの、相手の会話の調子にあわせて打つ言葉のことです。
「相槌を打つ」の語源は鍛冶屋(かじや)
語源は、鍛冶屋(かじや)の師匠と弟子の動きから由来していることをご存知でしたか?
鍛冶屋(かじや)とは、金属などを打ち、製品を製造する場所、もしくは職人のこと。
鍛冶屋(かじや)の師匠と弟子の仕事の動きから、「相槌を打つ」という慣用句が生まれたので、そのエピソードをわかりやすく解説します♪
鍛冶屋とは、主に江戸時代ころから「刀や鉄砲」をつくるための場所でした。
仕事内容は、鉄などを溶かして打ち、形を整えて1つの製品をつくること。
ちなみに、「相槌を打つ」の「槌(つち)」は英語でいうとハンマーのことです。
鉄というのは溶かして冷やされると固まってしまうため、なるべくスピーディーかつ丁寧な仕事が求められます。
そこで、師匠が槌(ハンマー)で鉄を打ったあとに、弟子がすぐさま槌(ハンマー)で鉄を打つ様子から、「相槌を打つ」という言葉が生まれました。
鍛冶屋で師匠と弟子が槌(ハンマー)で鉄を打ち合う様子は、わかりやすくイメージするならば餅つきです。 1人がもちをこねて、もう1人が大きな杵(大きなハンマー)でもちを打つという姿に似ています。
相(あい)という漢字には、「互いに」「向かい合う」という意味が込められている。
鍛冶屋の師弟の仕事の動きから由来して、「相槌を打つ」という慣用句がうまれました。 会話でも、相手を気持ちよくさせるために、適度に「うんうん」と相づちを打ちつつ、会話を盛り上げていくために使われる。
「相槌を打つ」の使い方
使い方としては、以下のようになる。
- 他者と会話をしているとき
相槌というのは、相手がいてこそ成り立つもの。 鍛冶屋でのエピソードからわかるように、「人と人」が混じり合ってこそ役立つ所作であるため、1人のときには使わない。
「相槌を入れる」は誤用
よくある間違いとして、「相槌を入れる」という表現があります。 こちらは誤用のため使わないようにしてください。
なぜ間違いなのかといいますと、語源である「鍛冶屋(かじや)」の師弟の動きから由来しています。 あくまでも、お互いに鉄にハンマーを打っていく様子から生まれた言葉なので、「入れる」ではなく「打つ」となります。
国語辞典などでも、「相槌を入れる」は誤用であると表記されている。
☓あいづちを入れる
◯あいづちを打つ
「相槌を打つ」の例文
例文をご紹介します。
- 大学の先輩の卒論発表の内容がすさまじく勉強になり相槌を打つことを忘れるくらいに熱中して聞き入ってしまった。
- 大好きな恋人との会話は相槌を打つのですら楽しくなるほど有意義な時間だ。
- 先生の話をテキトーに相槌を打つながら聞いていたら怒られた。
- 会話のテクニック本に「相槌は適度に打つべし」と書いてあったがよくわからなかった。
- 「なるほどね〜」という相槌が返ってきたら、相手は話を真剣に聞いていない可能性が高い。
- 反抗期の息子は会話をしても相槌はなく、いつも生返事ばかりである。
使い方としてはこのようになります。 日本は比較的に、あいづちをたくさん打つ文化がありますが、英語圏では相手の話をしっかり聞き終わるまではなるべく邪魔をしないというマナーがあるそうです。
国によって、「あいづちのマナー」が変わるというのは知っておいて損はないですよね!!
「相槌(あいづち)」と「生返事(なまへんじ)」は別物
よく混同されやすい2つの言葉ですが、こめられている意味はまったくの別物です。 さくっと違いを比較してみましょう。
- 相槌⇒相手の話に同感したり同調したときにうなづくこと。
- 生返事⇒いいかげんな返事。
生返事は、相槌とは正反対で興味のないテキトーな返事をすることです。 会話を盛り上げるような気持ちもなく、ただ興味がなさそうにテキトーな返しをするときに使う。
「相槌を打つ」の類語
類語、意味が似ている慣用句をご紹介します!!
- 合いの手を入れる
- 応答する
- 調子を合わせる
- 肯定する
- 左様でございます
類語はこのようなものがあります。 それぞれ簡単に意味と使い方を解説していきます♪
「合いの手を入れる」の意味と使い方
合いの手を入れる(あいのてをいれる)とは、歌や踊りなどでリズムにあわせて手拍子をしたり、囃子詞(はやしことば)を入れることです。
日本人は、歌謡曲などを聞くと音楽のリズムにあわせて手拍子をすることがありますよね。 あの状態がまさしく、相手の手を入れる様子です。
ポイントは「合いの手を打つ」ではなく、「合いの手を入れる」
応答(おうとう)するの意味と使い方
「相槌を打つ」を別の言葉に言い換えるとしたら、「応答(おうとう)」するが1番近いです。 ちょっと堅苦しい気もしないことはないですが・・・。
「応答する」とは、問いかけや話しかけに答えること。受け答えを意味する。
つまり、相槌がなかったときは、「応答がない」と表現することもできる。
「相槌を打つ」の英語
英語圏には、「相づちを打つ」は存在していないため、意味が似ている英文をご紹介します。
「give responses」
英語圏も、相手の話にあわせて「うん」「なるほど」とは相槌を打たない文化があります。 人や年代によって異なりますが、基本的には相手の話が終わったあとに反応をしたり、理解したときにしっかりと返事をする文化がある。
日本人の感覚で相槌をすると、「話をカットされている感覚」になることもあるそうです。
ちなみに、英語の相槌は以下のようなものになる。
- I see.(なるほど)
- Right.(そうですね)
- Really?(そうなんですか)
- exactly.(その通り)
- Me too.(私もです)
- I think so too.(私もそう思います)
「相槌を打つ」の中国語
中国語では、「别人说话时随声附和(人の話にあいづちをうつ)」と表現します。
中国も日本とは違い、あいづちを打つというよりは、相手の話を理解したから「うなづく」という文化があります。 日本人の感覚で相手の調子にあわせて「うんうん」とあいづちを打っていると、話をさえぎられている感覚になるケースもあるようです。
まとめ
ちなみに、「頓珍漢(トンチンカン)」という言葉がありますよね。 実はこれも、鍛冶屋から由来している慣用句なのです。
漢字は意味がなく、当て字なのです。 そして、トンチンカンとは「訳のわからないこと」という意味がある。 鍛冶屋から聞こえてくる相槌(あいづち)の音が「トンチンカン」と聞こえることから、生まれたという説があります!!
それではおさらいしていきます!
- 意味は「相手の話に合わせて受け答えの言葉をはさんだり、うなずいたりすること」
- 語源は鍛冶屋(かじや)の槌(ハンマー)を打つ動きから由来。
- 「相槌を入れる」は誤用である。
- 類語は「合いの手を入れる」
- 英語は「give responses」
- 中国語は「别人说话时随声附和」
- 鍛冶屋の相槌の音から生まれた言葉は「トンチンカン」
以上になります。 最後までお読みいただきありがとうございました!! あなたの1日が素敵な日になりますように。